危急な状態じゃとぉ!?カドモスさん、ピンチの巻じゃっ!
エスメラルダさんの悲痛な叫びが!
リコ嬢も状況を把握したのじゃろう。
涙目になっちょるわい。
茶店から一人の男性が駆け寄って来た。
なんじゃぁ?
「話しが聞こえました。
聞こえた症状が真なれば死病。
あ、失礼。
私は、しがない町医者ですが、診断は行えます。
まずは事実かを確認させていただいても?」
どうやら巡回診察の帰りに、茶店で休んでおったらしいわえ。
医者がカドモスさんを診察しちょるな。
「私が知っている症例から考えると、コチラの方が言われているのは間違えないかと。
正直、今の医術では救えない症例となります。
もし、可能性があるのならば、彼に賭けるのも一つの手でしょう。
私では、施しようがありませんので」
悔しそうにの。
まぁ、医者が狩人に治療を委ねるのじゃて、悔しゅうても仕方あるまいて。
「あまり時間がないゆえ、直ぐに試す。
宜しいな?」
エスメラルダさんが頷く。
そしてダリルさんが、自分の肉体と比較しながら、カドモスさんの処置を。
脳内出血しちょる場所を探り、微電流にて細胞を活性化。
これにより、傷口は塞がったのぅ。
鮮やかなモンじゃて。
じゃが、血溜まりは?
ん?
血が固まっちょるんを、微電流と水晶の水。
いや、海水かえ?
サラサラに液化させたんは、良いんじゃがな。
切開せんと、血は除けんじゃろに?
ん?
あっ!?
そん手があったかっ!
液化したちゅうコトはじゃ、液体じゃでな。
それを晶石付与して、取り除いておるわい。
ありゃあ、水晶石ちゅうか、血晶石じゃな。
ちゅうても、海水が付与されちょる晶石へ。
付与ちゅうとるが、海に繋がっちょるでな。
あん程度の血なんぞ、全く影響せんじゃろ。
脳内出血をアッちゅう間に解決かしたわい。
見事なモンじゃてな。
ちゅうてもの、周りからは処置が終わったんがの。
そりゃあ、そうじゃわい。
なんせ、頭部へと手を翳しちょるだけじゃてなぁ。
ちゅうか、じゃな。
脳内を微電流にてスキャンしちょる。
なんしちょ、をい!
脳血栓らしゅう箇所を見付け、処置しちょるわい。
ん?
体内をスキャンし始めた?
ちとばかり太り過ぎなカドモスさんは、当然ながら脂肪肝じゃて。
で、脂肪肝の脂は液化出来るでな。
ちゅうか、体内の不用な脂もかいな?
って、腎臓や胆嚢に存在しちょる石も、溶かして液化させちょるの。
当然じゃが、液化したけぇ、水晶石付与にてな。
いや、当然、とは?
ちゅうか、遣り過ぎじゃっ!
体内の余分な脂が取り去られ、微電流にて活性化した細胞が!
ポリープみたいなんや、不用な細胞も。
ダリルさんの肉体基準にて、不用と判断してな。
えーっとぉ、カドモスさん?
え、ダレ?
若返っちよりはせん。
せんのじゃがな。
太っちょオヤジが、スラリとスマートなダンディなオヤジへと。
そうじゃなぁ。
ゲームキャラで、トルネ⊇ちゅうキャラが居るじゃろ?
あげな太っちょオヤジがな、美形ダンディなキャラへ。
劇的ビフォア・アフターちゅうかな。
劇的過ぎるじゃろうがぁっ!?
その激変は、数分での。
いや、人ん身体は、そがな短時間にて変化せんのじゃが?
変化ちゅうよりもじゃ、まさに変化じゃてな。
ちゃうか、変身かえ?
周りの目が点にの。
儂の目も点になっちょるじゃろて。
『体内脂肪と海水成分などから、カロリーを代用したみたいですね。
ですが、私が知る限りでは、人はあの様に変化しないのですが?
妖術ですか?』
妖術かどうかは知らんわい!
儂んも、流石に擁護できんでな。
晶術ちゅうても、アレは無理があるじゃろがっ!
自然の法則をぉ、捻じ曲げちょんじゃないわい!
「ご主人様」
ん?
沙織さんかぇ?
なんじゃな?
「こう、思われては?」
ん?
どがぁになら?
「ダリル様、だから、だと」
!?
大概じゃのっ!
じゃが・・・至言やもしれんな。
そうかぁ。
ダリルさん、じゃ、けぇかぁ。
腑に落ちるのが、悔しいわい!




