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転生したら最強ジョブだが最凶だった件 ~伝説の【神銃士】になったのに、一発も撃てない~  作者: 蝶野摩矢
鍛冶の街アルト編

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44/68

深層域

翌日。


俺たちは。


再び。


ダンジョンへ。


入った。


第一層。


第二層。


そして。


第三層。


ここまでは。


もう。


何度も。


通った道だ。


だからといって。


油断は。


しない。


魔物と。


遭遇すれば。


無理に。


戦わない。


避けられるなら。


避ける。


戦うなら。


できるだけ。


早く。


深層へ。


入る前に。


余計な。


体力を。


使わないために。


そして。


しばらく。


進んだ先。


昨日。


見つけた。


大きな。


下り坂。


俺たちは。


その前で。


足を。


止めた。


壁には。


冒険者が。


残した。


印。


そして。


【深層域】


「…………」


昨日は。


ここで。


引き返した。


でも。


今日は。


違う。


セリアが。


腰の剣へ。


手を置く。


ドワーフの老人から。


借りた剣。


昨日。


リーナが。


調律した。


リーナの腰にも。


あの。


古い短剣。


そして。


俺には。


腰の剣と。


もう一つ。


必要なら。


いつでも。


呼び出せる。


神器。


【残弾数:1/1】


一発。


それだけ。


でも。


昨日までの。


ゼロとは。


違う。


「行く?」


セリアが。


俺を見る。


俺は。


一度。


二人を見る。


「行こう」


「はい」


俺たちは。


深層域へ。


足を。


踏み入れた。


*


長い。


坂だった。


ただ。


下へ。


下へ。


続いている。


足元は。


石。


でも。


自然にできた。


岩じゃない。


平らに。


削られている。


いや。


削った。


そういう方が。


正しい。


壁も。


同じ。


第三層より。


さらに。


人工的だった。


自然の岩が。


ほとんど。


見えない。


「……すごいね」


セリアが。


壁を見る。


「第三層も」


「変だったけど」


「ここは」


「もっと」


「変だな」


壁には。


一定の間隔で。


細い。


溝が。


何本も。


走っている。


その一部が。


微かに。


青白く。


光っていた。


「これ……」


リーナが。


近づく。


でも。


触れる前に。


俺を見る。


「大丈夫か?」


「はい」


そっと。


手を。


壁へ。


「…………」


少しして。


リーナが。


目を閉じる。


「やっぱり」


「流れてる?」


「はい」


昨日より。


答えが。


早い。


「魔力が」


「流れてます」


「どっちに?」


リーナが。


壁へ。


触れたまま。


少し。


顔を。


奥へ。


向けた。


「……下です」


その時。


――ゴウン。


「……っ」


足元が。


僅かに。


震える。


同時に。


壁の溝を。


青白い光が。


走った。


俺たちの。


横を。


通り。


さらに。


下へ。


消えていく。


「…………」


「やっぱり」


リーナが。


小さく。


呟く。


「動いてます」


何が。


そう聞こうとして。


やめた。


リーナにも。


まだ。


分からない。


ただ。


一つだけ。


分かる。


この場所は。


死んでいない。


何なのか。


分からない。


何のために。


作られたのかも。


分からない。


それでも。


何かが。


今も。


動いている。


俺たちは。


さらに。


下った。


*


坂の。


終わり。


そこから。


急に。


視界が。


開けた。


「…………」


思わず。


足が。


止まる。


広い。


第三層で。


見た。


どの場所より。


遥かに。


広い。


天井は。


ある。


でも。


高すぎて。


暗闇の中へ。


消えている。


太い。


石の柱が。


何本も。


並んでいる。


一本。


二本。


そんな数じゃない。


奥まで。


規則正しく。


続いている。


床にも。


壁と同じ。


細い溝。


その間を。


ところどころ。


崩れた。


石。


土。


そして。


植物まで。


入り込んでいる。


長い。


長い。


時間の中で。


壊れた。


場所。


なのに。


――ゴウン。


また。


音が。


響く。


床の溝を。


青白い。


光が。


走る。


一瞬だけ。


暗かった。


広間の。


形が。


浮かび上がった。


「……何だよ」


「ここ」


俺の。


声が。


広い空間へ。


吸い込まれる。


第三層までは。


地下に。


遺跡がある。


そう。


思っていた。


でも。


違った。


ここは。


遺跡の中だ。


俺たちが。


今まで。


歩いていた。


第一層も。


第二層も。


第三層も。


全部。


この。


何かの。


上に。


積み重なっていただけなのかもしれない。


「レン」


「ん?」


セリアが。


