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黒少女  作者: 真冬 白雪


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17/23

#15

 少女(死神)凶器デスサイズ


 急変した空気は体内なかにまで侵食し、指先どころか瞬きさえも許さない。辛うじて機能した視覚は、じんわりと熱を帯び、小刻みに震える眼球越しに零祓の姿を映していた。


 私が彼女に歩み寄っていたのではなく、彼女が私に歩み寄ることをゆるしていたのだと知った____。


 不覚にも、そんな事が脳裏をよぎった。それでも、あの時の少女の仕草・言葉・表情を演技()だと思いたくない自分がいたのも事実。

 だからこそ、こうして頭に浮かんだ仮説(裏切り)を必死に否定していた。


 「____な_ん__で___」


 枯れた声を絞る様に出し尽くす。


 「それは____」


 零祓の言葉(答え)を聞きたくなかった。もし、聞いてしまえば答えがどうであれ、会話をする機会は二度と来ないと直感で悟ってしまったからだ。

 

 ____唇が次の発音ことばの予備動作を開始する。


 耳を塞ぎたい。

 私は声を荒げて、彼女の声をかき消そうと喉に力を込め____


 「や____め_______」


 間に合うはずのない時間に飛び込んだ。

 _____________________

 ________________

 ____________

 ________

 _____

 ___

 __

 _


 「なんてねっ! あの時はああでもしないと引き受けてくれないと思ったからさ・・・・・・まさか、ここまで驚かれるとは思ってなかったけど・・・・・・・・・あはは・・・・・・」


 息が詰まりそうな圧迫感に押し潰されそうになっていた時、彼女から発せられた声に硬直が解ける。パァッ_!っと明るくなった雰囲気が逆に気味が悪い。これも、彼女の能力の一つなのだろうか。

 どちらにせよ、精神を大きく乱されたのは確実だ。急激に襲う、吐き気と目眩めまいが血糖値を波立たせ____


 「・・・・・・こ、怖い・・・こと・・・・・・・・・言わないでよ・・・うぅ____」


 バタッ_


 力が抜け落ちた。恐怖心から強張っていた全身の筋肉が一気に柔軟性を取り戻し、その場に膝をついて座り込んだ。

 口調はいつもの彼女に戻ってはいた。それでも少しの間、私は零祓の瞳を直視ることができなかった。


 「ご、ごめんっ・・・! 私もこんなになるなんて思ってなくて・・・・・・」


 焦りなのか、予想外の反応(効果)に反省する素振りを見せ顔をうつむかせる少女。


 キッ____!


  突発的な生理現象で目尻に浮んだ水滴を隠す為に細めた瞳で少女をにらんだ。


 「ひっ____! れ、麗亡~?」


 思わず息を止め後退する零祓。


 「こ、怖い・・・よ? 女の子がしちゃいけない顔してるよ~・・・・・・・・・。 機嫌直して____」


 ____ッ!


 その一言が私の何かを切った。条件反射とはこういう事を指すんだなと頭の片隅で考えながらも、なかば制御不能な感情を行動に変えた。


 「どの口がぁーーーー!!!」


 荒げた声をそのままに「あっ、ヤバい・・・」っと引きつった顔が言っている少女めがけて低姿勢から風の速さで立ちあがり、両手で頬をつねった。


 「ごめんなひゃい~!」


 「いつも、いつも、そうやって謝れば済むと思ってるんでしょっ!」


 「ひゅるしへぇ~れいな~~~~!」


 ぐにぐにと、力を込めて零祓の頬を揉みしだく。「いひゃい、いひゃい、いひゃいっ~!!!」と半泣きになりながら抵抗する少女。ここまできたら、ちゃんと()()()まで続けるつもりだった。


 「もう、しにゃいきゃら~~~! ぎゃっこう~おくれひゃうよ~~~~」


 「知るかっ_! 大体、それは零祓の問題(都合)でしょっ_! 私には関係ないんだからっ_!」


 「うぅ・・・・・・いみゃ~しょれいう~~~? みゃもってあげにゃいよ~~~?」


 「どうせ、それも「嘘でしたっ!」とか言うんでしょっ_!」


 「うひょじゃ~にゃいよ~~~」


 私と彼女の朝はこうして幕を開けた。

 騒々しいスタートだ。


______________________________________



 「騙されないんだからっ_!」



 ____ありふれた展開に目まぐるしく移り変わる場面シーン



 「しんじて~~~」



 ____どんな時間(日常)を切り取っても、になる様な



 「今回ばかりは、泣いても許さないんだからっ_!」



 ____そんな、少女たちの歪な関係(繋がり)



 「ひゅるして~~~」



 ____姿形(意味)を変えて続いていくものだと



 「反省するまで、やめないっ_! ____ふふっ」



 ____そう、思っていた。



 「れいにゃ~? にゃんか、わりゃってにゃい~~~? にゃぁ~」



 ____でも、都合のいい解釈は不都合に寝首を掻かれる


 

 「にゃぁ~って、何よ・・・・・・・・・猫のつもり?」



 ____それがどれだけ、贅沢ぜいたくな独りよがりで



 「はぁ~はぁ~、しょろしょろ~はなして~ほっぺ、もどらなくなっひゃう~」



 ____決して願ってはいけない事だと



 この時の私は知らなかった、いや、知る由も無かったんだ。


 だって____


 【自分が ▇▇した▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇ だから】



______________________________________

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