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転生したら最強ジョブだが最凶だった件 ~伝説の【神銃士】になったのに、一発も撃てない~  作者: 蝶野摩矢
鍛冶の街アルト編

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35/68

ダンジョンへ

翌朝。


俺たちは。


アルトの中心にある。


冒険者ギルドへ。


来ていた。


「ダンジョンに」


「潜りたいんですけど」


受付の女性が。


俺たち三人を見る。


俺。


リーナ。


セリア。


それから。


セリアの背中にある。


二本の剣を見た。


一本は。


王都で買った。


今使っている剣。


もう一本は。


布に包まれた。


折れた剣だ。


「探索ですか?」


「それとも」


「素材採取でしょうか?」


「素材を」


「探してます」


セリアが答える。


「できれば」


「深いところまで」


「行きたいです」


「深いところ……ですか」


受付の女性が。


少しだけ。


表情を変えた。


「アルトのダンジョンについては」


「どのくらい」


「ご存じですか?」


俺たちは。


顔を見合わせる。


「大きい」


「くらいしか」


「レン……」


セリアが。


呆れた顔で。


俺を見る。


いや。


間違っては。


いないだろ。


受付の女性が。


小さく笑った。


「でしたら」


「先に説明しますね」


受付の女性が。


一枚の地図を。


机の上に広げた。


山の中へ。


伸びていく。


いくつもの道。


その途中に。


線が引かれている。


「アルトでは」


「ダンジョン内部を」


「大きく四つの層域に」


「分けています」


指が。


地図の上を。


順番に進む。


「第一層域」


「第二層域」


「第三層域」


「そして」


「深層域です」


「深層……」


セリアが。


呟いた。


「深くなるほど」


「魔物は強くなります」


「深いところに」


「強い魔物がいるってことですか?」


俺が聞くと。


受付の女性は。


少し考えてから。


首を振った。


「正確には」


「少し違います」


地図の。


一番奥。


そこを。


指で示す。


「弱い魔物では」


「深い場所で」


「生き残れないんです」


「……なるほど」


「魔力の濃さも」


「食べ物も」


「縄張り争いも」


「上とは違います」


強い魔物だけが。


下へ残る。


弱い魔物は。


上へ追いやられる。


そういうことか。


「第三層域から先は」


「特に危険です」


受付の女性が。


今度は。


俺たち三人を。


順番に見る。


「三人で」


「行かれるんですよね?」


「そのつもりです」


セリアが答える。


「でしたら」


「最初は」


「第三層域より先へは」


「行かないことを」


「おすすめします」


「三人じゃ」


「少ないんですか?」


「はい」


即答だった。


「深い場所へ向かうパーティーは」


「五人か」


「六人程度が多いです」


「前衛」


「後衛」


「回復役」


「それから」


「探索に長けた方」


なるほど。


俺たちには。


セリアがいる。


俺も。


剣なら。


ある程度は。


戦える。


でも。


リーナは。


今。


武器の声が。


聞こえない。


それに。


回復魔法を。


専門に使える人間も。


いない。


「それに」


受付の女性が続ける。


「ダンジョンでは」


「一体の魔物を」


「倒せることと」


一度。


言葉を切った。


「そこまで潜って」


「また」


「生きて帰ってくることは」


「全く違います」


その言葉に。


俺は。


神器のことを。


考えた。


今の。


俺の神器。


【残弾数:0/1】


撃てない。


もし。


弾が。


入っていたとしても。


一発。


一体の。


強い魔物を。


倒せたとして。


そのあと。


どうやって。


帰る。


「……分かりました」


俺は。


頷いた。


「無理は」


「しません」


「お願いします」


受付の女性が。


小さく。


頭を下げた。


「地図は」


「こちらを」


「お持ちください」


渡された地図を見る。


第一層域。


第二層域。


第三層域の途中までは。


細かく。


道が描かれている。


でも。


その先。


線が。


急に。


少なくなる。


「ここから先は?」


俺が聞く。


「分かっている範囲だけです」


「深層域は」


「今でも」


