EP57 いろんな姿形で人間社会に入り込む
「な、なんなんだお前!?」
グサ、、、。
「やはりこれは良い、私が作ったこの肉体!奪い取って正解でした!」
、、、それは結構昔のことだった。
それは一言に形容するなら水晶髑髏粘水体、ある科学者が考案した実験、開発が行われて誕生した、人間の脳味噌を肉や骨などよりも高機能な移動機器に入れて人間を機能させると言うものだ。
液体の内側には頭部から足の指先まで、全身標本の水晶髑髏の様なものが入っており、それには粘水体の様な肉が付いていたのだ。
より詳しく言うなら水晶の骨格だの、ポリビニルアルコールやホウ砂を混ぜ合わせた物体だの、そんな機能しないものではない。
「、、、」
それはしゃべる機構を持たない、五感と呼ぶべきものからは感知しない、それは。
「、、、なんだこのべちゃべ」
シャキン!高圧力噴水+急冷却による氷柱から幾つも人体が貫かれる。
「、、、」
自身に意志を持ち接触する全ての生命体を感知、殺傷すると言うもの、ただ反射的な訳じゃない、思考も可能、だが奴の脅威は。
「!?(ダメージが)」
この液体は生きている、第三次戦争大戦時に日本が開発した人工微生物、所謂アメーバやゾウリムシのように、動物・植物・菌類のいずれにも属さない小さな真核生物みたいなもの。
だからこそやばい、なぜならば宿主(液体)ぬな浸透侵食して、定数が決まってるならまだしもそれら増殖・変異させる性質を持つため、希釈されない、理論上地球上の全てを内包すら可能なのだ。
それら擬液体によりスカルにダメージが入らない、ありとあらゆる液体、性質上交わらない水と油すら内包、利用可能なハイドロジェントボディーの液体融合、それだけじゃない、弱点と考えられていたスカルは。
「考えられてんなぁ!」
スカルはそれら人工微生物に信号を送信して操ってる、人間的な言葉で言い換えるなら洗脳に近い。
熱や大きな衝撃による総液体の拡散、乾燥剤等水或いは液体に対して敷かれる・敷かれうる大半大体の対抗策・攻略方法が、スカルに使われている特殊調合された化学物質や特殊素材による物理的性質からそれらの攻撃を無効にすることが出来る、まぁつまりは。
「論理的に全ての物理的攻撃を完全に無効化可能ってことか?」
幾つもの対抗手段が検討され実施、実証実験に幾度も失敗つまり仮説は論理的に整合性もあった筈なのに誤謬すると言う、あれらは常時とんでもない数が生まれて、死に、栄養として食われ、そんな人の細胞やらの新陳代謝みたいな入れ替わりルーチンを高速で行うが故に常時進化しているからあらゆる事が無駄と分かる、だがしかし。
「いや、唯一の対抗策が有る」
「それは!?」
「電気だ」
「電気?」
「あぁ、スカル自体が素材だけじゃなく防水の精密な電子機器が搭載されているんだ、だがハイドロジェントボディーが液体で有ると言うのが変わらない以上、電気が通る、てか理屈は俺もあまりわかって無いんだ、誰かがたまたま見つけた唯一の対抗策だから」
「は、はぁ、でもどこまでも液が混ざり合って増長する相手にそんなのって」
「ん〜まぁ確かにね、現在進行形の進行率とか打つまでの時間など諸々の計算をすると理論上でも日本列島の全ての電力供給源を一点集中して集めて無駄無く放電する”電撃砲”とアメリカで開発された電子の反粒子である陽電子を加速・発射し、物質と衝突した際の対消滅反応(ガンマ線放出)を利用する”陽電子砲”を使えばギリ蒸発させ切れる計算だが、アメリカも他国にこんな兵器を開発してることはバレたくはないだろうしまず機密情報を知ってるなんてのは〜ってぺらぺらとすまない、つまりはここまで最良の理論上すら不可能だ、だがしかしそれよりもっといい方法がある」
「JLですか?」
「そうだ、彼らに頼む、まぁ他にも居るだろうが最初はそこや」
そんな感じ、JLがそれをぶち殺すことに、それをやったのは富士吾郎、彼は相撲の使い、張り手を放つ!
