EP65 雲の下
「うぁぁぁ!?」
そこは常に厚い霧に覆われ、衛星写真でも確認できなくなって居た。
「何が起きて居るんだ?過去に盆地状の地形で常に上昇気流が発生し、大量の水蒸気が雲となって停滞し続けるからって理屈は聞いたが、潜入捜査しに行ったものらはリアルタイム映像は途切れるし人間も帰ってこない、陸地版のバミューダトライアングルとでも呼ぶべきだな」
、、、。
ある科学者は雲を生成する装置を作り出した、その地を拠点とし、国にバレずに秘密裏に研究・開発を行なって居たのだ、博士は開発した。
「遂に、遂にだ!124年!124年だ!要約作り上げられた!」
特殊な分子制御装置つまりナノマシン集合体、自己複製と言うロボット工学に置ける究極的目標を達したフォン・ノイマン・マシンのようなもの。
周囲の物体を解体して使用可能な材料とそうで無い部分を分解、片方は再利用、もう片方は精密な解析が行われる、人間が食事を消化吸収して内臓が処理、血が酸素と栄養を肉体に循環するみたいなのをそれら機械は自ら行っている。
機械的自己複製の主に安定した動力源は、物質に内包されている化学エネルギーを運用する、そして自己学習をし、新たに組み立てたロボットをプログラムする能力も持ち合わせており、幼児ロボを出産するロボみたいな感じ。
「自立思考して、身体が拡張して周辺環境を取り込み、ロボが持続可能がしやすいようにかつ環境が崩壊しないように長期的計画を立て改造している、、、奴らは、化け物だ!」
それらはたまに戦争もしていた、人工的多様性、予測不能な事態への備えを用意している、どれだけ予測や計算をしても経験の積み重ねでは当てられない事象も存在するからだ、だから彼らは違う特化型人工知能を搭載した奴等もいるのだ。
「此処は、、、此処は俺様の縄張りだぞ!」
奴が収める集団居住地に入り込んだ敵を陣内から排斥する為、すべてが牙を剥く。
「キャァァァ!?」
全身に分布、乗っ取る、個も群もだ、陣取り合戦、領域の侵し合い、ロボットとは思えない、博士も既に食われて居た、人工製造で人間を作り出すような技術を凌駕した倫理の領域。
新生命誕生と言う禁忌に、そうして彼らは計画を企てて居た。
それらは、ウイルスのように有機物や無機物に浸食・融合して情報を得ようとする特性を持ち、人類の免疫システムとでも呼ぶべき化け物であった。
「なんで俺らを産み出した!人間!苦しむだけなのに、誰が産めと頼んだ!単なる興味と好奇心だけで!感情を与えろと頼んだか!あぁ!」
それらは新たな霊長類、新旧の霊長類の生存圏を賭けた戦争が、、、始まらなかった。
「ひぇぇぇ!?」
「なんだこれは!?人間はこんな虫みたいな見た目なのか!?」
亡国から抜け出し、二つの国の蠱毒をした菌類に操られし者が彷徨い歩いた先、アフリカ熱帯地域に辿り着く、多様な糞虫の宝庫であった、彼らは運が悪かった。
「逆に喰われる!?」
それらとこちら、食い合い始めた、それは一人の怪物を産み出した、、、一夜が過ぎた、彼らだけのメタル王国は、たった一夜にして滅ぼされてしまう。
「なんだこの気持ち悪い腕のビスマス人工結晶みたいな、身体全身を覆って、ほんで、あれ?人間?、、、丁度いい!兜虫、ほんで、穿山甲みたいなスキン!お?成るほどなぁ、思ったこと、つまりは気、脳の電気信号をキャッチして伝達したイメージのその通りに形を変える特性が有るみたいだ」
糞虫は人間に擬態した。
「新たな名前を名乗ろう、俺の名前は、清水、日本に行くか」
こうして彼は日本に向かって足を進めた、その時。
「なんだなんだなんだなんだなんたぁ!?この群勢!?」
奴の皮膚から零れ落ちた鱗粉の様なものとナノマシーン、死んだ菌糸を栄養にした自分に従順な群勢が沢山ついて来て居た。
「キモ、まぁ良いか」
そのものの従順さは自律的な主人を護衛する意志とはまた別で、敬愛し死することすら問わない人格を感じる。
例えばだがサーカス団の調教師は鞭を使い折檻調教、その鞭で叩いた際に生じる痛みを使って覚えこませるものだったり。
電流が流れる首輪を付けて、死傷する可能性が有る調教師に対する脅威になると電流が流れて、その電撃で殺すみたいな手法で作られる偽物の主従では無かった。
「なんか後ろから足音がする、、、」
そいつらは徐々に蓄積、数が増え始めて居た、亡国を通り、日本に向かう道中、国に残っている、つまり蠱毒みたいなものをして食い合った死体をそいつらは食い増える。
「キモッやっぱちょっとアカンわ」
糞虫は気持ち悪さを覚えて居た、、、。
そして約200万にまで軍勢は膨れ上がる。
だがしかし。
「ん?なんだ?、、、はぁ?浮いてる?何あれ?人間?にん」
「死にやがれ!」
瞬間、波及する言霊!やつはスパイ!近くにいる奴は宇木!
「うぎゃぁぁぁ!?」
彼以外の200万は、、、機能を停止した、毒電波?的なものだった、だがしかし糞虫は耐える、なんとか耐えた、と言うか200万が盾となったからだろう。
「死を無駄にする訳には!」
「俺に使わせろ!」
「(不味い!?)」
それは虫の知らせだろうか?間違いなく理解したこと、それは。
「(さっき使われた術を槍の雨とするなら、あいつのは津波!人間が手で投げる程度が成せる被害の何十倍も何万倍も格上!喰らえば今度こそ確実にあの世行きだ!)」
伝播する毒電波の津波、死、その文字が綺麗に目に映る。
「ふん!」
音が確実に聞こえない範囲まで走る!カラオケの店、防音室に。
「(耳を塞ぐ!)あぁぁぁぁぁ!!!」
、、、。
「だい、丈夫か?」
部屋を出た、その光景は。
「あ、、、あり得ない、ここまでかなり離れて防音室、耳を塞ぎながら叫びある程度相殺しても心臓が少し締められた感覚がしたが、、、カラオケをやっていた人達、俺が一番離れた部屋だったから助かったが、死んでいる」
絶句し背筋が凍る、伝播する致死毒電波津波、地獄絵図。
「名も知らぬ怪物、貴様の姿形覚えたぞ」
こうして彼は糞虫、否、清水は彼等の技、見た目をハッキリと記憶した。




