EP75 心が見える
「(まただ、屑ばかりが)」
産まれ持ったミラー共感性と言う自身に悪影響が出るほどの共感能力、毒親や虐めの傍観者として常に空気を読み切らねばらないと擦り切れる程に神経にまで染み込んだ読心技術に加えて人間や蝙蝠すら凌駕して心臓が仕事して血流が管を行き交い、鼓動が脈打ち続ける心音、生体電流などから信号等々、些細な音を聞き漏らさない聴力。
ミラー共感性以外にも数や文字に色がついている、ある言葉を聞くと味がするといった、ふたつの異なる感覚が混同することを共感覚(シナスタジア(を持っている、ある知覚の刺激が無意識のうちに別の知覚経路につながってしまい、たいていは遺伝子によることが多く、文字や数、シンボルに色がついているという書記素色覚、それがあらゆる感情に対応して色が見えてしまう。
それらが一つと成ってしまったことで、幼少期の頃から人間の表層の意識だけに留まらず深層心理を含めてポーカーフェイスをしていようが対象の心の声が聞こえてくる、対象の考えが分かってしまう、色と同時にそのカラーを目印としてアナログのラジオのような歪な脳内音声が再生される、常にそう、周辺10m範囲内に居る人間の声がずっと聞こえてきていた。
共感能力のせいで言わずとも何を言わんとしてるか分かる、だからこそ辛い。
「精神的な器、その容器はビニール袋や風船やコップに例えられる、コップのように水を受信、満タンになれば終わり、そう言うものとして語られたがやはり違う、風船なんだ、破れてからテープでなんとか修復出来ても膨らめる限界値は既に破損から始まってしまったもの」
「そしてビニール袋だ、初めからサイズは決まっていながらも詰め放題のタイムセールのために袋の限界値以上に柔軟に拡張して無理矢理入れ込む、使い古せば破れる、棘を入れれば破れる、精神的ショックからパズルピースのマップからぽっかり1つピースを失うってのはビニール袋が破れることとは違う、ビニール袋も更に大きく出来るがいずれ破れる、ならばどうだろうか、比喩は辞めだ」
「決して避けることのない柔軟な球状のゴムボールとして自身の心、精神的な耐久力を見ればいい、そうすることでしか奴は奴の人格を保てなかったんだ」
いまや奴はテレパシーを持ってるに等しい、それを扱うために聴力を下げるというより聴覚から伝達される情報を抑制したりなんなら耳の穴を広げてより沢山の情報をトレーニングし、それを利用可能になったが常に訓練は出来ない為、普段から耳栓型のサトラレ制御装置を付けていた。
だがそのせいで外してしまうと地球全域で人間の声が聞こえてしまいまた表層意識から深層心理集合的無意識までその脳味噌が捉えられるステージに到達してしまって居る。
リベットの提唱した理論、人間が自ら決めて行動したと自覚するよりも約0.5秒前に、脳はすでに無意識に行動の準備(準備電位)を始めているという、故にして。
「(運動準備電位さえ読めれば今から指を動かそうと決めた瞬間よりも、コンマ数秒早く脳内ではすでに動かすための準備(電気活動)が可能!)」
生体電流としての気を運用する時、脳の大脳基底核に電気信号を送り、運動制御、考えないで無意識に動かせたりと言うことが可能。
「うぼ!?」
「うぎぃ!?」
単に肉体性能だけでの戦闘ではない、彼は固有結界を利用することで読心を有効活用していた。
「フィールドと言うよりはローブのように纏う結界か、有効範囲を絞り込む技術、素晴らしい」
「!?」
バゴーン!そんな時現れたのは。
「ならば、隠し通して居るものに対して、どう対処する?見せてくれよお前の有用な能力」
ゾクゾク!スパイだった、それもQUADRAだ!
QUADRA、それは専門実務等としてにはインテリアコーディネーター、中堅実務等として一級施工管理技士、測量士、一種電気工事士、宅健、プロフェッショナルとして東証上場したゼネコン勤務、一級建築士、土地家屋調査士、専門家として不動産鑑定士、技術士、工学博士、構造建設一級建築士、日商の簿記1級会計士等々。
基本的に国家資格、民間資格、学位、役職・属性で、取れる範囲のものはすべて取得している、一人で完結するコンサルティングファームとでも言うべき程に優秀な人材からこれ以上でしか入ることは出来ない。
産業全体の構造を設計する側、国家レベルのプロジェクトの最高意思決定者、コンサルティングファームの代表などを任される。
その国家が認めたスパイ組織の名は技術、法律、経済、実務の4領域を完結させていることからQUADRAの名前が与えられた、彼ら一人一人が花壇で有り種を植え放題。
外科手術で脳内に直接干渉することであらゆる才能を開花させられるようになったが、その代償として才能の獲得に邪魔となり得る思考や感情、感性や趣味、更には記憶といった人間に必要な様々なものが欠如または封印されてしまって居る、まさにスパイの品性を持つものとでも呼ぶべきもの。
「ッッッ!?(なにも見えない、真っ暗だ)」
心の扉を心理学の信頼に関連した効果を混ぜ込んだ会話術を使い開錠することが可能。
だがしかし、見えない、思考すらコントロールされて居る高度模倣技術、だがしかしスパイ自体は高度模倣技術ですら模倣不可能な領域にまで発達していた。
肉体は”変質の変質”と呼ばれる領域に、その脳味噌は、全身くまなく隅々まで、大脳やら小脳やら脳細胞やらもまた変質対象なのはそう。
