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プロヴィデンス  作者: 藍
36/96

EP36 先天性擬関節

「なんだぁお前、キメェ腕だな」


栄輔は眼前に居る男を気持ち悪がる。


「黙れやカス」


生まれつき常人より多かった腕関節、三節母子や指節骨癒合のような関節や骨に関連する症候群とは実際に実在する、だがしかし彼は特殊だった、小さな部分ではない、大きい部分、そう腕だ、第二肘関節を持って産まれた多関節症候群で有る。


その腕を使った奴の特別なアナコンダチョーク!それは本物のアナコンダにすら匹敵する、だがしかし、ポク。


「うぐ!?」


関節を外される!だがしかしやつは、ブン!と回した遠心力で関節を嵌め直しやがったんだ。


「ならばこれはどうかね?」


グシャ!やつは千切れる関節技、挟み壊しを使う!多関節の腕は殺されてしまった、だがしかしそれでも尚、半分千切れ欠け、骨は粉々、でも奴は。


「(もう使えなくなったって良い!)」


「プライドをへし折ってやろうなどと考えていたが甘かった、ここまで破壊しても得意技で来ることは予想に容易かった、だがしかし実際にそれをするとは、驚嘆の域に値する」


「ふん、うれしくないねぇ!」


通常の人体に不可能、折れた事すら利用した無理矢理の算段に出る!まるで西部劇のカウボーイの投げ縄の如く敵の身体に絡み付かせだ奴史上最大最上の締め付け!北緑キタグリーンアナコンダ締めをする!


ボキ!肋骨一本持っていく!だがしかし。


「見事、ここまで喰らい付くとは、なら仕方ない、やりたくは無いが、じゃあな」


バゴーン!初めから出来たことを、相手を見定めて居たに過ぎない、パンチで顔面を粉砕する。


「うが」


「ふむ、常人なら木っ端微塵に頭が消え去る威力を出したんだが(ベッコリ凹む位しか喰らって無い、耐久力も強いな)」


「、、、」


栄輔は甲竜傘下の組を蹂躙してからもブラブラとしながら、絡んでくる(実際には喧嘩が勃発するよう誘導してる)相手ゴミを殴り潰していた。


「な、なんだそりゃあ!?うぐっ!?」


栄輔は過去に受けたものの力を存分に発揮する。


「(一眼見ただけで相手の技を自分のモノに熟練度100に得られるコピーですら相手が自分純度100のそいつだけの固有の技ってのは中々に得られるものじゃあない、先天的つまり生まれ付きのものは特にそうだ、そんな体質を模してるのか?)」


身体的な特徴を由縁とする自分だけが使える固有技、それすらも。


「関節を増やすイメージとアナコンダの象形による締め付け、確かあいつは技名はこうだったよな?北緑アナコンダ締め」


「骨の柔軟性に剛性!?それにうぐっ!?」


ゴビガビゴキ!本来はコピー不可能な技術すら、その身はコピーを可能にしてしまう、そして相手の胴体の骨をぐしゃぐしゃに締め潰して即死させる。


「あいつは肉体的フィジカルによるゴリ押しただ1つで、我道を模倣しやがるのか」


技術には階層が存在している、ごく一般的な打撃技、蹴り技、組み技や投げ技など多岐に渡るみんなが知ってて生きてるうちにも使う可能性が有るものを通常技と言って一番低レベルの基礎で有る。


次に固有技、より洗練されたモデルのスキルツリー、勿論の話、打撃を単なる打撃ではなく滑車のように左右を繋がったように放つとか、しっかり腕を飛ばすように放つとか、貫くようにイメージするとか、重心移動するとか、基礎を盤石にして合わせて〜みたいなもので固有技に昇格!なんて単純明確な話では無い。


勿論、ヒッティングマッスルが強いからパンチが固有技って話でも勿論無い、固有技って言うのは一応フォーマット化された技術体系で有りながらその高い難易度に知られるもの、古い本屋なんか行けば武術書なんかが見つけられる。


固有技とは開花の概念をしっかりと理解しておくと良い、開花と開花をハイブリッドすることで自分が使用する打撃、蹴り、投げ、寝技など何かしら技を、腕、脚、頭、背中など放つ部位でまた固有技は変わり始める。


具体的に力×疾を使って、腕を振りかぶり、思いっきりブン殴る打撃技、みたいなのが固有技の一例で有る、ちなみにだが基礎が当たり前、無意識的に出来る段階に発展して、意識的に開花で足し算引き算つまり取捨選択しながらスキル選択する段階をこの固有技の階層、応用で有る。


次に我道、その人物に限られた技という感じ、身体構造が重要になるが故に他者には不可能、だからこそ事前情報なしでは情報が一切無い、非フォーマットで、対処も困難で有るが故により強力な超・固有技、それが我道、熟達で有る、ちなみにだが足し算引き算、掛け算割り算を終えたより高度な戦術・算術の域として冪乗と累乗根&対数して考えると分かりやすい。


「我道の定義、その人物に限られた技、奴のアナコンダ締めは正しくそれだ、擬関節が存在して初めて人体が矛盾なく行えるものであるからだ、しかしあの傍若無人が服を着て歩いてるみたいな奴は筋肉、骨、ごちゃごちゃと言うのは面倒だがら一括して人体構造だけで行ってやがんだ」