張り手一発で雲群を押し流し大気を持ち上げると、スライムを倒す為に天候を制御して、落雷をぶち落としまくり本体を撃破した、、、。
「このスライムを改良、統率式を俺が取ったのだ!やってやったんだ!」
奴がそのスライムを手にした、一粒でも何処かに残って居れば死なない、水、また水素が一粒でも存在する限り理論上はどこまでも成長し強くなり続けられるんだ、死ぬわけが無い。
「我!カルロスは!これにスライムボディー、そう名付ける!」
カルロス、やつは元々裏社会でハッカーとして生計を立てて居た、だがしかし偶々自分にだけ手に入った情報からJLの殲滅作戦後に遺品を漁夫の利したと言うわけであった、そんな彼は今。
「ふん、ふふ〜ん♪」
なかなか堂々とした悪事を馬鹿の様に働いて居た、これほどの力なら恐るものなど何も無いと言わんばかりに。
「息を殺せ、限りなく忍べ、やつに気配を悟られれば一瞬で死ぬ!」
なんでかって?名前を呼ばれる(口にする)と、その人がその場で粛清・死亡するのだ、また更に奴は呼吸するように無自覚だが数百m圏内に居る殺意を持った対象を即座に水圧斬りなどで殺していた。
「姿形も変えられる、俺を倒そうとしたらその時から俺に近づくたびに水害が訪れる」
自身を知るもの、意志を向けるもの、自身を追う者・追ってきた者を水害で自動的に排除していた。
しかも、例え1回の水害を掻い潜られても近づく度に更に高密度に成る、とんでも無く速い雨も、体内から水分が全て消えて、津波に巻き込まれて、、、必ず殺す。
「自分に近づくたび、死の水が邪魔者を排除する」
その人工微生物は、徐々に自我を持ちながら分裂を行い、原子の領域まで分裂する。
「局所的では有るが地球圏の一部の大気中に擬似偏在できた、よ〜し次は!」
カルロスは派手で豪快だが自信に裏付けられた行動、やつは自身の肉体を、複数の高性能人工知能の力を借りて脳波のネットワークにアクセス、分裂しながらその集合・群を1塊に扱う、並列思考、演算処理をしながら、カオス理論を想定して、カオス制御をする。
自身の実在範囲は侵蝕して拡張を続け現時点は複数都市全域という4分の1国家規模の範囲を自身が次にどこに進むのか?詰まるところ待機の動き、風の動きを演算、カオス理論を考慮しながら分子や原子と言った小さな粒子レベルの細かさで計算を行う、量子顕微鏡レベルの精密な作業やコンピュータ並みの計算もやってのける。
人工的に作られるような特別な物質、元素などすら、単にパターンとして処理をして、自身に有害なら無害化をすぐさま物質の変換を行い改変する、特殊なルールすら呑みあらゆる元素を制御可能なのだ、それに。
「ふん!」
「ガハ!?(嘘だろ!?)」
意志を持たずに、危ない動作もしない、奴の行動を計算、奴を討伐する計画がJLで行われた、その際判明したのは、至近距離戦も弱く無いと言う事実。
「闇医者は誰にでも平等なのだよ!」
それらは人工微生物は形を変え動き回る液状の生物、その行動に電力を用いてみたのがカルロスだ。
だが個人ごとに上限がある気、生体電力の最大放出量を増やしたい、常に身を守る障壁が欲しいと考えていた時、闇医者に神経系、神経細胞等の交換手術を行い体内の膨大な電力を含める様になって居た。
「にひぃ」
それにより液体を体外で固体化させる(個体というより統率がとれた液体)というもので、防御に使えるほか、攻撃等にも即座に転用可能な肉体に、片栗粉を混ぜてダイラタンシーで防御力をあげたりした、電気伝導率の数値が高くそれを利用して。
「アバババババ!?」
「電撃はどうかね!貴様らがバカスカ気象学的な天候の制御で落雷を落としまくったものを蓄電して居るんだ!」
結論から言うと人間が勝てる相手じゃなかった、攻撃性能まで有り、軽く、音も鳴らず、身軽、更に身体の動きを補助してくれる上に防御力も折り紙付き、着心地まで快適、それに元が群勢の生き物なだけあって再生可能。
生地の量が減っても水があれば無尽蔵に生成できる!電力で指示、形状を変え、使用者の意思によって瞬時に形状・硬度・強度・密度を自由に変えることが可能で好きな場所から水素で剣や刃を生成できる。
水の弾丸や鎖を生成したり、千切った後からでも離れた位置から遠隔操作でそれらを生成することすら可能、弱点は、無い、そこでJLは助っ人に頼ることと成る。
死と闇が身近な北海道の近辺には、遥かに昔に冰獄と異名を囁かれる極寒を超えた冷徹な氷河の世界がいつしか築かれていた。




