単に敷いた敷布。なんちゅーオーバーテクノロジーなんじゃっ!?
ダリルさんが布の説明をするとの。
「ご冗談を。
プラティオンは加工できない鉱石でしてよ。
武具にするのも不可能ですのに、まして布ですか?」
揶揄われたとでも思ったのじゃろうの。
苦笑いしちょるで。
ココで怒り出さんのじゃけぇ、人間が出来ちょるわい。
ほじゃがの。
「一般的には、そうだな。
だからこそ、それを武具に出来たら良いとは、思わんかね?」
ダリルさんが、そがぁ風にの。
そう問われてな。
「確かに加工できれば、それは素晴らしいですが・・・
実際には、加工できませんわよ?」
困惑顔で告げるのじゃがの。
「それは炉で溶かすコトが出来んからだ。
温度が足りんし、その温度に耐える炉がないのでな。
それに作業する者の身体が持たん」
平然と告げるでな。
それを聞いたエスメラルダさんが、呆れたようにの。
「それでは、加工など不可能ではありませんか」
困ったように、ため息を。
したらの。
「なぜ、不可能なのかね?」っと、ダリルさんがの。
それへ、少しムッとしたように。
「今、ダリル様が言われたでは、ありません?
それらを解決する術でも、おありと、でも?」
そしたらの、なんでも無いように。
「そうなるな。
その術が有る」っと。
それを聞いて、一瞬唖然と。
そして、流石に我慢ならんかったとみえる。
「揶揄わないで頂けます?
そんな話し、聞いたコトもありませんわよ!」
多少キツイ言い方に。
まぁ、それでも自重しちょるでのぅ。
自制心が素晴らしいわい。
儂なれば怒鳴っちょろうでなぁ。
「聞いたコトない、か。
当然だな。
俺がハゲルと編み出した技だ。
しかも晶術。
それも放術と付与術が使えなければならぬ。
さらに、対応した晶石を得て、それを自在に操れるコトが前提なのでな。
手前味噌で済まぬが、コレが出来るのは、今のトコロでは俺しか居るまいよ」
シレッと告げちょるが、トンデモない話しなんじゃがな。
加工できん、ちゅうコトはじゃ。
そん物質で造った品は劣化し難い、ちゅうコトじゃての。
どがぁな硬い代物んでも、傷を付けれん。
プラティオン同士でもじゃて。
どんな薬品であろうと、溶かすコトがの。
コレは、王水を含む全ての溶液でじゃぞ。
本国ラボにて研究実験した結果じゃでな。
そしてじゃ、超高温にて、ようやく溶かすコトがのぅ。
しかも化学反応もせんけぇ、酸化なんぞの経年劣化も。
こがぁなんで造られた武具なら、まさに国宝級じゃて。
そがな金属で敷布を?かえ?
まさに、暴挙に等しゅうないかのぅ。
「まさか、本当に?」
「ん?
ああ、敷布のコトか?
まぁ、純粋なプラティオンではないがな」
それを聞いて、内心ホッとしたようじゃな。
じゃが、甘いぞぇ。
「プラティオンだけでは、柔軟性に欠けるでな。
様々な金属を溶かし込んでおる。
溶かし込むっというか、気化した金属を練り込んだ、っと言う感じか」
ほれ、そがな説明をの。
「気化?ですか?」
意味が通じんかったみたいじゃてな。
「ふむ?
金属を溶かすと言うコトは、氷が溶けて水みたいに液状になるコト。
コレは分かるね?」
そがぁに尋ねられ。
「それは、存じておりますが?」
ちゅうとるの。
したらな。
「なれば、水を熱すると沸騰し、湯気が出るのも分かるであろ?
湯気が冷めると、水になるのは、分かるかね?」
そう告げられ、頷くエスメラルダさん。
そんな彼女への。
「それへ、金属を当て嵌めれば良い。
液化するコトや気化するコトをな。
そうだな。
氷が、水や湯気になる温度より高い温度。
氷が金属で、高い温度なれば、液化や気化すると考えればな。
どうだね?」
一瞬、ポッカァーンちゅう顔に。
理解が追い付いちょらんみたいじゃ。
じゃがの。
「き、金属は、冷めて固化した?
え?
では我々が立っている大地も?」
「そうなるな。
火山地帯では、溶岩だったかね。
地が溶けて、流れとるそうだが」
ビックリしたように、ダリルさんを見ちょるわい。
完全にカルチャーショックを、受けちょる様じゃ。
まぁ、そうなるわなぁ。




