世の中には、ゲスが溢れてちょるんかい?たまたま出会った?運が無さ過ぎじゃ!
儂もダリルさんの様に怒っちょったらの。
「ご主人様?
どうなされたので?」っと、沙織さんがの。
ほうじゃったか。
沙織さんには聞こえんけぇなぁ。
まぁ、ジェミアさんには聞こえちょるみたいじゃがな。
『その少女を拐った一味が混ざっていますね。
それに野次馬の大半が、この事態を面白がっています。
さらに、アノ役人も、一味の一人ですから』
沙織さんが驚いたように儂を見てから、群衆を。
まぁ、驚くわなぁ。
ん?
「キサマぁ!
なにヤツ!」
役人が誰何しちょるんじゃが、バカなのか?
「耳が聞こえぬのか、理解する頭がないのかね?
俺は深層狩人のダリルだ。
店主に言い掛かりを付けておるようだが、止めぬか?
見苦しい。
それと、誘拐に関わったバカ五人は、放術にて縛っておる。
まぁ、お主もだがな。
イタイケな少女を拐い売り飛ばしたのだ。
死罪となるコトは、分かっておろうな?」
ダリルさんが告げるとのぅ。
「ハッ!
何をバカなコトを。
俺は、この様に話せておる?
か、身体が、動かん!」
「バカはキサマだ。
放術で縛っておると、告げたハズだが?
ん?
ああ、キサマが偽りにて誘導しとった役人達が、同僚を引き連れて来たみたいだな」
ダリルさんが告げるとの。
誰かが走って来る気配が。
それを無視してダリルさんが告げる。
「ハッキリ言って、人の不公を娯楽のように見物する輩は好かん。
散れ。
さもなくば、それなりの報いを受けるモノと知れ!」
野次馬さん達が竦みあがり、蜘蛛の子を散らすが如く、のぅ。
「何の騒ぎだ!
コレはっ!」
走り寄って来た役人が。
「げぇ!
何でメッサーム様がっ!」
役人が慌てておるな。
そんな彼を無視してダリルさんがの。
「ソコの男が、役人の地位をカサに着せ、店主を脅しておった。
ゆえに一味のゴロツキと共に、放術にて縛っておる」
そがぁに言うんじゃがなぁ。
「ぬぅ!?
面妖なっ!
キサマぁ、なにヤツ!」
メッサームと呼ばれた役人が、ダリルさんを誰何。
まぁ、そうなるはなぁ。
したらの。
「俺かね?
俺は深層狩人のダリル。
ちと、そこの商家へ用があって参った。
して、なにか面妖なコトでもあったかね?」っと。
いやいや。
絶対に分かって言っておろうがっ!
「なっ!
深層狩人様ぁ!
い、いや。
まさか、深層狩人とは、空をも飛べる存在出会ったか」
唖然、ちゅうヤツじゃな。
「いや。
別に深層狩人だと言え、空は飛べんぞ。
コレは、放術と付与術を合わせ制御しつつ、風の道を造り乗っておるだけだ。
深層狩人の技術とは、別だな。
それと、風の道へ乗っておるゆえ、飛んではおらんよ」
イヤイヤ。
飛ぶとかが問題ではないでな。
宙に止まっちょることが、問題なんじゃが?
普通の人間にゃぁ、出来んけぇのっ!
『ダリル様ですから』
出たわい!
便利な言葉じゃてな。
ダリルさん、じゃから、は、のぅ。
「は、はぁ?
そうなのですか?
ところで、御用とは?」
相手が深層狩人と知り、警戒しちょるな。
まぁ、過去に国を滅ぼした深層狩人も居るで。
そりゃあ、警戒もするわなぁ。
「ふむ。
実はな、先ほど、この先にある鉱山。
ココからも見えよう。
アソコから空を走って来たのだ。
実は鉱山へ、人攫いが現れよってな。
斬って捨てたのだよ。
人攫いは重罪。
しかも未成年を拐った場合は、無条件に斬り棄てても構わん決まりだ。
特に深層狩人の俺には、それが許可されておるでな。
相手は貴族であったが、なぁーにぃ、俺の師は別国の王侯貴族を斬り棄てておる。
貴族だろうが、斬る時は斬る」
ゴロツキ五人と店主を脅していた役人が真っ青に。
役人に着いて来ていた手代が、不思議そうに役人を見ちょるな。
「で、な。
ココへ来たら、バカな野次馬が集まっておってな。
ソコのバカな五人が集めたようだ。
どうも、人攫いに加担し、役人が難癖付けて、幾ら金を無心できるかを、面白そうに語っておったわ。
ゆえに、放術にて縛っておる。
今から斬り棄てるでな。
邪魔立ては、赦さん!」
あー
また、胴斬りかいな。
ありぁ、絵面的にキツいんじゃがなぁ。
特に沙織さんがっ!




