サンプル品を出して提示しちょるわい。ん、エスメラルダさんや、そっちは?
ダリルさんが、背嚢からサンプルを取り出し地面へと。
ちゅうてもな、あらかじめ布を敷いちょるんじゃがな。
ギーゼットへもの、鞄が胴衣の左右へ装着されちょる。
こん鞄からもサンプル品を出して、布の上へとじゃな。
ダリルさんが狩った獲物の素材もじゃがの、採取品も。
ハゲルさん屋敷近くから、崖山付近までの採取品じゃ。
それに加え、崖山ん中で採取した代物も混ざっちょる。
当然じゃが、採取しちょる付近で狩った獲物素材もの。
ハゲルさん屋敷から崖山ん付近の獲物は強いんじゃよ。
ほじゃけぇ、コチラ側では、あまり出回っちょらんな。
まぁ、伯爵領の森ん近くや、森人が狩る素材は有るぞ。
品質的には近い素材も有るんじゃが、種類が違うでな。
それに加えてじゃ。
中層獣の素材なんども、混ざっちょるんじゃよ。
こがぁなん、森人も外には滅多に出さんでのぅ。
なんせ中層や深層の素材はじゃ、希少なんじゃ。
しかも狩人や生活に欠かせん材料になりよるで。
そがぁなんを、態々、森外へ売り払わんわのぅ。
つまり、滅多に流通せん希少品ちゅう訳じゃて。
そがな希少品が並べられちょる、ちゅのにじゃ。
エスメラルダさんの目は、地面に敷かれた布へ。
なんゴトなんなら?
「もしかしましたら、ですが。
その布って、金属製だったりいたします?」
そがぁなコトを尋ねちょるんじゃがの。
あがぁな敷布なんぞが、珍しいかのぅ?
ホームセンターなんぞへ行けば、容易く
『マスター?』
いや、割り込むように、なんじゃい。
『見られているのは映像でございます。
そしてアチラには、ホームセンターなどは、ございません』
おおぅ。
映像がリアル過ぎて、観ちょる、ちゅうコトがじゃな。
ほんまに、見ちょる感じになっちょったわい。
ちゅうか、見るちゅうより、体感しちょる感じにのぅ。
風や香り、地を踏む感覚。
声ちゅうか、息づかいなんぞも、かなりリアルじゃて。
『マスターの同調率が向上した、ためですね。
実際に物を持ったりも、可能になったかと。
まぁ、危険な接触は、透過するようにしておりますが』
ほぅ?
ほじゃったら、アチラ側の方と接触できたりも?
『!?
止めてくださいね!
アレは過去映像です。
ですが、映像的パラレルムービー化してしまいますので!
その際に増えた映像が、ライブラリーを圧迫してしまいます。
以前にダリルさん映像がパラレル映像化した際、管理AIから苦情が、ですね。
マザーからも叱責されましたし。
私がしたのでは無いのにぃ〜
』
お、おおぅ。
なんや知らんが、ジェミアさんに迷惑掛けちょったようじゃの。
自重しようかえ。
で、話しは戻して、止めた映像も再開じゃな。
しかし、金属布かえ?
コッチでは、アルミシートなんぞが一般的か。
まぁ、様々な金属シートが有るみたいじゃが。
ほんで、ダリルさんが地に敷いた品はじゃな。
「ん?
これか?
そうだぞ。
まぁ、流石に非売品だがな。
プラティオン製の敷布だな」
あー
次元が違ったわえ。
まさか、プラティオンとは、のぅ。
!?
ちゅうか、待て!
プラティオン?
プラティオンちゅうのは、加工不能金属じゃったハズじゃ。
そがぁなんを薄くしても、柔軟な布にゃあ、ならんじゃろ?
『アレは新合金ですね。
溶かしたプラティオンへ、気化した金属を混ぜ込み、それを糸状にしてから編み込んでおります。
風繭の中へ、風で自動編み機みたいな状態を造り出し、ソレへ溶けた合金を流し込んで、いましたね。
風で流しつつ形成していましたが、半自動でしたよ』
はい?
なんや、機械化しちょらんかえ?
『あー
そのですね』
ん?
『本国AIが面白がって、マスター世界の工場紹介映像を、ダリルさんに、ですね。
さらに、簡単な構造図なども』
!?
はい?
なんしちょんならっ!
ちゅうか、まさか、そん知識だけでかえ?
『そうなるかと。
正直、マスターでも手に入るレベルの情報です。
ですので、軽いイタズラのレベルだったのですが』
そんで、あがぁなモンを?
大概じゃのっ!?