少し。


離れた場所を。


指差す。


床に。


二本。


太い。


溝が。


走っている。


壁の。


魔力が流れる。


細い溝とは。


違う。


もっと。


大きい。


真っ直ぐ。


奥へ。


続いている。


「何だろう」


「分からない」


道。


なのか。


何かを。


通した。


跡なのか。


その横には。


巨大な。


黒い。


塊。


近づく。


「……箱?」


セリアが。


首を。


傾げる。


箱。


そう。


見えなくもない。


でも。


俺たち三人が。


中へ。


入れそうなほど。


大きい。


一部が。


潰れて。


割れている。


表面には。


文字。


いや。


模様か。


どっちかすら。


分からない。


「読める?」


「……無理」


セリアも。


首を。


振る。


リーナが。


少しだけ。


近づく。


触れる。


「…………」


「何か分かる?」


「いえ」


リーナが。


首を。


振る。


「こっちは」


「何も」


「聞こえません」


古い。


物。


ただ。


それだけ。


俺たちは。


それ以上。


調べなかった。


ここへ。


遺跡を。


調べに。


来たわけじゃない。


まずは。


帰れること。


それが。


一番。


大事だ。


地図を。


取り出す。


「……やっぱり」


ほとんど。


何も。


書かれていない。


入口。


そこから。


少し。


線。


その先は。


空白。


「ここからは」


「自分たちで」


「覚えないと」


「駄目だな」


「目印」


「つけていこう」


「ああ」


戻る道を。


確認しながら。


進む。


少し。


進んだ。


その時。


リーナが。


止まった。


「……レンさん」


声が。


小さい。


俺も。


止まる。


セリアも。


剣へ。


手を。


かけた。


「いる?」


「……はい」


リーナが。


前を。


見る。


柱の。


向こう。


暗闇。


何も。


見えない。


でも。


聞こえた。


――ガリ。


硬い。


何かが。


床を。


擦る。


音。


――ガリ。


近づいて。


くる。


俺は。


剣を。


抜いた。


セリアも。


借りた剣を。


抜く。


リーナも。


短剣へ。


手を。


かける。


「無理そうなら」


「すぐ戻る」


「うん」


「はい」


そして。


暗闇から。


何かが。


出てきた。


「…………」


四足。


大きい。


第三層で。


戦った。


岩みたいな。


皮膚の魔物より。


一回り。


いや。


二回り。


大きい。


でも。


あの時。


俺たちを。


追いかけてきた。


巨大な魔物ほどではない。


全身を。


黒い。


硬そうな。


外皮が。


覆っている。


その表面には。


所々。


石みたいな。


突起。


目が。


俺たちを。


捉えた。


「来る!」


――ドンッ!!


床を。


蹴った。


速い。


「散れ!」


俺は。


右へ。


セリアは。


左へ。


リーナが。


後ろへ。


魔物が。


俺を。


追う。


「こっちだ!」


剣を。


構える。


倒すためじゃない。


止める。


少しでも。


動きを。


ずらす。


魔物の。


前脚が。


振られる。


受けない。


避ける。


すぐ横を。


爪が。


通る。


その瞬間。


「セリア!」


「分かってる!」


背後から。


セリア。


――ギィン!!


「……っ!」


剣が。


外皮へ。


食い込む。


でも。


浅い。


魔物が。


振り向く。


その前に。


セリアが。


離れる。


「硬い!」


「第三層より?」


「全然!」


魔物が。


今度は。


セリアへ。


向く。


俺が。


横から。


剣を。


叩きつける。


――ガキン!


ほとんど。


入らない。


でも。


こっちを。


向いた。


「レン!」


「大丈夫!」


魔物が。


俺を。


追う。


その。


横。


セリアが。


走る。


剣を。


振る。


――ギィン!!


同じ。


場所。


さっき。


傷を。


つけた。


ところ。


「……入った!」


少しだけ。


深い。


調律された。


剣。


昨日まで。


使っていた。


剣とは。


明らかに。


違う。


セリアの。


動きに。


剣が。


遅れない。


それでも。


一撃じゃ。


足りない。


「もう一回!」


俺が。


前へ。


出る。


魔物の。


注意を。


引く。


爪。


避ける。


噛みつき。


下がる。


そこへ。


セリア。


――ギィン!!


同じ。


傷。


さらに。


深く。


「グォォォッ!!」


初めて。


魔物が。


大きく。


鳴いた。


効いてる。


「セリア!」


「うん!」


もう一度。


俺が。


動かす。


セリアが。


斬る。


そして。


数度目。


――ザンッ!!


今度は。


硬い外皮を。


抜けた。


黒い。


血が。


飛ぶ。


魔物が。


大きく。


よろめく。


「今!」


セリアが。


踏み込む。


首元。


外皮の。


薄い。


隙間。


剣が。


走る。


――ザシュッ!!


