EP43 白銀幼女
ヘンリエッタ、透き通るような白い肌、白銀とまで言えてしまうような美しい銀髪、吸い込まれるような海のような瞳が特徴的なお嬢様、御人形とまで言われるほど美しい、年齢はまだ14歳ほどだが歳を重ねるごとに妖艶さが増している、チェリーパイが好きで有り良くお父さんとお母さんと食べる、超が付くほど小柄で有り身長101cm、体重40kgほどと小さくて軽い。
「ウフフ」
だがその本質は。
「あはははは!楽しくて仕方ねぇなぁ!あまちゃん共!」
バゴーン!グシャ!
特注で生産した約350kg以上の重量を持つ槌と鎌が組み合わさった武器、鎌槌を扱う、槌鎌の重さをものともせずに振り回し、力ずくで欲しいものを奪い取って持ち帰っていく、地面を抉りコンクリの塊をダンガンライナーしてマッハ3に到達する戦闘機を墜落させたこともある。
「あ〜っはっはっはっはっはぁー!!!」
母親は、元々パティシエをしており、今やその時のツテや人脈を使いレストランを経営する敏腕のスイーツ職人、一方の父親は甲竜組の御三家の一つであり、その組長を務める若頭で有る、極道連合という日本の四十七極道の長がが集まる集会がある、県内大手が一個の都道府県を取り仕切り半グレ、チンピラ、ヤンキー、小さな組織あるいは事務所など組織を絞めている、その中でも甲竜は十個の都道府県を抑えるほど大規模な組で有る。
「ウギャァァァ!」
生物として生まれながらにしてリミッターが外れており、人間を無事卒業してるヘンリエッタ、肉体は、常人の高い骨密度、筋密度で有るか?否、軽量の高強度で有る、血筋により、人体の構造は、現人類というより新人類寄り。
だがしかしそれだけではあの質量は扱えない、彼女は無自覚に慣性利用や足腰の固定、重心移動などの技能を使い全身(体全体)を巧みに使って全身運動しているのだ。
「吹き飛べゴラァ!」
彼女についた二つ名は、殺戮の御令嬢、名もなく見もしない軽い打撃すら人体を貫通、持ち合わせのナイフ擬き(実際は小枝に髪の毛で瓦礫を括っただけのもの)で敵を斬り刻みスムージー状にするなど、実践でもその実力は折り紙つき、20mほどの建物でも鎌槌を振れば軽々と崩壊させられる、彼女の1番の凶悪性は戦闘狂で有り、また残忍で残虐な性格だ。
そんな彼女に父がこう言い渡す。
「私が育成したマンダ、上手く操作してやって来た、あいつをなんでもやって狩り殺す、それが父が大事なヘンリエッタに渡す試練です、奴の居場所は部下が追跡している、スマホを見なさい、さぁ、頑張りなさい!」
「分かりましたお父様!」
彼女はガチでやる時は、籠いっぱいのアップル型の小型爆弾を積み投擲して衝撃反応と同時に破裂、爆破させる騙し討ちなんかも得意、因みに籠にはボウガンやアサルトライフル、斧、鎖鎌、ガス爆弾、小型のロケランなども入っている、またカラムビットナイフを両手で逆手持ちして、戦場を走りながら頸動脈を正確に一寸の狂いもなく断ち切るナイフ術による殺人も得意。
狙撃、爆弾、毒殺などなど様々な殺害方法が大好きで手段は問わず人殺しの術を学ぶ、13階建ての建設業者のビルを真ん中ホールから爆破、倒壊して巻き込まれるが血だらけで笑いながら出てきたなども有る、その時にすべての乳歯が抜けて早々大人の歯になって居る。
「居た居たぁ」
「あぁ?なんだ餓鬼、殺されたいか?」
マンダを発見したヘンリエッタは早々に突撃!
「痛みが私を大人に成長させる!」
バゴーン!周辺が余波だけで抉れ捲れる!だがしかしマンダは片腕でこれを受け止める。
「権力者の餓鬼だから今はまだ容赦してやる、てめぇ甲竜の子供だろ」
「死ねぇ!」
ギギギギギィ!火花が散る!バゴーン!
