う〜ん、ダリルさんにトッテの国王って。
ダリルさんが、関わらねば良い、ちゅうとるんじゃがの。
ソレへハゲルさんがな。
「ダリルよぉい」っと。
「ん?」
「国にゃあよぉい。
メンツてぇのが、あるんでぇい。
こんメンツてぇのは、よぉい。
統治すんのに、結構重要でぬぇい。
メンツを潰されるのを、極端に嫌うモンぬぁんでぇい」
「ほぅ?
そんなモンかね?」
うん、全く、興味なし、じゃな。
「まぁ、そんメンツに拘って、潰された国があっけどなぁ。
中には、王座を奪われぬか、てぇ警戒すんヤツもぬぇい」
ハゲルさんが、ぞがぁなコトを告げるとの。
「はぁ?
俺は狩人だぞ。
玉座?
どんな獲物だ、それは?」
「玉座を狩るんじゃぬぇい!」
「冗談だ。
だがな。
そんな面倒な立場は御免だ。
ノシを付けて返上する。
っか、師匠へ王座を薦めてシバかれた輩が居たみたいだがな。
まぁ、俺も同じコトをするだろう」
ダリルさんが、ぞがなコトを告げるとの。
「えー
王様だよ?
成ってみたくないのぉ?」
カリンちゃんが、不思議そうにの。
そんなカリンちゃんへダリルさんが苦笑いしながらな。
「カリン。
王とは、国を統治する者のコトだ。
そんな者が、自由に出歩けると思うかね?」
そのように尋ねる。
したらの。
「えーっと、国で一番偉いから、出来るんじゃないの?
ダメなのかなぁ?」
そがなコトをの。
それへダリルさんが困ったように。
「国の方針や問題を解決する者が、勝手に出歩いて良い訳あるまい。
居ない間に致命的なコトが起こったら、最悪、国が滅ぶぞ。
つまり、王になる、っと言うコトは、狩人を辞めると言うコトだ。
俺は狩人を辞める気など、サラサラないのでな。
王などに成る気はない」
狩人史上主義じゃのぅ。
「えー
王様になったら、美味しい食事ができて、お城に住めるんだよ?
綺麗な服も着れるしさ。
守って貰えるから、安心して暮らせるじゃん!」
うーん。
王族に幻想を抱いておらぬかぇ?
「いやいや。
俺は守って貰うほど弱くない。
それに、護衛と称して付き纏われては迷惑だ。
鬱陶しい。
それに、王侯貴族に暗殺は付き物でな。
常に命の危険が付き纏うぞ。
とても安全な暮らしとは言えんだろう。
それにだ。
狩りの緊張感が味わえぬ暮らしはゴメンだ。
俺は狩人なのでな。
それに綺麗な服だったか?
正直、その綺麗なる服は、王侯貴族が纏うソレだろう。
あんな窮屈な衣服は纏いたくない。
肩が凝る以前に、破り捨てる自信があるな」
破り捨てるなやぁっ!
「で、料理だったか?
俺は自分が作る料理で十分だ。
聞いた話しだと、マナーが煩いらしいではないか。
食事は自由に楽しみたいのでな。
そんな肩が凝る食事はゴメンだな」
う〜ん。
全否定じゃな。
まぁ、儂かて、同じコトを告げるじゃろうがな。
しかし、論破されたカリンちゃんなんじゃがな。
幻想を打ち砕かれたようで、唖然との。
「コラコラ。
イタイケな少女の夢を打ち砕かない。
まぁ、カリンの場合は、夢を見過ぎだけどさ。
それに。
多分だけど、料理はダリルが作る料理の方が上さね」
「そうだぬぇい。
少なくとも、領主邸なんぞで食べたヤツより、遥かに上だぬぇい」
「ソレは、間違いないだろう」
「そうですわね。
他領の領主邸へ招かれたコトもありますが、ダリルさんの料理の方が美味しいかと」
ハゲルさん、ガンレート嬢にシムエル嬢が、ロゼッタ嬢に賛同しちょるな。
4人は貴族宅へ招かれたコトがあるのじゃろうて。
「え?
4人は、貴族の家で食事したコトあんの?」
カリンちゃんが、驚いたように。
「アタイとハゲルは鍛治師として、名が知られてるからねぇ。
その関係で招かれてたんさね。
まぁ、領主が代替わりしてからは、無いけどさ」
そうロゼッタ嬢が告げるとの。
「私の場合は、シムエル嬢の護衛として同行するコトが多かったのでな。
その際に、相伴しただけだ」
「ワタクシは、商人として折衝に赴いた際にですね。
そう言う意味では、近隣の諸侯とは、ある程度の顔繋ぎが出来ていたすわ。
それに最近では、ハゲルさんやロゼッタさんの武具を扱ってますし」
ふーむぅ。
これ、意外とシムエル嬢は、侮れんやもなぁ。




