ダリルさんが、意外と苦戦しちょらんかえ?
ダリルさんの蓮撃がラグラクスへ傷を。
「チッ。
この得物では、傷は付けれても浅いか」
ダリルさんが、そがぁ風にの。
プラティオン製の刀は硬く、金属的に粘りも強い。
じゃが、こん不思議金属は軽いんじゃ。
刀ちゅう造りゆえ、厚みは、のぅ。
ゆえに、別金属なんぞを芯にして、重さを増すようなコタぁしちょらんでな。
ほじゃけぇ、チトばかり武器としての重みちゅんがなぁ。
いやの。
普通の獲物なれば、問題ないのじゃ。
じゃが、ラグラクスのようなクラスになるとのぅ。
流石に、チトばかり威力が足りんみとうてな。
名も知れぬ、周りの小型竜種が放つ風の刃や、噛み付き。
コレらが誤爆しちょるんじゃが、ラグラクスにゃあ、全く効いちょらんでな。
まぁ、コチラの小型竜種も頑丈そうじゃ。
噛み付かれたラグラクスが、鬱陶しそうに跳ね飛ばしちょる。
跳ね飛ばされたんが、結構な勢いで、壁へ激突しちょるんじゃが、ケロリと起き上がり、再びダリルさんへと。
まぁ、またラグラクスへの誤爆攻撃しちょるでのぅ。
役には立ってない感じかや?
ちゅうてもの。
「鬱陶しいな!
先に、コチラを始末するか。
大して害にならんと思ったが、数が増えておるし」
あ、ホンマじゃ。
洞窟ん奥から、小型竜種の増援が!
『マスター』
なんじゃ?
『少々、不味いかもしれませんね』
はぁ?
なんがじゃ?
『停止していた遺跡の一部が復活し、施設の修復機能が可動しています。
使用可能な有機プラントにて、小型竜種やラグラクスなどを製造しておりますね』
はい?
どう言う意図でじゃ?
『意図など無いでしょう』
ますます分からんのじゃが?
『製造工場がオートメーション化していた場合、自動過度するのに工場自体や機械が、製造するのに、意図があります?』
はぁ?
相手は意識がない機械なんじゃろ?
意図もナンもある訳ないわい!
『そうですよね?
なら、ココの製造装置に意図を求められるのは、おかしいかと』
つまり、そがぁ風に造られた工場的な施設が、何かの拍子に動き始めたと?
『そうなるでしょう。
ただ、大半の有機素材のストックは、経年劣化にて使い物になりません。
ですが、外部から有機素材を補充できるようになれば』
ラグラクスや小型竜種なんぞが、この地に溢れる?
そがぁ言っちょるんかい?
『現在は可能性です。
ですが、小型竜種には倒した獲物を、巣へ持ち込む習性があります。
その習性を利用しているならば、そうなりますね』
つまり、ダリルさんが討伐すれば、そがぁなコトにはならんと?
『おそらくは、ですが。
まぁ、この地は、竜種が生息するには適しておりません。
今の時期ならば、十分に活動可能でしょう。
ですが、冬になると、流石に竜種が活動するには厳しいかと』
ちゅうコタぁ。
冬になれば、脅威は去るちゅうコトかいな。
『冬の間は、ですね。
この施設へ逃げ帰り冬眠すれば、春から秋に掛けて活動するでしょう。
そして、繁殖も合わせ施設も製造。
大群が、この地に溢れるコトになるかと』
エラいコトちゃうんかい!?
『だから、そう告げております。
まぁ、ダリル様が、どうなさるかで、行く末が決まるかと』
しかし、こがぁな古い施設が、よう可動するモンじゃて。
ちゅうか、誰が再稼働させたんなら?
迷惑な。
『野鼠ですね』
はい?
『だから、野鼠です』
はぁぁぁっ!?
アヤツら、そがぁに頭が良いんかい!
『いや、相手は動物ですよ?』
いや、施設を再稼働させたぁ、ちゅわんかったかえ?
『させましたね』
いや、意味が分からんのじゃが?
『あの種の野鼠は、知能は高くありませんが、好奇心は旺盛です。
また、人語を解する程度の知能は有しております。
日本の小学生の中学年程度ですか』
三年か四年の生徒レベルかえ?
『そうなりますね。
で、そんな存在が、見たことが無い機械をみたら』
好奇心で弄り倒して、偶々、起動したと?
『はい』
なんちゅう、迷惑なっ!




