これこれ、ファマルさんや。そがぁに突っ込んだら、話しが進まんでな。
夕食も終わり、居間で茶を飲みながら寛いでおるな。
話題は鉱山へ行った話しじゃて。
最初は行かずに引き返したんか?ちゅうてな。
そら、アータ。
片道三日掛かる道程じゃのに、そん日に引き返しちょらーのぅ。
そん日の夕方に帰って来ちょるでなぁ。
行き来で三日掛かるちゅうのに、行って帰って来ちょる、とは、思わんでな。
「はい?
空を飛んだぁー!?」
「いや、違う」
「そ、そうだよね。
人が飛べるハズがないからさぁ」
ファマルが、ウンウンと。
したらの。
「当然だ。
飛べん。
ゆえに走っただけだ」っと。
「ん?
走った?
道を?」
「最初はな。
だが、商隊にブツかりそうになってなぁ。
危ないので、宙を走るコトにしたのだ」
そうダリルさんが告げるとの。
マジマジとダリルさんの顔を見た後、ロゼッタ嬢への。
「姐さん」
「なんだい?」
「なんかさぁ、変なコト言ってんだけど?」
困ったように、の。
したらの。
「ダリルが訳分かんないのは、何時ものコトさね。
そう言うモンだと聞いときな」
「いや、姐さん?
宙を走る、って、マジで?
意味分かんないんだけど?」
ファマル嬢が困惑顔での。
いや、訂正じゃ。
ガンレート嬢とシムエル嬢もじゃな。
え?
カリンちゃん?
「ヤッパリ、ダリル兄ィは凄げぇやー」っうとるが?
なーんも疑っちょらんし、疑問にも思っちょらん。
当然じゃ!ちゅう感じじゃな。
「いや、アタイにも分かんないわさ」
「理解すんじゃぬぇいよぅい。
そがぁなモンてぇ、思っときぬぇい。
実際に体験した俺らが、訳分かってぬぇいけんなぁ」
ハゲルさんが、そがぁに告げ、ガハハハハッ、ちゅうて笑っちょる。
いや、それで、エえんかい?
『いや、理解しろと言う方が無理では?
正直、私も解説不可能ですし』
へ?
なんでじゃ?
風晶石で風にて空気を圧縮しちょるんじゃろ?
そんで、巻き込んだ塵なんぞを帯電させ、磁場を発生させた訳じゃて。
風と水の晶石にて、ミストウィンドにて熱排泄しちょるけぇ、熱も籠らん。
風晶石にて、辺りの気圧もコントロールしちょる。
磁場反発にて、風繭が風道に浮いて、それにて宙へ浮く訳じゃな。
晶石によるリニアモーター荷車じゃ。
ほれ、説明できるじゃろうが?
『いや、マスター?
その現象を機器にて実現するには、どれだけの技術、労力、コストが掛かるか分かります?
あんなに容易く行えるハズがないのですが?
私しからしたら、ファンタジーな魔法としか言えない現象であり、実現不可能な事象を手軽に実現しているとしか』
ほうなんけぇ?
儂もできるけぇ、そがぁに大変じゃとは、のぅ。
『間違っても、リアルで行わないで下さいね!
流石に情報統制が厳しいと思われますので。
それと、技術的に可能だとしても、実現可能とは限りません。
実現するには、コストとの兼ね合いが不可欠なのです。
知っていますか?
アニメなどの人形兵器は、実践配備するレベルは別とし、ある程度の大きさ迄なら作成可能なのです』
ほうなんか?
なら、なんで作らんのじゃ?
『莫大なコストが掛かるからです。
国一つか、二つ傾くコストを使用して、一台の機械を造りますか?
それが非常に有用としても作らないでしょう。
まして、ただ二足歩行するだけの、大型機器の作成です。
造るハズが無いかと』
ま、そうじゃのぅ。
完全に道楽な世界じゃろうからのぅ。
つまりじゃ。
そがぁなコストが掛かるようなプロジェクトに匹敵する技術を、晶石だけで実現しちょる訳じゃな。
ふむ。
晶石ちゅうのは、優秀なんじゃのぅ。
『なんで、そうなるんですかぁ!?
ダリル様とマスター、もしかしたら、カリンさんもですが、晶石にて実現できるでしょう。
ですか、他の放術師や付与師の方々には不可能なんですが?
明らかに、マスター達が異質かと』
ほうなんけ?
まぁ、出来るんじゃけぇ、エえんじゃね?
フォホホホホォ。