「完全な地図が」


「ありません」


「……そんなに」


「広いんですか?」


リーナが。


地図を覗き込む。


「はい」


「新しい通路が」


「見つかることもありますし」


「崩落で」


「通れなくなる場所もあります」


受付の女性が。


地図を。


俺に渡した。


「まずは」


「第一層域から」


「慣れてください」


「ありがとうございます」


俺たちは。


ギルドを出た。


そして。


街の奥へ。


巨大な。


石の門へ。


向かった。


◇


近くで見ると。


やっぱり。


でかい。


街の外から。


見えていた。


山の中の。


巨大な石門。


人が。


何人も並んでも。


まだ。


余る。


その奥へ。


暗い道が。


続いている。


「ここが……」


リーナが。


見上げる。


「アルトの」


「ダンジョン」


セリアが。


剣の柄に。


手を置いた。


俺も。


腰の剣を。


確認する。


神器は。


出さない。


出したところで。


今は。


撃てない。


「行こう」


俺たちは。


門を。


くぐった。


◇


最初は。


思っていたより。


普通だった。


岩。


土。


湿った。


空気。


壁に。


取り付けられた。


明かり。


冒険者とも。


何度か。


すれ違った。


そして。


魔物。


「来る!」


セリアが。


前へ出る。


四足の。


小さな魔物が。


三体。


地面を蹴る。


――ザンッ。


一体。


――ザシュッ。


二体。


速い。


最後の一体が。


横へ回る。


俺は。


剣を抜く。


踏み込む。


振る。


――ザッ。


魔物が。


倒れた。


「……」


剣についた。


血を払う。


思ったより。


いける。


「レン」


セリアが。


俺を見る。


「今の」


「悪くなかった」


「だろ?」


「私なら」


「もう少し早いけど」


「一言」


「多いんだよ」


後ろで。


リーナが。


小さく。


笑った。


第一層域では。


それほど。


苦戦しなかった。


魔物が。


何度か。


現れた。


でも。


セリアが。


前を押さえる。


俺が。


横から。


補う。


それで。


十分だった。


第二層域へ。


進む。


少しずつ。


魔物が。


強くなる。


数も。


増える。


それでも。


進めた。


「……これなら」


俺は。


剣を握り直す。


「結構」


「行けるんじゃないか?」


「そういうこと言うと」


「大体」


「何か起きるよ」


セリアが言う。


「やめろよ」


「レンさん」


リーナが。


少し笑う。


「私も」


「そう思います」


「リーナまで?」


二人が。


笑う。


俺だけ。


納得いかない。


でも。


歩いているうちに。


少しずつ。


分かってきた。


腕が。


重い。


さっきより。


剣を振るのが。


少しだけ。


遅い。


セリアも。


時々。


剣を。


確認している。


王都で買った。


代わりの剣。


刃には。


小さな。


傷が。


増えていた。


そして。


水。


食料。


帰り道。


進めば。


進むほど。


考えることが。


増えていく。


ギルドで。


言われた言葉を。


思い出した。


一体を。


倒すことと。


生きて。


帰ることは。


違う。


◇


第二層域の。


奥。


そこに。


階段があった。


「……これ」


俺は。


足を止める。


今までとは。


違う。


岩を。


削っただけじゃない。


一つ一つ。


同じ大きさに。


切られた。


石。


それが。


地下へ。


まっすぐ。


続いている。


「作られたもの……ですよね」


リーナが。


壁に。


目を向ける。


そこには。


大きな。


石の柱。


古い。


模様。


何を。


意味しているのか。


俺には。


分からない。


セリアが。


階段の先を。


覗く。


下から。


冷たい風が。


吹いてくる。


地図を。


開く。


ここから。


先。


第三層域。


俺は。


暗い。


階段の下を。


見る。


第一層域。


第二層域。


ここまでは。


まだ。


入口だったのかもしれない。


ここからが。


本当の。


ダンジョンなのかもしれない。


俺たちは。


第三層域へ続く。


階段の前に。


立っていた。



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