余程、美味かったんじゃのぅ。しかし、泣くほどかえ?
食事を終えると、辺りは騒然と。
なんじゃろか?
「んだぁ、コレ。
んだよぉ、コレはぁ!」
「美味いてぇモンじゃねえ!
美味過ぎるぅ!
俺、こんな食いモン初めて食べたぜぇ!」
鉱夫達が騒いでいるんじゃが、まぁ、そうなるわなぁ。
っか、のぅ。
一部の鉱夫が、滂沱の涙を流しつつ、天を眺めちょるんじゃが?
アリぁ大丈夫なんかぇ?
『単に料理へ感動しているだけかと』
いや、流石に大袈裟では?
『皆、若い鉱夫ですし、マトモな料理を食べたコトが無かったのでしょう。
先程の貧相な食事しか経験してなければ、ああもなるでしょうね』
ほがぁなモンかいな?
鉱山来る前に、親元にて暮らしちょったじゃろうに?
『孤児が大半ですし、ココより食生活は劣っていたかと』
はい?
あがぁな飯よりもかぇ?
『地球、特に日本では、余程のコトがない限り、食には困らないでしょう。
困窮されて、質素な暮らしをされていても、海外の貧困層と比べたら、アチラが怒るかと。
地球でも、そうなのです。
コチラでは孤児が餓死するなど、珍しくはありません。
労働力確保のため、そんな孤児から体格が良い者を、鉱夫として連れて来ているのです』
ふむ。
孤児救済ちゅう訳かいな?
『そんな訳ありません。
単なる労働力確保ですね。
一般的に雇うと高く付きますから、孤児を労働力にですね。
まぁ、身罷ったバカが、始めたコトですが』
アヤツ、ホンマに碌なコトしちょらんの。
まぁ、ダリルさんにクロス斬りされ、家畜の餌になっちょったが、まだ甘いやものぅ。
で、ダリル飯を食った面々がの。
特に役人なんじゃがな。
「あの〜
お代は、如何ほどに?」
恐る恐るな。
ほしたらの。
「ん?
何を言っておる。
解体費として肉を分けて貰ったゆえ、調理したに過ぎぬ。
皆のは、その序でに作って振る舞っただけ。
金など要らん」
シレっと、告げておるわい。
まぁ、本気で金取るんじゃったら、コヤツらが食えるハズがないでな。
なにせ王侯貴族でさえ食えん味じゃ。
いや、味ちゅうよりもの、まずは食材が希少じゃ。
フォアハンド・レッドグリズリーちゅうヤツの肉もじゃがな。
実は味付けに使うちょる香辛料や香草、さらには野菜なんぞも、一般のモンにぁ見付けられんでな。
買うと非常に高く付くんじゃが、そもそも入荷せん。
採取できるモンが、なかなか居らんでなぁ。
しかもじゃ。
普通に使うちょったら、毒に犯されるけぇな。
腹痛で済めば良いんじゃが、下手したら死ぬけぇの。
じゃから扱いは難しいのじゃよ。
じゃが、ダリルさんの場合は、マル芋湯にて灰汁抜きを。
その際に毒も抜けておるでな。
こん毒を含む植物は、毒を含むけぇか、異様に美味いのじゃ。
さらに調理中にも微電流を流しておる。
コレが食材の旨みを引き出し、さらに活性化させちょるでな。
つまり、ダリルさん意外に造れるモンが居らんのじゃ。
そがぁな料理へ値段を?
下手したら城を一から造る代金でも足りんわい!
まぁ、ダリルさん自体が、そがぁに希少じゃと気付いちょらん。
まぁのぅ。
自分で全て調達しちょるし、本人は普通に調理しちょるだけじゃ。
なぁーんも、特別なコトしちょるとは、全く思ってないでなぁ。
あがぁなコト、ダリルさん以外に、誰が出来るちゅうんなら?
『マスターなら、可能ですが?』
へっ?
はい?
あがぁなん、を、かい?
『マスターは、ダリル様のコトを言えませんね。
マスターは微電流を普通に扱っておられます。
微電流を使用した索敵も可能であるハズ。
ソレを使用して、素材を探すなど簡単でしょう。
しかも身体能力的にも、ダリル様に劣るとは考えられません。
っと言うか、ダリル様を凌駕しているでしょう』
まさかのっ!?
なして、そがぁな結論になるんなら?
『マスターは、幻想機を介して次元エネルギーを取り込んでおられます。
コレは、ダリル様には出来ませんので』
マジかぁっ!?