「グッ……!」


魔物が。


二歩。


三歩。


進み。


そして。


――ドン。


倒れた。


「…………」


すぐには。


近づかない。


待つ。


動かない。


「……倒した?」


「ああ」


俺は。


息を。


吐いた。


勝てた。


でも。


楽じゃない。


第三層の。


魔物とは。


明らかに。


違う。


セリアが。


剣を。


見る。


刃に。


大きな。


欠けは。


ない。


「……すごい」


「剣?」


「うん」


セリアが。


軽く。


振る。


「前だったら」


「何回か」


「ぶつけた時点で」


「かなり」


「危なかったと思う」


リーナが。


剣を。


見る。


「大丈夫ですか?」


「うん」


セリアが。


笑う。


「ちゃんと」


「ついてきてくれた」


その言葉に。


リーナも。


少しだけ。


笑った。


でも。


俺は。


倒れた。


魔物を。


見た。


これで。


深層では。


多分。


普通。


なのかもしれない。


だとしたら。


もっと。


奥には。


何がいる。


「……行こう」


「うん」


「はい」


俺たちは。


再び。


歩き出した。


*


さらに。


奥。


人工物は。


減らない。


むしろ。


増えていく。


崩れた。


壁。


折れた。


柱。


巨大な。


金属の。


残骸。


何に。


使っていたのか。


何一つ。


分からない。


ただ。


一つ。


気になる。


「リーナ」


「はい」


「さっきから」


「壁の魔力」


「どうなってる?」


リーナが。


壁へ。


触れる。


「……同じです」


「ずっと」


「奥へ?」


「はい」


少し。


考えて。


「正確には」


「奥と」


「下へ」


「全部」


「同じ方へ」


「繋がってる気がします」


全部。


同じ。


場所へ。


何が。


ある。


その時。


――ゴウン。


また。


青白い。


光。


床を。


走る。


奥へ。


下へ。


まるで。


俺たちを。


導くように。


「…………」


セリアが。


その先を。


見る。


「行く?」


「……もう少しだけ」


時間。


体力。


水。


帰り道。


全部。


まだ。


余裕がある。


「無理はしない」


「分かってる」


俺たちは。


光が。


消えた。


方向へ。


進んだ。


そして。


しばらく。


歩いた。


「……待って」


セリアが。


止まった。


「どうした?」


返事は。


なかった。


セリアは。


前を。


見ている。


床。


いや。


その先。


巨大な。


人工の。


壁。


そこに。


傷が。


あった。


一本。


二本。


三本。


深く。


抉られている。


「……何だ」


「これ」


近づく。


俺の。


腕より。


太い。


傷。


硬い。


石の壁を。


無理やり。


削ったような。


跡。


「爪……?」


セリアが。


呟く。


俺も。


そう見えた。


でも。


大きすぎる。


その下。


床にも。


跡。


巨大な。


何かが。


歩いた。


痕。


「…………」


第三層で。


見た。


あの。


巨大な足跡。


それとも。


違う。


形。


もっと。


横に。


広い。


そして。


深い。


「レンさん」


リーナの。


声。


振り返る。


少し。


離れた。


床。


そこに。


何かが。


落ちていた。


黒い。


石。


そう。


思った。


でも。


違う。


湾曲している。


手のひらより。


ずっと。


大きい。


表面は。


黒く。


鉱石みたいに。


硬い。


その中に。


細い。


青白い。


筋。


「これ……」


リーナが。


手を。


伸ばす。


「待て」


俺が。


止める。


「危なくないか?」


「…………」


リーナが。


少し。


考える。


それから。


短剣の。


先で。


触れた。


何も。


起きない。


次に。


そっと。


指を。


置く。


「…………!」


「リーナ?」


「魔力が」


「残ってます」


「これに?」


「はい」


リーナが。


目を。


閉じる。


「少しだけ」


「でも」


「すごく」


「濃いです」


俺は。


それを。


見る。


石じゃない。


なら。


何だ。


セリアが。


しゃがむ。


触れずに。


横から。


見る。


「……鱗」


「え?」


「分からないけど」


「これ」


「大きな」


「鱗みたいに」


「見えない?」


「…………」


もう一度。


見る。


湾曲した。


形。


重なっていたような。


端。


確かに。


見える。


もし。


これが。


鱗なら。


これを。


落とした。


生き物は。


どれだけ。


大きい。


その時。


――ゴウン。


足元が。


震えた。


青白い。


光が。


床を。


走る。


そして。


一瞬。


黒い。


鱗のような。


欠片にも。


青白い筋が。


浮かんだ。


「……光った」


セリアが。


立ち上がる。


リーナも。


欠片から。


手を離した。


光は。


さらに。


奥へ。


続いている。


壁に。


残された。


巨大な。


爪痕も。


足跡も。


同じ。


方向。


「…………」


俺は。


奥を。


見た。


暗い。


何も。


見えない。


でも。


いる。


この先に。


何かが。


いる。


――ゴウン。


もう一度。


地の底から。


音が。


響いた。


その先の。


暗闇から。


何かが。


こちらを。


見ているような。


そんな。


気がした。



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