いやいや、子爵様?実は脳筋かえ?
「はぁ?
ソレでは、戦いに使えぬではないか!」
バカにしたように?
したらの。
「バカなのかね?
今、戦いには使えぬと告げたばかりだが?
そもそも、プラティオンを使った鍛治仕事を想定した代物だ。
何故、戦いに使用する必要がある?
ソレに狩りで使えば、獲物から得る素材が、台無しになるが?
後、当たり前だが、降り注ぐ火の粉は消し飛ばすが、俺は狩人ゆえ、人と人との戦いには参加せぬ。
その様な無意味なコトは、バカ同士で遣れば良い。
俺には関わりがないコトだ」
当たり前に告げておるんじゃがな。
「うぬぅ。
愚弄するかぁ!」
ほれ、激発しよったわい。
「愚弄?
事実を告げるが愚弄になるのかね?
後、告げたように、掛かる火の粉は払う。
例え相手が貴族だろうが、国王であろうともな。
所詮は浅層の獣に蹴散らされるような輩が相手だ。
片手間であろうが、殲滅可能だろうがな」
そらぁ、そうじゃわなぁ。
フォアハンド・レッドグリズリーにて殲滅させられる軍隊じゃてな。
そん熊を瞬殺するダリルさんと、マトモに戦えるとは、のぅ。
「おいおい、ラーナ兄貴よ。
短気を起こすなよ。
リコを救ってくれた恩人なんだが?
ソレに相手は深層狩人だぞ。
ハッキリ言って、我が国の国王陛下よりも上の存在。
いや、周辺諸国全ての王族より上だ。
ソレは、前から聞いているだろうに」
「むぅ。
確かに深層狩人が国を滅ぼした話しは聞いたコトがある。
だが、どのような者か、正確には明かされておるまい?」
ラーナが告げるとの、ダリルさんがな。
「ハゲル?
こんなコトを言っておるが?」
「まぁ、ぬぇい。
この辺にしか来てなかったみたいだかんよぅい。
皮革職人の店主みてぇにぃ、直接会ったモンもぬぇい。
でぇいてぇい、国が御伽話あつかいしてっからなぁ。
まぁ、ダリルが森から出て来たかんよぅい、今頃は大慌てじゃぬぅえいけぇい?」
ハゲルさんが、そがぁに言うとの。
ラーナ子爵が慌てたようにな。
「はい?
いや、クダンの深層狩人へ、会ったコトがある者が?」
驚いた顔で。
ソレへダリルさんがの。
「会ったも何も、その深層狩人は、俺の師匠だが?
まぁ、あの人は結構気が短かったのでな。
しかも、狩人としての誇りと信念が強い方だった。
ゆえに、狩った獲物を掠め取るような真似をしたら、殺されるのは当たり前だな。
肉食獣が狩った獲物を喰らっておる際に、横から掠め取るようなモノ。
食い殺されても当然であろ?
まぁ師匠には、肉食獣程度と同じにするな!っと、ドヤされそうだがな」
シレッと告げとるんじゃがな。
ラーナ子爵の顔から血の気が、サーっと引いちょるわい。
「ほれ見てみい。
だから短気はダメだと、アレほど皆から言われておるのに。
ダリル様、兄が無礼を致し、申し訳ありませんな。
そして、我が娘を救い出して頂き感謝いたします」
店主が、そがぁ風にの。
「なに、構わんよ。
俺は最近狩った深層獣のラグラクスとの戦いで、少々武器が傷んでな。
どうも特殊個体だったらしく、普通の武器では持たんでな。
新たに武器を造るコトにしたのだ。
そのため鉱山へ材料集めに赴いただけ。
娘さんの件は、たまたま居合わせただけだ。
大したコトはしとらん。
それに俺は、あの様なバカは嫌いなのでな。
人を甚振って悦に入るバカは、甚振られる覚悟を持つべきだろう。
自業自得だな」
うむ。
正直、ダリルさんは優しいと思うぞい。
アヤツが拐ったモンに行った万分の1も、罰になっちょるまいて。
ホント、胸糞悪い!
『あー、マスター?
過去映像へ干渉して、罪人を甚振らないように。
微電流で神経過剰にし、傷口を電流で刺激しないでいただけます?
しかし、過去映像へ干渉って、なんで、そんなコトが出来るんですかぁ!』
なんでしゃろ?
出来るんじゃけぇ、仕方あるまい。
まぁ、実際のアヤツへ仕置きできんのが、残念じゃがのっ!




