朝飯、朝飯、ダリル飯ぃ!
新たな真実を知るコトとなった訳なのじゃがな。
怪我や病に特効が有るのは、知っとったが、まさか美容にも効果がのぅ。
まぁ、流石に映像を食しておる沙織さんには、影響あるまいが。
『マスターと違い、幻想機の影響下ではありません。
ですので、映像世界で食した料理の影響は、受けないでしょう。
ですが、沙織は現実世界にて、アノ湯とアノ結晶を使用した料理を食しております。
そのため、彼女達のような影響が現れるやもしれませんが』
なるほどのぅ。
まぁ、害が無いなれば、良かろうよ。
しかしギーゼットは普通に食しちょるが、ポックルとジェムは料理に意識を持って行かれちょるな。
やはり、晶石を操る術に長けておるかが、原因なのじゃろか?
『そうですね。
ただ、未熟なポックルと違い、ジェムは意識を保っています』
ほうなんか?
『ええ。
単純に料理の味に陶然となっているものかと。
意識は保っていますから、他の面々とは違いますね。
まぁ、単なる食いしん坊なだけでしょう』
はー
やはり、晶石関係が影響しちょるんじゃなぁ。
それじゃと、カリンちゃんも影響受けん気がするんじゃが?
『彼女の場合、料理による肉体改善。
いえ、既に改造と言って良いレベルでしょうか。
その影響にて、意識を持って行かれているみたいです。
他の方とは違いますね』
なるほどのぅ。
治療行為の影響かや。
『アレを治療と称して良いかは疑問ですが、まぁ、その通りでしょう』
そんな忘我の状態で、空の皿を突いておった面々がシラフへと。
うむ。
相変わらずロゼッタ嬢は、ハゲルさんの介護が甲斐甲斐しいわえ。
食事を終え、ひと段落じゃな。
皆は食休みにて、茶を。
ダリルさんは、食後の片付けじゃ。
「ふぅ。
凄く美味しいし、満足感も有るんだけどねぇ。
意識が飛ぶのは、なんとかならないのかねぇ」
ロゼッタ嬢が、そがぁなコトをの。
「っかよぉい。
ダリルが旅立った後が、キツいぬぇい。
こんだけのモン、他じゃ食えぬぇいぜぇい」
まぁ、ダリル飯は別格じゃでな。
屋敷で伽耶さんが作る料理も美味い。
それは、間違いないがの。
じゃがの。
なんかのぅ。
根本的に違うんじゃよ。
確かに、アノ湯とアノ結晶を使用し、現代料理技法にて作られる料理。
一見すると、ダリル飯より優れちょるように思えるんじゃがな。
ほじゃが、なんちゅうかの。
魂に訴えるような、ズンちゅう感じの美味さ。
こりゃ、言葉では、表現しきれんわい。
この心ちゅうか、感性ちゅうかの。
まさに魂が震えるような美味さ。
これは、伽耶さんに限らず、地球の。
いや、ダリルさん以外には再現不可能じゃろて。
「そうだねぇ。
完全に胃袋を掴まれた感じだわさ。
ダリルが行ったら、元の食生活に戻るんだよねぇ」
ロゼッタ嬢が告げると、皆が改めて気付いたようでな。
なんか暗くなっちょる。
儂はダリル飯を映像から再現できるでな。
皆のような懸念は無いがの。
じゃが、食えんちゅうコトになったら、死活問題じゃてな。
『ソコまでの、問題です?』
ジェミアさんが、そがぁなコトをの。
それへ沙織さんがの。
「ご主人様が、仰る通りかと。
ジェミア様は食事ができないため、ご理解いただけ無いかもしれません。
ですが、この味を知ったら!
いえ、その前に香りですね。
この芳醇な香りを嗅いだら、もう虜になりますから」
うむうむ。
まさに、その通りじゃて。
ほじゃけぇ、ダリルさんが旅立った後を鑑みて、皆がの。
そがぁな皆へ、カリンちゃんがな。
「?
なら、皆んなでダリル兄ィに着いて行けば良いじゃん!
ロゼッタ姉ぇや、ハゲルのオッチャンは、鍛治でサポートできるしさ。
オイラも付与でサポートできるから」
それを聞いたファマルが。
「そうなると、私やガンレートにシムエルは、貢献できるコトがないわねぇ。
どうしましょ」
困ったように。
いや、ダリルさんに着いて行く前提に、なっちよらんかえ?