「あ、鎌槌ガァァァ!」
「はい終わり、解散解散」
、、、。
過去、ヘンリエッタは家族旅行に行った。
「ダァ!」
中世ヨーロッパ時代に生まれた古びた剣、科学者の見解によれば、引き抜くには最低でも100トン以上の力が必要になる合金製の大剣を。
「ふっん!」
0歳11ヶ月で片手で引っこ抜いて見せたのだ、、、。
「やっぱりこのバスターソードは良いや!」
「ウゴァ!?(腕が)っち」
戦闘能力は人間の、それも幼女とは思えない程高いがマンバはやられっぱなしでは無い、腕が斬られた!だがしかし。
「(止む終えないな、生存に代償が必要なら支払うか)おら受け取れ!」
スパァン!蹴りで切れた腕を相手に飛ばす。
「うが!」
「喰らえ」
「チッ」
一番の重量を乗せるため敢えて切れた腕の方、肩で打ちやがった!そしてなんと!あのマンバはなんとか生き延びた!だがしかし。
「逃げ延びたのか、俺は、疲労しているとは言えあんな餓鬼に?、、、っち、まだまけちゃいねぇ!」
その後は義手や移植手術など提案されたが新たな可能性の意を汲み敢えてそのままにした、腕一本失ってから分かること、実感するものもある。
「(相手は俺に油断する、腕一本無いからと、心のどこかに生まれてしまうんだ、余裕が、その慢心に漬け入れる、それが強みなんだ)」
心を入れ替えたマンバは強くなって居た、負けたこと、逃げ延びたこと、悔やんだ、だから彼は腕に義手はしなかった、ギミックも付けなかった、それだけじゃない、対人間用の武術をしているものでは。
「ウガァァァ!」
「うぎゃあ!」
人間より遥かに大きな質量とリーチに加え爪を使う熊。
「ぶひー!」
「アギャァァァ!」
低重心で牙を使い突進する猪。
「ふん」
「くぁ!」
でかい図体に角で突き上げる犀。
「キィィィ」
「いてぇ!」
空を主戦場とし滑空し加速する鳶などなど、皆違う土俵で戦うからこそ、対人間用の武術など一切通用しないのだ、故に。
「なんだそれは!?」
隻腕に許された重心の配置。
「シャラァ!」
「ウゴァ!(まさか、フェイント!?)」
隻腕だから出来るフェイント、空っぽの袖を残像すら捉えられないほどの速さで振り切り敵の爪の甘さを突く!それはまるで腕が肩の下に実在していた頃を想わせる、信じる心により幻肢痛が訪れ無い、そこに在ると信じているからだ、信じて止まないからだ!そこにまだ腕の魂も気もあるのだと、そうしたイメージすら超えたリアリティーから、不可視の片腕がそこには有る!袖切りに加えてイメージにより敵の反射能力に介入し、殴る!腕があった頃の攻撃力を今超越した!
「ウガァァァ!?」
「喰らえやぁ!」
彼は最初、隻腕の方にギミックを仕込んで電気ショックを使い敵を拘束するとか武装ありきでの戦法を色々考えてたんだ、だがしかし彼はそこにある形ない無形の気持ちを汲み取ったんだ、ただそれだけなんだ。
「グフ、、、は、はは、やったな遂に、い、今ここに、ガハッッッ、片腕を得た武人の誕生を告げる、ぞ、その有形の左腕、無形の右腕を使い分け新たな道を切り開け」
「なら、自分だけのマノエイラを切り開きましょう!」
彼はマノエイラの使い手、手技主体に変則的に身体を回転しながら近距離〜遠距離で戦う戦闘技術、奴隷が足枷をしたまま戦えるため発展した武術である、その名を”マノエイラ”と呼びカポエイラの出身地であるブラジルで密かに語り継がれていて超マイナー、文献も無ければネットにも情報が無いと言う、伝える道士が一子相伝して日本列島に到来したもので有る。
「なんだあいつ回って」
彼の脚力で多重の残像が見えるほどの円運動を行いない腕を実に錯覚を引き起こす、そうして。
「ふん!」
敢えて長くした袖、それでリーチを錯覚、虚を突くことでダメージ!予測より下回るダメージでコンマ単位のフリーズを生み出す、そして。
「シャラァァァ!」
バスコーン!回転、加速して首に手刀!周り流れ舞い戦う、それは武闘というより舞踏!舞!彼が自ら望んだ戦いは自身の重心をフル活用する回転、円運動だ!
「もはや片腕と言う個性を与えてくれた事、感謝する、俺が俺による俺のための《幻肢》だぜ!そして!」
身振り手振りが想定線を飛び超える立ち回りに、技の予備動作すら読ませない視線誘導のような技術を無意識的に行なっているのだろう。
「(何!?後の先を極めたなこいつぁ、俺より後に動いた筈なのに12発俺に決めやがった)」
イマジナリーアームがイマジナリーラインを鷲掴みにする!套路を超えた技撃炸裂!、、、。
そんな彼は福山市に来て居た、実際は火の鳥を目的として居たが元氏に流されるまま福山市に誘われた。
「ここが始まりだ、俺の始まり、次は香川、その次は!っていかんいかん」
「あ?あんたは確か、遊園地に居た!」
「遊園地?よくわからないですがどこかで?」
そこには袱紗と袱紗にベッタリな天才幼女アリスが居た、夏休み中ずっと一緒に生活しており今は福山市をアリスに紹介中だった。
「(あん時は助かったって言いたいが、なんか暴れまくってたし、危なそうだな、辞めておこ)いえ、他人の空似でした、あはは、ところでご用件は?」
「ここに、牙山氏はおりますか?」
「何故牙山さんをお探しなのですか?」
「私は、、、変わりたい!変わりたくてこの場所に!」
余りにも甘い、何も考えていない事が見え透いて居た、逆にそこを見て袱紗は彼が何か企みがある訳じゃないと察した、それに一方的に利用しただけとは言え恩義も一応ある、故に袱紗は案内してやる事にした。
「アリス、アイスでも食べて待ってられるから?」
「分かりました」
「ではご案内します、付いてきてください」
「ありがとう!」
こうして牙山のところまで送り届けると袱紗はアリスへの案内を再開する。
「牙山さん!お頼みしたい!」
「なんでもどうぞ」
「貴方の下に入らせてください!」
「仲間になりたいって話かな?」
「はい!」
「是非是非!それじゃあ今から契約書を作って貰うからちょっと待っててね」
「ありがとうございます!」
こうして成り行きだが仲間にマンバが加わる事となったのだった。




