あがな調理は、ダリルさんにしか出来んわっ!っか、そのソースは味見じゃのっ!
なんや信じられん調理方で熊カツを。
アリャ、どがぁな味がすんじゃろか?
で、全て揚げ終えたんじゃがの。
同時進行で作っておったタレに潜らせ、炭火で焼いちょるんじゃが?
はい?
え?
まだ、手を掛けるんけぇ?
っか、炊き上がった銀シャリは、厨房に有った丼みたいな器へとの。
そん銀シャリの上へ、刻み野菜が乗せられちょるんじゃが、こん野菜へ胡麻や胡桃みとうなヤツのペーストと、酸味が強い果汁を混ぜ、中身が魚卵みたいな果実と一緒に混ぜ合わせたソースを。
なんか、のぅ。
乳化したみとうになっちょらんかぇ?
マヨネーズ擬?ちゅうたら良いんかの。
まぁ、全てが植物由来じゃけぇ、結構サッパリしちょるんかも。
ちと、味見を。
『また、マスターはっ!
行儀が悪いですよっ!』
そうは言ってものぅ。
やはり、気になるでな。
っか、これ、え?
ウマっ!
はい?
市販のマヨネーズなんぞ、足元にも及ばんのじゃが?
っか、美味過ぎじゃろがい!
こがなぁ、美味過ぎて、他の食材が霞むわい!
「それほどまで、ですか?」
沙織さんが、喉をゴクリ、ちゅうてな。
「うむ。
食べてみたら分かるわい。
ほれ」
儂は地球産のキュウリへ、クダンのソースを付けて沙織さんへの。
まぁ、両方とも映像じゃが、味見なれば構わんじゃろて。
沙織さんは受け取ると、戸惑いながら口へと。
ふむ。
くわっ、ちゅう感じで、目が見開かれちょるな。
「こ、こ、こ」
コケコッコー?
「これ、マヨネーズ?です、か?
え?
こんなに美味しいマヨネーズ、食べたコト無いんですが?
コクと酸味、サッパリ感に旨味が。
特に凄い旨味で、深い旨みです。
市販のマヨネーズとは別物ですね。
地球でも手に入らないでしょうか」
うむうむ。
全くじゃて。
『コチラは食せませんので分かりませんが、そこまでですか?
しかし、あの星の食材。
特にダリル様が扱う食材は、コチラが把握していない品が多いのです。
ゆえに、本国にて安全性を確認できるまで、アノ世界からの持ち出しはできません。
まぁ、問題なければ、屋敷地下にて栽培も可能となりますが・・・
アレ、マスターしか造れませんよ?
また、仕事を増やしたいので?』
ふむむ?
あー、確かに。
ダリルさんは、微電流流しつつ作っておったのぅ。
なれば、微電流が扱える儂にしか、造れん訳かえ?
う〜むぅ。
あのマヨネーズ?みたいなん、ありゃ、儂も食いたいでなぁ。
じゃが、身体に悪影響あるかが判明してからじゃな。
地球人には合わん、ちゅうことも有るでなぁ。
まぁ、最悪は、映像世界で食えば良いんじゃけぇ、問題ないがの。
っと、ダリルさんが揚がった熊カツを、全て漬け焼きし終えたの。
丼へ盛った銀シャリへ、爆ウマなマヨソースを掛けた野菜の微塵切りを乗せちょる、そん上への。
いやぁ。
油で揚げちょる最中にも、良い香りがの。
ソレをタレ漬けしつつ、炭火で芳ばしく焼き上げたんじゃぞ。
そん香りちゅたら、もうモウ堪らんわい!
そん肉が適度に切り分けれ、丼に乗ると、そん上へ漬けダレが。
そう、漬け焼きで、カツを潜らせちょったヤツじゃ!
あれ、甘辛い鰻タレみたいなヤツなんじゃがな。
鰻タレよりトロミが有るのに、クドクないんじゃよ。
逆に後口軽やかで、サッパリする感じでなぁ。
なんじゃ、あんタレ?
そんなタレが、丼へと。
で、皆へと配膳されるんじゃがな。
皆の目が、丼へと。
釘付け状態は良いんじゃがな。
血走っちょって、ちょっと怖いのぅ。
仕方ないけえ、儂は食うぞい。
「あ、ご主人様?
ズルくないです?
なら、私も」
何が、なら、か、分からんが、う〜むぅ、美味いのぅ。
熊肉の臭みが、旨みへと転化しちょるわい。
ああ、なるほど。
マル芋湯へ潜らせた、ちゅうてもの。
煮える程では無いでのぅ。
なれば肉の臭みは、相当なモンじゃったじゃろうて。
そん臭みを旨みに変えるため、色々としちょったんじゃな。
流石は、ダリルさんじゃ。
いや、美味い!




