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プロヴィデンス  作者: 藍
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EP55 切符を握りしめて

肉体は若い時ほど効率良く成長する、だがそれはカブトムシの原基みたいな、予め決まっている場所、東京駅から有楽町駅を目指して東京駅から乗車して目的地まで行くみたいなもので有り、あくまで成人ゆうらくちょうまで達したらそれで肉体は切符を消費する訳だ。


「背はもう伸びなさそうですね」


「うっうぅ」


絶望を叩きつけられた人はとある記事を見つけて食いついた、ネットにて骨端線無限希釈仮説と呼ばれるものが建てられた、仮説の内容は、大人になっても身長や骨が成長すると言うもの。


理論上ゼロにならなければ可能性が残っている、人間が目視あるいは身長測定なんかでは見えない細胞単位の成長をし続けています、ですが今まで通りではいけません、常識外れの強度で刺激を与えなければそんな小さ過ぎる部分からは成長出来ないのです。


科学と医学は、それをあっさりと否定した、だがしかし、格闘家にはスポーツ医学やら科学やらそう言った常識的範疇では理屈を説明、現象を証明できない枠組み、所謂奇跡が存在するように、医学や科学が否定した=非科学的で全くもって無意味・無価値なものでは有りません。


「嘘、でしょ」


「、、、ワフ」


ここに居る一匹の狼は仮説が正しいこと、骨端線無限希釈を理論に変えた。


飼い主には日々暴力を振るわれて死んだから捨てられた犬がいた、だがしかし瀕死のわんちゃんを拾い上げて助けた人間が居た。


大切に大切に育てて獣医師に健康管理等をしてもらい、彼と共に軍人はその犬と共に戦場を駆けた。


「おいおい馬鹿げてんだろ、ペットは飼い主に似るとは言うが、生物学的にも不可能だろこの巨躯」


「細胞が変質してんだろう、体高から約12m、傷痕の量や周辺が気迫だけで歪んで見えるレベルの闘気、人間や野良犬達が近寄るだけで見ても居ないのに気絶してやがる」


「番犬のタマになんかようかい?」


「あんたが飼い主か?なら納得だわ」


「犬が跪いてやがる、酷く怯えて、否、気圧され尊敬や畏怖の類の怯えだ、あんた一体どんな飼育してんだ」


「ん〜?別に特別なことはしてない、たまたまこの子が強くなってるだけだよ」


「(冷静な自己管理能力を持ちながら感覚としては、本能に忠実な気質、この飼い主がどれだけの爆大な闘気を常に纏えば犬がこんな知性を持ち単なる人間を自然の摂理を超越した神の如し眼差しで崇拝の念を送るんだよ)」


我々はあくまでも一駅を跨いだだけだ、そこから次の駅に迎えない訳じゃ無い、だがそれが徒歩だから電車に比べて移動してないと感じているだけ。


我々が寿命尽きるその時まで、我々は意志力で成長し続けられるのです、だがしかしたかが人生の一つ、長くとも約130年程度でって思うかもしれないが論理は一つではない。


古き時代、房中術と呼ばれ所謂、性交セックス、動物的な呼び方なら交尾こうびと呼ばれて古代中国で生まれた性愛と健康法に関する技術・知識の体系があった。


現代でもエロスな事柄、あるいはそれに関連する思考をすること・考える方をするものは、しないものと比較して長生きであると結果が出たように、遥か昔に産まれた長寿術は全て寿命を伸ばすことに繋がっていました、無限と言って差し支えないほど”不老長寿術”が存在しており。


食事わ呼吸、運動、性(房中術)、瞑想のそれぞれに、流派やバリエーションが枝分かれし、現代科学により新しい長寿術が産まれ、オートファジー(断食)、サプリメント、テロメア(遺伝子)ケア、コールドシャワー(冷水浴)などが発生するように、産まれ続けてきた、そしてそれら道が一つに統一された。


“人生目的論”人間及び生命全ては、気合を利用することで目的を達成するために寿命を延長することや肉体能力を衰えさせなくする、だが目的を失うと人間は直様に朽ち果ててしまうと言うものである。


闘病中の少年が自身の運命を、現実を捻じ曲げてまで生きて、自分の大好きなアニメの映画を見た、そんな事例がこの論理を裏付ける一つのエピソードとして存在している。


小さな目的を設定して大きな目的を構成する、小さな積み重ねから大いなる目的は成される、故にまずは一歩目からだ、その先に続く道を歩む、目的の中に新たな大きな目的を導く、そうして人間は任意では不老には成れないが組成を変えて不死には成れる、まぁ一応老化を極限まで高めれば99.999...9%の不老には成れるだろうが。


、、、。


「つまりゃあ人間は意志力があればどこまでも強くなるんですか?」


そこはシャラカルの構成員が集まって勉学に励んでいた。


「えぇ、私もすでに還暦迎えてから数百年は経ってますよ」


「えぇぇ!?」


「良いですか?良く聞いてください、この実話は過去の私の話です、ですがあの時とはもはや骨端線無限希釈理論と言う名前じゃあ有りません」


ゴクリ、生徒皆唾液を飲む。


「遺伝子的多様性や良い組み合わせ、遺伝子操作、品種改良、雑種強勢、突然変異と様々あるカテゴリーで因子は余り扱われないのは悪用されたら大変なことになるからです、伏せられて一部表社会、裏社会に通る理論名は」


生命体に秘められた、進化を司る力は潜在的遺伝子と呼ばれて非物理的な構造としても存在している、ダーウィンの進化論に対して完全に矛盾する非科学的で有るものだが、気合いとはそれを成立させて矛盾を突破して人工選択能力を成立させる。


「人工選択する力を記述する理、その名は人体因子論!」


だがしかしこれは進化論、生物学的に種が大きな発展をする際に活性化されるもの、人間が人間と成る以前、環境の順応やら首が長いからキリンは高い木の上のものが食べられるから長いのが一般的になった〜とか生物の多様性と自然からの選定、確かに自然界ではダーウィンの進化論は完全に成立する。


我々の主観的現実は方向性を持たなかった我々に突如として到来した指向性に付き従うだけでは無い、突然変異という異常現象は、自然選択説に於ける顕在的遺伝子とは背叛し、自身等の環境を作り変える程に強力な因子を裏付ける証明と成る、というか間接的な制御なだけで実際に矛盾はしてない。


その因子とは?意識で有る、我々生物とは、常に他の種族と優位性を図るために発展した力を手にし続けて来た、我々人類が手にした優位性は?意識がソレ、ならば意識が我々に齎した他種との優位性は?環境を改竄するための決定権なんじゃないだろうか。


「(遺伝子の二元性?、、、がそれってことで良いかもな、二重螺旋だから一つの線が純粋に現在まで継がれた血統のもの、素性至上主義的で有る不変のもの、もう一つは因子のもの、かな?)」


DNAの二重螺旋構造を持つ生命体に宿る進化しようとする力そのもの、それは強い意志・信念・気合によって引き出され、感情に比例して無尽蔵に増幅するものだ。


進化が際限なく加速すると、地球の総量を超えた力は人類にとって忌避すべき事、進化から進化しなくては黒洞と化してしまうからだ。



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