あー、胃袋掴まれたゆえか、ダリルさんに、同行する話しになっちょるようじゃぞ?
食堂は厨房に隣接しちょるでな。
そがな距離じゃけぇ、皆の声はダリルさんに届いちょるな。
じゃからの。
「森外なれば、別に着いて来るのは構わんが?
俺は竜種とな対戦経験を積みたいだけ。
ゆえに、危険な場所へ赴く気はないのでな」
そがぁな感じでのぅ。
したらハゲルさんがな。
「をいよぉう。
竜種は十分に危ぬぅえんだがよぉい?」
ちゅうとるな。
そんなハゲルさんへダリルさんがの。
「?
そうなのか?
コチラの竜種は、中層獣どころか、浅層獣などよりも劣ると聞いたのだが?」
「危険の基準が違い過ぎるわさ!
アンタが比較対象にしてる浅層獣や中層獣は、危険どころか出会ったら死ぬレベルだかんね!
アタイらは、アンタら森の民みたいに、別格な存在じゃないんだよ!」
ロゼッタ嬢が、語彙を強めに。
それを聞いたダリルさんが、軽く首を捻っての。
「はて、そんなモノなのか?
まぁ、実際に戦っておらぬゆえ、思っている以上に強いのやもしれんな。
だが、俺が聞いた感じだと、弱い竜種なれば、ガンレートやシムエルでも倒せそうだったが?」
ダリルさんが、そのように告げるとの。
「ぬ?
オリャあよぉい。
テッキリ、強い竜種と戦いに行くもんだてぇい、思ってたんだがよぉい。
違うのけぇ?」
ハゲルさんが、不思議そうに。
したらダリルさんが困ったようにの。
「いやいや。
俺は竜種との戦い方を模索したいのだが?
強い竜種なれば、深層に幾らでも居る。
だが、ヤツらの挙動が獣種とは異なるため、動きが読めん時がな。
コレは深層では致命的だ。
なんとか逃げ帰ったり、撃退してはおった。
だが、深く潜るのはな。
しかも困ったコトに、森では竜種が深層からしか現れん。
つまり強い個体しか居らんのだよ。
コレでは、竜種特有の動きに慣れるコトも困難だ。
ゆえに、弱い竜種を求めているのだが?」
「そいやぁ、前にさぁ、そんなコト言ってたわねぇ」
ロゼッタ嬢が、そのように相槌を。
そん言葉にハゲルさんが首を捻りながらの。
「ん?
そげぇなコト、言ってたけぇ?」っと、首を捻っておる。
「アンタねぇ・・・
まぁ、良いわさ。
ダリルが、コチラ側で活動する間は、アタイ達も同行したいんだけどねぇ。
出来るかねぇ?」
ロゼッタ嬢が、そがぁ風にの。
それへダリルさんがな。
「別に深層へ赴く訳では無いのでな。
俺は別に構わぬが・・・
この屋敷を長時間空けるコトになるが?」
まぁ、そうなるじゃろな。
「別に構やしないわさ。
管理は知り合いの鍛治師に任せておけば良いしねぇ。
けど、ファマルは良いとして、ガンレートとシムエルは、どうするかねぇ」
ふむ?
ダリルさんの旅へ同行するのは、決まりかや?
っか、二人はダメなんじゃろか?
「アタシはダメなので?」
ガンレート嬢が不服そうに。
「いやさぁ。
アンタ、騎士に戻らなくて良いのかい?
シムエルだって、元は商人だろうに」
ロゼッタ嬢が、困ったように。
そんな彼女へガンレート嬢がの。
「アタシの家門は断絶しております。
それに、国家騎士でなく地方騎士の家系。
前領主様の家系が途絶えた今、騎士に戻る意義はないので」
「ワタクシの家も途絶えております。
今から身一つで家を再興するなど不可能かと。
それに、皆様は会計事務に疎い方ばかりですよね?
私が同行すれば、その辺りはキッチリ管理しますが?」
シムエル嬢が、そがぁ風に告げるとな。
「あー
確かに、ねぇ。
今では、屋敷の経理管理はシムエルに任せ放しだからねぇ」
ロゼッタ嬢が、困ったように。
「ん?
そうなんけぇ?」
「アンタねぇ。
シムエルが来て、ザル会計だったウチがキッチリしたから、色々と足元みていた輩とは、縁を切ったりしてんだわさ。
ガンレートとファマルが付き添いと護衛を兼ねて同行してさ。
まぁ、アタイらは、その間に鍛治仕事してたから、アンタは知らないのかもねぇ」
うや?
意外とシムエル嬢は、優秀じゃったか。
ビックリじゃ!




