う〜ん、少女が無事と知れたは、良かったんじが、身内の方々が、のぅ。
娘さんが荷台から顔を出したでな。
店主さんも娘さんを確認できた様じゃて。
「おおっ!
おおぉっ!
良く無事でぇ!
役場へ届け出ても、一切動いて貰えなんだでなぁ。
鳥にて兄者へ助けを求めたら、我の依頼にて、リコが行く方知れずとは、なんたるコト!、っと申されてな。
ラーナ兄上とナックを送ってくれたのだよ。
コレから役所へ乗り込み、場合によっては領主館へ問い正しに向かおう、そう話しておったどころでなぁ」
店主が告げると、店奥から二人の武人が。
「リコ、無事で何よりだ。
だが、この地で役人が、我が姪を拐ったとなるならば、しかる処置なしには、済まされんな。
私は伯爵家の者ではあるが、子爵位を得ておる貴族でもある。
ココの領主とは、位的には同等だが、家的には上。
然るべき対処なければ、家名に泥を塗り付けられたとし、宣戦布告も厭わん!」
ちと、過激では、のぅ。
なんか激怒しとるし。
「あー
兄者?
まぁ、落ち着いて。
気持ちは分かるけどさ。
ただ爵位持ちが安易に動いたらダメだって。
僕も男爵だけどさ、二人とも、どっちかって言ったら騎士みたいなモンだしさ。
そう言う判断は、上兄ぃに任そうよ」
なんか宥めておるの。
冷静なヤツが居るようで、重畳じゃてな。
「まぁ、女の子が産まれ難い家系である、僕達の家のお姫様を拐ったんだからさ。
生半可なコトをしたら、滅ぼしちゃうぞっと」
ちゅうて、クスクス笑っちょるな。
コワッ!
コヤツも、キレまくっちょるじゃねぇか!
マトモなんは、居らんのけぇ!?
「こらこら。
我が娘のコトでキレてくれるのは有り難いが、民にも影響するから、戦はなしで。
だが、侯爵家にはクレームを入れるべきか?」
まぁ、店主が一番冷静?
額に青筋が、浮かんでおるがの。
「ふむ?
戦は構わんが、コチラへ被害が及べば、どちらも潰すが?
それを覚悟して動くコトだな」
ダリルさんが静かに告げる。
その普通に告げた言葉に、周りのモンが、ゾクっと、のぅ。
「こらこら。
オメェさんが、一番厄介だぜぇい。
しかも、本当に出来るかんよぅい。
プラティオンをも溶かす炎を操れるヤツだがんなぁ。
軍隊だろうと、一瞬で消し炭だぬぇい」
「あー
確かに。
アタイさぁ、青い炎なんてぇの、初めて見たわさ。
アレ、風繭で囲んでたんだよねぇ。
それでも熱を感じたかんねぇ。
風繭無かったら、アタイらも消し炭さね」
あー、プラティオンをインゴットにした時のコトかえ。
ありゃあ、確かに普通には扱うのは無理じゃてな。
しかし、あんプラティオンちゅう金属、なんなんじゃ?
普通の鍛治炉にて扱う温度が千度〜千五百度じゃな。
金属で一番融点が高いタングステンで三千五百度未満じゃて。
なのにじゃ、あんプラティオンちゅうのは、一万度近い温度でないと溶けんかったんじゃが?
そらぁ、加工できんちゅう訳じゃて。
まぁ、現代日本では、金属溶接や切断で一万度のプラズマを扱っちょるし、核融合のエネルギー生成にて一億〜五億二千万度の熱を発しとるそうな。
さらに、核融合実験にて、約5兆5000億度を記録しとるんじゃと。
いや、そがぁな熱を発して、下手したら辺り一面を消し炭にせんで欲しいんじゃが?
儂が思うに、無駄に高エネルギーを生み出すより、ロスを無くす研究を主にして欲しいんじゃがのぅ。
火力発電で、ロスが60%近くから40%未満へ減らす、技術革新が。
いや。
40%近うロスしちょるんじゃろ?
なれば、なるべく0にするべきじゃな。
送電中にも電力ロスは生じておるが、4%〜5%くらいらしいわい。
まぁ、0に近い方が理想的じゃが、95%はロスなしに届いておるでな。
40%なロスよりはマシじゃろて。
まぁ、話しが逸れたが、地球では扱える温度じゃとしてもじゃ、人が扱うなれば、それなりの装備をしつつ瞬時にじゃぞ。
この温度にて鍛治を行うなれば、火傷では済むまいの。




