EP66 生存者
数々のシナリオでギリギリの生還を繰り返して来た清水、日本に到着してからひっそりと暮らしつつお金を稼ぎ、なんやかんや生き延びて居た。
「裏バイトなんか初めてやった」
情報屋が決めた期限以内に情報料を支払う為に働いて居た、闇金融にお金を借りる線もあったが喧嘩沙汰はなるべく避けて居た、なぜかと言うならば簡単。
「捩じ伏せるのも楽勝だが身を隠せるほどの場所は無い、地下の下水道でひっそり生活するにしても警察なら確実に見つけ出せる、それに!」
まぁ清水が今頭の中を整理していること、ごちゃごちゃとこの糞虫が独り言を言ってることを端的に言い表すと今の自分は特殊な状況下で普通の手段には頼れないと言うこと。
事実としてスキンで誤魔化してるだけの糞虫人間、更に万能なこの肉体に付着した今増殖復旧中の結構万能なナノマシンを使えばほぼ無敵。
「当たり前だがそんなもん見つかれば確保、隔離、実験台だ、今自分が見つかって無い理由はナノマシンが菌の増殖とほぼ同じ速度で喰ってくれているからであって、パンデミックの感染源だし」
五月蝿い、兎に角大変な訳、まず身元を保証するものだったりなんなりもすべてない、名前すら記憶が混濁して倒れたこと以外あまり憶えているものが無く、清水と付け直している状況下だ、つまりホームレスみたいなもん、いやそれ以下。
「あはい、もしもし」
なんとか通信機器は手に入れて居た清水、依頼主と通信をする。
「いやぁね、すまないね、今回やって貰いたいのはねぇ、害虫駆除だよ」
「、、、はぁ、分かりました(害虫?害のある”虫”ねぇ〜、、、)紙に書いてある場所に行き、害虫駆除ですよね?」
「あぁ、態々再確認しなくていいよ、速く行ってくれるかい?」
「(んだコイツ!チラッとすんなぁ!不快!不愉快!まぁ良いか金もらえるし)」
こうして彼は依頼主への文句を唾液と共に飲み込んで指定された場所に向かった。
「地下施設?なんだこの1つしかないでっかい四角い部屋、まるで水槽だな横に長くって、、、」
ギギィー!デカいゲートを開く、清水は絶句した、広い部屋、なのに小さく感じる。
「部屋が小さく感じる、、、なんだあのでっけぇやつ」
20m〜50mある何人も異形の姿をした改造人間が居た、それは改造や遺伝子実験などから本来はそぐわない進化を無理にした成れの果て、本来なら今の重力ならば小さい方が有利なのだから恐竜時代のようなこんな馬鹿でかい奴らでは生きづらくて仕方がないだろう。
「地下施設の中で苦しかったなぁ」
「ウガァァァ!」
人間性を失ったそれらが近づく、だが逃げない、真正面からそいつらを待ち受ける。
「来い」
グシャー!すぐさまに巨人等が吹き飛び肉塊と化した、より巨大な個体の熱波で有る、サウナの達人熱波師だって早々には送れんような準備が居るとんでもない熱波が飛んできた事による死だった。
「お前らもそんなんになりたくなかったよな」
ドスドスドス、巨大な経絡系にインパクトを与える、異形な身体に対してなんたる解剖学的なる観察眼。
「うぐ!?」
バシコーン!地に叩きつけられる、クレーターが形成される、だがしかし。
「お前らの方が辛かったよな、今楽にしてやる」
一種にしてそいつ等の経絡系を点穴術でインパクトを与え、そして、バゴン!そいつ等を破裂させる、色々と探って見る、壊れた研究室らしき部屋に侵入した資料の読み解ける部分、先程の情報、あとは想像で推論した結果1つだけ繋がる。
「代替人類実験、その実験は苛烈なものであった、合成実験から本来は持たない力を人工的に移植すると言うもの、だがしかし結果は失敗、異形の人類が誕生してしまった、肥大化して暴れ回るあれらは所謂ところの生物兵器に近しい種だ、、、つまりはなんだ?あいつらは自分の実験失敗の隠蔽の為に裏アルバイターを利用して証拠隠滅しようとして居たのか?だが普通は倒せないから飯になるしかない、そこら辺は情報が欠如してるから深くは探れないが胸糞悪い」
こうして清水は電波が繋がる場所に歩く。
「俺は人間?昆虫?機械?人工生命体?清水?名も知らぬ俺?」
彼は迷っていた、自認は何か、馬鹿がそんな決まったことを。
「今から貴様を破壊しに行くと」
ビギィン!電柱の線に電気が迸る、ビリビリ!相手の電話機まで到達した瞬間、スパァン!受話器が煙を立てて壊れてしまう。
爆音?脅音?とでも言うべき音の反響が、この施設内全体の窓硝子まで割ってしまう。
「あが!?(内部がイカれましたな、まるで音響兵器、いやそれ以上、、、っと言うより何故か頭が)」
それは特殊な音波の声、毒電波でも言うべきものだった、公害と変わらない、意識喪失する、だが無意識的になんとか立ち上がろうとするが深刻な体調不良になって居た、鼓膜が破れて三半規管まで壊れて居た。
※ちなみにだが先程異形のものらに使った武術は自己学習、毒電波利用もスパイと宇木からの学習である。
「あいつの場所、今見えたビリビリを追えば!」
こうして清水は依頼主の居場所を特定、侵入した。
「倒れらぁ、オラァ!」
バゴン!頭を挟み、トマトみたいにプチッと握り潰してやった、、、。
「平和的な解決手段を求めて居た、だがしかしダメそうだ、この国の裏側は、思っていた以上に汚らしいらしい」
ピキ、ピリピリ、その面相は歪に捻じ曲がって居た、それは虫の面、それで有りながらハッキリと怒りが伝わってくる、表面的な変化は虫とは思えない程、言うならば憤怒の様相を呈して居た、その人相は自分のこの先の運命が記述されて居た、、、。




