四話
僕は沖田真矢ではない 厳密にいうとそうでもあるが今僕はウェント侯爵家の次男、シンヤ=ウェントだ
今日は王国最強の二つ名を持つ父カザルから話があると言われた そして僕は父の書斎に来ていた
ノックをすると
「入りなさい」
と聞こえた 入ると
「シンヤ、お前に一ヶ月後に王都のパーティに出てもらう」
と言われた
「王都の貴族の子たちの社交界デビューですか?」
そう、この国アースド王国には五歳で社交界にデビューするという文化がある
もしかしたら2人と再会できるかも知れない
「そうだ」
「わかりました 行きます」
そうしていつも通り僕は訓練に向かった
訓練は父や兄カイルの模擬戦をしている
やはり王国最強なだけあってカザルは強い
今日はカザルとの模擬戦だ
「頑張れよ シンヤ と言ってもお前なら問題ないか」
カイルはあそう言いつつも応援してくれる
純粋に嬉しい
「ありがとうございます 兄様」
そう言って微笑んでおく
「それでは 始めましょう」
そう言って僕はカザルに向かって斬りかかった
神斬流 雷
その0.1秒後
雷は神斬流の最速の技だ
「相変わらず早いな シンヤ」
そう言って剣を避けられた
なら
神斬流 土
土は最速で方向転換をして相手の避けた先に先回りする技だ
当たるかと思われた次の瞬間
流石、王国最強さっきよりギリギリだが避けられた
「今度は俺の番だ」
そう言ってカザルは
「身体強化」
身体強化して斬りかかってきた
これが父が王国最強と呼ばれる理由だ
魔法と剣を使いこなしもし剣士なら遠くから魔法で魔法使いなら近距離で剣を振ってくる つまり魔法と剣どちらも強い父に勝つには魔法と剣を父以上に極めなければならない
だが僕は違う 神から魔法も剣も教えられその練度は神に近い
さらに僕の使う神斬流は神速の剣、つまりこの世界で一般的な一撃の重さを重視する剣とは相性が悪い
父様が神斬流ほどではないがかなりのスピードで切り掛かってきた
神斬流 水
水は相手の剣を受け流す技だ
それを避けられた父様は
「次の一撃で終わらせないか?」
と提案してきた
「いいですよ 父様」
神斬流 炎
炎は一撃が炎の様に重い連撃だ
それに対して父様はそれを避けて一撃を入れようとしている
だが神斬流は神速の剣、追撃も可能だ
そして予想通り炎を首の寸前のところで間一髪避けた父様は斬りかかってきた
あれは 千月流奥義 月神
だがその技は一撃必殺
連撃との相性は最悪だ
それを僕はギリギリのところで避けて
神斬流 土
その剣を首に当てて模擬戦は僕の勝利となった
ちなみに神斬流はあともう一つ技がある
それが風だ
風は敵を集団で薙ぎ払う攻撃で一対一には向かない技だ
「まったく 五歳子供に負けるとは 歳はとりたくないものだ これでも勇者様を除く 歴代最強と呼ばれているのに」
そう言っている父の顔はどこか悔しいような誇らしいような顔をしていた
「よし 今日の訓練は終わりだ シンヤ ここから王都まで馬車で二十日かかる 明日出るから準備をしておけ」
「明日ですか?」
いくら何でも急すぎる 何かあるのだろうか
「いや 王都までで二十日、王都で挨拶などが5日、もしもの五日で30日だ」
なるほど というか挨拶なんているんだ
「挨拶はどのような方にするのですか?」
「世話になっている商人やパーティーに出ない貴族などだ。お前もついてくるんだ」
なるほど父は大貴族ウェント侯爵家の現当主だ 挨拶しなければならない人も多いのだろう
「わかりました では僕はこれで」
その夜 僕は屋敷の庭にいた
やっとマナミとユタカに会えるかも知れない
いや確実に会えるだろう
そう思うと心が躍るようだ
「シンヤ?」
みると母ルリがいた ルリは元聖女で回復魔法のスペシャリストだ
「母様どうかしたのですか?」
「カザルから知らせよ 書斎に来なさいだって 」
父様から呼び出し?
「わかりました 行ってきます」
書斎に入ると父様がいた
「なんのご用でしょうか?」
「パーティーについてだ 単刀直入にいうお前の実力は異常だ」
、、、そりゃそうだ 神に鍛えてもらったなんて口が裂けても言えないが
「だからお前はパーティーで身を守ること以外に力を使うな 下手をすれば畏怖の対象になってしまう」
それは困る そうすれば邪神が復活した時、何かあれば力を貸してもらえなくなる可能性がある
「わかりました」
その時父様は何か誇らしげな顔をしていた
読んでくれてありがとうございます!!