「誰だお前!」
「やだなぁ〜僕だよ僕、ニヤァ、我を忘れたか?弟子よ師父だ、ニヤァ、お兄ちゃん!」
整形級メイクが可能なメイクアーティストが驚愕するレベルのメイク技術を持つがそれだけじゃない、一流の変装能力の一端に過ぎない。
ほとんど準備なしで、瞬時に別人に成り切れる、表情筋を筋繊維単位に制御することで、従来よりも高度なポーカーフェイスで有り、一言一句レベルで心理を見透かす高度な読心術ですら看破してしまった。
奴の変装は、外見、声色、香り全てを完全に再現可能、相手に自分を合わせて相手の思考や記憶を読み、同化することが可能、また高度な模倣能力というのが人格コピーと身体能力をコピーするがその一角で有る人格コピーは高度な変装能力を使えなくては使えない、非常に高い共感性で相手が何をするかすべて分かってしまう、予測能力を超越する同化と言うべきだろう、これは単純な肉体的な制御だけじゃなく、観察能力を養い”見極”と言う境地に到達することが重要。
細胞が変質するレベル、細胞から人間とは違う半神遺伝子(神血)無しでほぼ素性操作(素性あるい血統至上主義の否定)が可能な努力至上主義の非人間的人間に、想像出来ない程に頭のおかしな狂人以外なら大抵の人間に成り変われる。
姿を自在に変化させられる千変万化変化自由自在、姿や体、能力を自在に変える、細胞変質から遺伝子操作レベルのコピーが出来る。
「な!?(どうして知り合いが!?師匠、妹、なんだこれは!)」
それは、絶望と呼ばざるを得ない。
「その技、貰いました」
「俺を見るな!見るんじゃねぇ!」
全てを無遠慮に覗き見られる、自分という存在を玩具みたいに手に取って、隅々まで些細なところまで覗かれる、壁に耳あり障子に目ありなんて言葉があるが、こいつはあらゆるプライベートを侵蝕して居る。
「(俺の読心より遥かに、格上だっと!?)ウボァ!?」
グシャ。
「(俺の両脚が!不味い!ガードを!結界で防がなきゃ!何も読めないせいでいつもよりパフォーマンスが低い!くそ、簡易結界!)」
分子の配列を変えて空間に満ちる空気を集合させて密度を高めて、空気が元々持っている性質、元に戻ろうとする性質で有る弾性を高めることで瞬間的な衝撃に対する防御力を発揮するが。
「いやぁ、久々の戦いは楽しいですなぁ、真っ向勝負ってなぁ!こうでなくちゃなぁ!」
ドサ!ビジャァァァ!パァン!っと厚い空気の壁を破りやがったぁ、そしてそのまま喉仏にスパイの貫手が刺さる。
「おぇ!?(冗談きつ)」
ブチブチブチ、前面が徐々に縦に割かれていく、ビリ!一気にしたに引っ張った!
ドバァ、肋骨と腹筋下部まで喉から人間の前面を引きちぎりやがった。
「あ、あが、あ(俺はまだ負けてない!今までの苦しみに比べたらまだまだだぁ!心臓が燃え尽きるまで死なんぞ!)」
「凄いなぁ、まだ息があるのか、それか死体現象か?」
ドチュ!心臓を握り潰してカチャリ、火をつける、ボワ。
「、、、」
「ふん、意識が切れましたか、つまらない」
QUADRAスパイ、これほどまでに圧倒的、これほどまでに強い、経験値でばらつきはあるが基本的に強い、奇襲・暗殺・工作・情報収集・隠密行動・テロ、役職として情報部員、諜報員、工作員、間諜、全てを行う、それがスパイ、組織は更にその上を行く、基本的に戦争経験を持ち、彼らは皆、長期期間の選抜試験を勝ち抜いたエリートだけがスパイになれるのだから。
国家・政府公認の機密情報局が取り仕切るスパイ連合に殆どのスパイが在籍しており、彼らにはバッジのような弁護士のように付ける事を義務付けられているものが有る。
「ありがとうございます」
それはライセンス、それぞれ試験が用意されている漢検とか英検みたいにランクが有ります。
このランクが低級、中級、上級と言うスパイとしての位階を示す、実力至上主義が故に汚職や七光、ズルは存在しないが非所属者は居た。
「私はこの世に絶望した、だから私は世界主要国家を巡って才能ある孤児を孤児院からスカウトして、スパイとして育成して我が目的たる戦略核兵器を管理する厳格な軍事運用システムをハッキング、盗み出し、大統領の証明たる暗号コード、ビスケットを何重もの通信網を突破、今日の文で固定して、ミサイルの弾頭自体にデジタル鍵も入手して、ってこんなゴタゴタ喋るのはらしくないな、つまりゃ戦略核兵器をいつでも発射可能な権限を得たんだ!アガ!?」
ボギャリ!
「反乱分子はお終い」
「何者だ!アガ!!」
ボギャリ!
「偽スパイもお終い」
このように危険な奴らは皆すぐに消されています、、、。
「固有結界を制御する力がまだまだ成ってない、そのまま死地で死線を超えられずに死ぬぞ」
「はい!宇木さん!」
彼も今は教育者、新しく入ってくる子に徹底的に教え込む。
「(今度は、スパイ狩りかな)」
ブワァン、目の前に穴が開く。
「し、師匠!」
「な!?有り得ない!?(所定の位置よりズレて居るだと!?仲間をやられた怨み、はらさでおくべき)ぐぁ!?」
バゴーン!宇木は今現れた不意の奇襲を軽く回避、敵を破壊する。
「まさか俺を狙う馬鹿が居たとは、驚きだ、たかがこの程度の技量で」
「師匠!今の隠形術なんでしょうか?」
「いや違う、これは空間を経由してって回りくどいか、テレポートだな」
「、、、えぇぇぇ!?」




