茶店ん話しまで、話せちょらんかったでなぁ。
ダリルさんの言葉に、ハゲルさんがロゼッタ嬢とダリルさんを見てな。
「いやいや。
そうだとしたら、よぅい。
えれぇ、都合が良くぬぇいけぇ?」
そがぁなコトをの。
昨日のコトは、軽く話してはいる。
だがのぅ、茶店の話しまでは、な。
何せ、空を駆ける話しに、フォアハンド・レッドグリズリーのコトや、鉱山役人に、鉱山へ来た腐れ商人の話しを。
少女救出ちゅう話しをしとったら、結構な時間がのぅ。
そらぁ、魂消るような話しばかりじゃて、話が進まん。
聞いちょる方が魂消て、口を挟むんは、仕方あるまい。
そがぁなんじゃて、話す時間がノぅなるのも、当たり前じゃて。
「茶店の話しは、聞いておりませんが?」っと。
まぁ、シムエル嬢からしたら、知らぬ話しで納得されても、のぅ。
「ふむ。
昨日は話す途中で遅くなったのでな。
それにだ。
助けた娘を、送り届けたに過ぎぬよ」
何気なく告げちょるんじゃがの。
「いやいや。
腐れ役人を斬り棄ててんだろーがよぅい。
あん刀て言うたけぇ?
アレの斬れ味てぇんのは、なかなかにぃ、興味深かったかんよぅい」
いや、そっちけぇ!
「いや、人を斬り過ぎじゃない?」
思わず、ちゅう感じで、ファマル嬢がの。
したらの。
「外道ばかり現れるゆえ、仕方あるまい。
別に無垢な民を、斬ってはおらぬゆえ。
それに、生かしておいては、害になる。
アレらは、始末せねばならぬ害悪だな」
ダリルさんが告げるとの。
「まぁ、そうさねぇ。
下手に権力を持った小悪党ばかりさね。
ただねぇ、小悪党だけに質が悪いわさ。
アレらが暗躍して、何人泣いているのか。
多分、不幸になっただけでなく、何人か死んでるわさ」
ロゼッタ嬢が、吐き棄てるように。
まぁ、のぅ。
ジェミアさんが、軽く調べたんを聞いただけでな。
そらぁ、胸糞悪くなるようなコトばかり、じゃで。
まぁ、気分悪ぅなるでな、詳しくは告げんがのぅ。
「そんなに悪いヤツって居るんだぁ。
オイラ、会いたくないかも」
カリンちゃんが、ビックリしちょるわい。
まぁ、彼女も悪人を知らんちゅう訳では、ない。
じゃがの、それは貧困に喘いで、仕方なくじゃ。
権力を笠に着て、己が欲望の侭、ちゅうんはな。
仕方なく、でも、じゃ。
許されるコトではない。
しかし、じゃな。
犯さずに済む悪事を、己が意思にて行っちょる。
コレをの、外道ちゅわんで、なんと言えば良い?
「あの様な外道は、生かしておくと、害にしかならん。
改心させるなどと、バカなコトを抜かすバカも居る。
だが、被害者に対し、改心させるゆえ許せとでも?」
まったく、じゃな。
死者に許しを乞うても、相手は語れんじゃろな。
よく、イジメなんぞで、被害者を死に追いやった輩も。
中には社会に出て、のうのうと生きて居るじゃろうの。
まぁ、多次元世界ちゅう話しで、そがな輩も居るじゃろう。
じゃが、儂ん世界はじゃな。
本国のマザーAIが追跡調査しちょるでなぁ。
酷いイジメを学生時代にしちょった輩。
会社で、パワハラしちょったような輩。
そん全てが、未境の惑星へ放り込まれちょる。
そん罪状を添えての。
むろん、家族、諸共じゃて。
そがぁな親に育てられちょった子は不幸じゃ。
完全に巻き込まれじゃてな。
じゃが、子に罪はないでなぁ。
親が身罷れば、コチラへとの。
まぁ、児童福祉施設へと、入るコトになるがの。
儂に過保護なマザーAI達は過激じゃてなぁ。
そもそも、儂らん世界は、本国からしたら未開の惑星に過ぎん。
住民も原始人未満の扱いじゃて。
つまり、人権どころか、人と思ってはおらんのじゃよ。
唯一、儂のみが例外あつかいになっちょるらしい。
そがなんじゃけぇ、罪を犯した輩に対する扱いが、の。
これ、儂ん世界と類似世界にも。
即悪斬ちゅう感じらしいでなぁ。
類似世界は、気を付けた方が良いじゃろて。
まぁ、知る術はないじゃろがな!




