三人との模擬戦?相手になっちょらんわい!
「ふむ。
軽く身体が解れた感じだが・・・ハゲル達は限界かね?」
まぁ、空振りが一番体力を奪うちゅうからの。
っか、いい様にアシラわれておったわい。
「ぐぅはぁ。
流石に持たねぇいぜぇい。
コレ以上消耗したらよぉい、後の行動にぬぇい」
「そうさねぇ。
今日はプラティオン鉱石を、採掘しに行くんだろ?
無理は、ねぇ」
ハゲルさんとロゼッタ嬢が、困ったように。
っか、ファマル嬢は既に息絶え絶えで、話す余裕なしじゃてな。
「ふむ。
そうかね?
しかし、もう少しだけ、身体を動かしたいトコなのだが」
「化け物けぇ?」
「いや、ハゲル?
ダリルはアノ崖山までを、数時間で往復すんだよ。
この位で、ベバるハズがないわさ」
そう告げられ、ハゲルさんがな。
「そう言われればよぉい、そうだぬぇい」っと。
納得し掛けたトコへ。
「ん?
あの程度なら一時間も掛からずに、数往復できるが?」などとな。
どんだけやねん!?
『いえ。
マスターも、同じコトが可能かと』
「いやいや。
なんで、ご主人様が驚愕顔なんですか?」
沙織さんがの、そがぁな突っ込みを。
ほじゃけぇな。
「なら、沙織さんが、同じコトを言われたら、どうじゃな?」ちゅうてな。
したらの。
「いえ、私には、そのようなコトは行えませんが?」
そがぁにのぅ。
「いやいや、沙織?
儂かて、最近までは出来んかったでな。
儂の意識的には、ほれ、源で会っておった頃に近いでなぁ。
逆に、あん頃の儂が、ダリルさんと同じコトを出来るちゅうたら、信じるかえ?」
「いえ、それはぁ」
人の意識改革なんぞ、そう容易く出来んでな。
幾年もの年月を経た経験を、数日で上書きせいちゅわれてものぅ。
「ふむ。
良し、ギーゼット。
ちょっと鍛錬に付き合え」
ダリルさんが、突如ギーゼットへと。
始めは、んっ?ちゅう顔のギーゼットが、驚愕顔に。
「コレから荷車を牽いて貰うからな。
軽く身体を解しておいた方が良かろう」
そがぁなコトを言うておるわい。
っか、言われたギーゼットは、明らかにイヤそうなんじゃが?
じゃがの。
娘であるポックルが、キラキラした目で見ておるでのぅ。
娘の前で、無様な真似はできまいて。
あの顔は、内心渋々ちゅう感じかのぅ?
まぁ、表へだしちょらんが。
で、ダリルさんとギーゼットが対峙してな。
即座にギーゼットが動く。
素早く間合いを詰めての噛み付きを。
ガキン!
わぁおっ!
アギトが閉じた音には思えんのじゃが?
っか、軽く揺れる感じで間合いを外しておるな。
なんちゅう体捌きじゃ!
「え?
黒豹が攻撃を外した?」
『グルガムスですよ?』
いやいや。
一々覚えちょらんじゃろ、それ。
「外しちょらんの。
アリャ、ダリルさんが避けたんじゃよ」
そう教えたらの。
「え?
避けた?
動いてました、彼?」
あー、なるほど。
最小の動きで滑らかに素早く動いておったでな。
以前の儂であったなれば、ギーゼットが外したように見えたじゃろうて。
っか、引っ掻き、左右後方へ飛び退り、即座に位置を変えつつ飛び掛かる。
体当たりもじゃが、尻尾をムチのようにも。
途中からは、ダリルさんも動いておる。
おるんじゃが、ダリルさんからは攻撃しちょらんな。
しかし、なんじゃ。
ありゃあ、模擬戦ちゅうか、飼い主と飼い猫が戯れちょるような。
いや、大型犬とかのぅ。
まるでダンスちゅう感じにも。
側から観ておる儂からしたら、結構楽しめる催し物のようじゃて。
「スゲぇな、をいよぉう」
「そうさねぇ。
しかし、四つ足と戦う際の参考になるねぇ」
ロゼッタ嬢の言葉にファイル嬢がの。
「参考ですか?」っと、不思議そうに。
したらの。
「そうさね。
全てが同じとは限らないけどさ。
けど、ギーゼットの動きから、四つ足獣の動きが予測できるからねぇ。
鉱山までの道中には、ウォーゲルグなんかも現れるかんねぇ。
多少は参考になるわさ」
ふむ?
ロゼッタ嬢は戦う気かえ?
ダリルさんが居るで、出番はないと思うがのぅ。




