あー、その、なんだぁ、身体の造りから違うのね?
見た目はポコポコっう感じで、ワーラントさんを叩いているサーマさん。
実際の音はドッパーン、ドッパーンてぇ音だ。
俺なんかだと消し飛びそうなんだが?
そんな二人を見て顔を引き攣らせた大隊長がな。
「その、なんだ。
痛くは無いのかね?」
うん、俺も、そう思う。
周りで、うわっ〜っう顔で見ていた兵も頷いてるな。
したらワーラントさんが不思議そうにな。
「何がでしょう?」っと。
っか、狩人達も、何言ってんだ?、っう顔だな。
したら大隊長が困り顔でな。
「いや、奥方が叩いて居られるが、その、痛く無いのかと」
うん、顔が引き攣ってますなぁ。
「ん?
あぁ、妻が照れると、良くやる仕草ですな。
加減されとりますし、可愛いですからなぁ。
私には褒美のようなモノですわい」
いや、俺なら、そんな拷問みたいな褒美は要らんぞ?
俺ならマジで骨折どころか、粉微塵に消し飛びそうなんだがなっ!
『それは人種の違いですね。
人造種は強靭な肉体を誇っております。
ダリル殿クラスでは無いにしても、コチラで高速走行中のダンプやトレーラーに跳ね飛ばされても、即座に起き上がれるほどですね。
まぁ、最高速走行中の新幹線に跳ね飛ばされたら、流石に重傷を負うでしょうが』
いや、待て待て。
それって、そんな車両に轢かれても死なないと?
『そうなりますね。
まぁ、そんな種族だから、森奥で暮らせるのですが』
あー、狩人達をコチラの基準で考えていたんだが、そもそもが一般人と身体の作りが違うんだな。
ん?
大隊長が、何やら呟いたような?
『ダリル殿だけでなく、狩人を敵に回してはダメだ。
そんなコトを呟いていますね』
あーねぇ。
あの威力がポコポコ、ポカポカ、っうレベルで、叩かれた方も堪えておらぬからなぁ。
あんな人間兵器みたいな連中を敵に回したく無いだろう。
『まぁ、人間兵器として開発された種族の末裔ですから。
それに、古の人造種が里を急襲した際は、攻撃する側にも人造種が居ました。
ですがアチラ側の人造種は、その力を恐れた人々に排除されております。
毒殺や独房へ封じ餓死させるなどの、搦手で、ですね』
あー、流石に生き物だから、飲み食いは必要だろうしなぁ。
しかも、四六時中狙われては。
『まぁ、最強の人造種は、それら撥ね退け逃亡し報復しております。
滅んだ国も多々ありますね。
で、逃亡した彼らは隠れ里へと逃げ延びる訳です。
つまり、そんな敵側最強種も合流しており、隠れ里の人造種は更に強化されることになります。
実は里人が外の世界へ進出したら、誰も止められないのですよ。
まぁ、彼らに、その気がないだけですが』
いや、思った以上にヤバい連中だったわい。
見た目や行動が、普通の人と変わらんで、気付かなかっよ。
で、イチャついて?おる夫婦を放置し、ダリルさんがの。
「先程、村人を全て連れ去ると聞いたが?」っと。
そう問われ、大隊長が頷く。
「罪を犯し者を放置出来ませぬゆえ」
「それは、村人すべてが罪人だと?」
さらに問われ、大隊長が左右に首を。
「ですが、同じ村に住み、犯罪を止められなかった者達ですから」
阿保か?
ダリルさんも呆れたようにな。
「なんの権限も持たぬ一般人が、悪事を阻止できまい。
それに、何の罪もない者を繋がりも無いのに連座は、道理が合わぬ。
さらにだ。
村を廃村にすれば、この地は荒れる。
復興は困難になろうな。
ゆえに、関わりの無い村人には、この地を託すべきだろう。
さすれば、キャラバンが休む場を確保できようし、村の維持拡大も楽になるだろう。
如何かな?」
ダリルさんに指摘され、悪人共と決め付けていた大隊長が困惑顔に。
「さようですなぁ。
廃村となった場合、この様な森奥では直ぐに村は荒れ果て、森に飲まれましょう。
そう考えると、提案を一考する価値はあるかと」
中隊長の一人が、そのように進言を。
それを聞き、しばし大隊長が考え。
「ふむ。
確かに一考の価値はあるようだな。
しばし考えよう」っと。
で、その場は、お開きになったようだな。
っか、いつまでドパーン、ドパーンしとる!




