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ダリル菓子ぃっ!そらぁ、美味いに決まっちるわいなぁ。

リコ嬢に店主さんも苦笑い。


「ウチの娘が済みませんなぁ」

困ったようにの。

じゃが、その娘を見る目は優しいでな。

完全な親バカじゃろて。


「ふっ。

 構わんよ。

 では、味見して貰えるかね。

 その上で判断して貰えばよいのでな」


そのようにダリルさんが勧めるでな。

親子揃って味見を。


ちなみに、子爵様と男爵様も欲し気にしちょるが、店のモンへの試食じゃてな。

ゆえにスルーされちょるぞい。


本来、そがぁなコトしたら、無礼打ち対象なんじゃがな。

流石に深層狩人相手では、のぅ。

確実に返り討ちじゃわな。


で、そん菓子を食った訳なんじゃがな。

二人共に目を見開いちょるでな。


っか、味わうように、無言で、ひたすらに食らっちょるわい。

まぁ、ダリル飯ちゅうか、ダリル菓子に免疫がないでなぁ。


とは言え、ダリル飯のように惚ける程ではの。

あんトリップも癖になりそうなんじゃとか。

試したいとは、思わんがの。


まぁ、携帯する菓子じゃてな。

量も少なく、限られた材料ゆえか、トリップする程には、なっちょらんみたいじゃ。


そして試食を終えた二人がの。


「うんまぁ〜い。

 なに、コレぇ〜」


「素晴らしいですな。

 コレは既に芸術品の域ですぞ!


 しかし、この菓子に使われた香辛料やハーブですかな?

 甘味の元も?」


店主が尋ねると。


「うむ。

 コレは中層で取れる植物の汁を煮詰めた物だな。

 非常に甘いが、灰汁や雑味が強い。

 ゆえに普通は見向きもされんだろう。


 しかも、強い毒性を兼ね揃えておる。

 そのため、下手に加工したなれば、毒を摂取するコトにな。

 ゆえに、先程に告げた技法でないと、得るコトができぬ品なのだよ」


つまりじゃ。

ダリルさんか、儂にしか作れん代物ちゅう訳じゃな。


『ちなみに、ダリル様が告げられた植物は、全て地下施設にて栽培しております。

 マスターが、アノ湯とアノ結晶を作る際に、灰汁と毒を抜いております。

 そのため、ソレらを使用した商品開発なども進んでおりますね』


ハァー

また、儂が知らんトコで、色々と進んでおるわい。

まぁ、儂に害となるコトでもないでな。

良かろうよ。


「ちなみに、定期的に卸して頂くコトは?」


「無理だな。

 俺は狩人、しかも、メインフィールドは深層だ。

 コチラへは、旅立ちの儀もあるが、竜種との戦いに慣れるためにな。


 森の浅層近くや浅層、そして中層には、竜種は出ん。

 だが、深層からは竜種がな。


 しかもカナリ強い個体ばかりがだ。


 こうなると、竜種の動きになれるのも厳しくてなぁ。

 なれば、弱い竜種が住まう地にて修行を。

 ま、そう言う理由で、コチラへ出て来ておる」


ダリルさんの説明に、店主さんも納得したようじゃて。


そん後は、店主さんとダリルさんが交渉をな。

ダリルさん的にも、納得の買い物じゃったみたいじゃぞ。


店主さん側は、ダリルさんから素材を仕入れ、そん使い方も教わっておった。

さらには、茶などの嗜好品なんぞもの。


量は多くないんじゃが、伯爵様用にも確保したみたいじゃて。

で、茶は少量じゃが店頭にもの。


そん以外に、味見しちょった菓子と共に、そん茶が茶店へと。

むろん、数量限定なんじゃが、そん値段が、のぅ。


「いやいや。

 これは、高過ぎませんかな?」


豪商の一人が。

したら、それへの。


「コレらの品は中層の品でしてな。

 しかも、コチラの菓子。

 深層狩人様、いや、ダリル様の秘技にて作られし物となります。


 作るには、晶術が必須。

 それも、放術と付与術の両方が使用でき、雷が操れねばならぬとか。


 つまり、ダリル様にしか作れぬ代物となりますな。


 そして、その味たるや、ああっ!」


いやいや、店主殿よ。

思い出し硬直ちゅうか、恍惚とした表情は、のぅ。


ん?

釣られるように、リコ嬢もかえ?

うん。

コチラは見苦しゅうはないの。


じゃが、店主さんは、見苦しいでな。

止めてくれんか?

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