とある空手家は、部位鍛錬をして骨が折れて再生して変形した、だがしかしそれでも何度も何度も鍛錬を繰り返し、変形を繰り返しいつしか元の位置に戻って居たんだとか、だがしかしそんな空手家を栄輔は。


「ウギャァァァ!?」


ぶち殺し、我道で有る筈の彼が極限に鍛えた筈の拳があって成立する我道の正拳突きを。


「ふん」


バゴーン!、、、はぁ?“ふん”だぜ?”ふん”た〜ったそれ一言、イメージも糞もひったくれも無い、まるでインターネットで文章をコピペするくらいに簡単に技を真似る、人が成していい事柄ではない。


「あ、あきゃ」


ふん、っと打撃を喰らった箇所、つまり腹部から前面の全身、指先にまでスパイダーベインのように蜘蛛の巣状に血管が広がり現れて居た、全身の毛細血管にダメージが行き渡り血管が拡張、また蛇行しているのだろう。


また頭部の血圧に耐え切れず、目に血が溜まった、所謂結膜下出血になって居た。


環境破壊も良いところだ、被害は凄まじい、攻撃の当たった対象の背中方面、円状に拡散した風圧、衝撃波は後方数百mを抉り地形に溝を掘り、車の真ん中を刳り貫き、更には風圧に直接当たらぬものも余波から吹き飛ばされていた。


「は、は、は、コヒュー、コヒュー、コヒュー(嘘、だろ?俺の、、、拳か?)」


「一撃くらいは耐えられるんだ、へぇ〜意外、ちょっとはヤレる拳だな、おや?コヒュコヒュと煩いなぁ、正しく虫の息って奴だな、ははは、虫唾が走る、黙って死ね」


「チョ、マ(嘘だろ嘘だろ嘘だろ)」


ビシャン!ドサァァァ、内臓が飛び散らかし地面に重々しく叩きつけられる、死ぬことも、グロイことすべてに抵抗が無い、殺害に躊躇の一切が無かった。


「先天的に生まれ持つ肉体フィジカルによるゴリ押しと擬似模写サルマネ


折角その道を歩んで、個々の部位、才能を伸ばして、その部位だけ鍛錬して、鍛錬して、鍛錬して、鍛え続けたとこの肉体的能力を。


「元から五体全部に兼ね備えている、つまりゃあ生まれ持ったハイスペックな肉体性能だけでボコスカと、虫の良い話だぜ、、、なんやその化け物」


だがしかしJLの者達が派遣された。


「宏樹先輩!来ました!マンバです!」


バゴーン!マンバの拳は、空を殴る!だがしかし先輩は物陰に溶けた。


「!?」


影潜、隠形術にして移動技術、因みにだが宏樹先輩の影潜は牙山の編み出した独自の影潜とは比較にならないほどの技巧、煙も日陰も要らない。


技術階層で言うに我道の次に当たる秘技または奥義とも言われるレベルに達する、人には真似できない隠された奥深い技術や、特別な手法と言う意味そのままで、熟達の次の段階、人生のゴールの先がこれだ、潜在意識や潜在能力など、発揮することがこれを得るに必要な前提条件で有り、自分一人が導ける極意が我道としたら、秘技は誰かにアドバイスを受けたりなどで自身にしか無い固有性・唯一無二性を他者の客観的なレベルで得る、つまるところは我道の延長のようなもの、最初で最後のパイオニアになることから達成される新技で有る。


「火のないところに煙は立たないとは言うが、火がなければ煙は存在しちゃいけない煙たい存在かね?」


火なしの煙《火陽炎ホカゲロウ》、灯火ともしび無くして照らされ、そこには空気がゆらゆらと立ち上る程度にしかその煙を煙としては認識出来ない、他者の影潜が目立って見えるほどそれは凄まじい隠形の域だ。


「隠遁者がその隠形術を極めて、全てを引いた先、御隠居と成るまでに鍛え続けることで、火陽炎ホカゲロウを会得するのだ、てかお前程度に使う必要無かったな」


「んだとボケェ!ふん!」


我道正拳!それも親指に一点集中して、宏樹先輩の目を押し潰す!だがしかし。


「んな!?(充血すらしない、あれ?てか俺の指、折れてね?)うぼ!?」


ゴリュン!上空1000mまで吹き飛ばされたマンバ、視界が。


「なんで空が地面にあるんだ?」


下顎が引きちぎれて回転、頭が逆さになる、後ろ向きにフクロウみたいになってとか言う狼顧の相、左右では無く、上下だ。


「はい終わり」


「(なんて凄まじい、蹂躙?オーバーキル?そんな言葉すら甘い、ワンパン)」


、、、。


「(ここは?)」


奴にはまだ意識があった、空に飛ばされたマンバは走馬灯を再生していた、、、これはビデオの映像以前、網浜組は、甲竜である程度の武闘派(全体で見たら微妙なライン)で有る、その地下の格闘訓練施設にはロボット技師メカニックが居る。


「戦闘用ロボット、ねぇ」


ワイヤー巻取式で発砲に必要な材料が枯渇しない限り平均約120t辺りのロケットパンチを何回も放てる、また100t握力を持ってるのが当たり前で有る。


「こんなつまらねぇもんで俺が苦労できんのか?」


「安心しろよ曼巴ぁ、こいつらぁそのフィジカルだけじゃねぇ、ガトリングやミサイルを内蔵し、一瞬で攻撃、攻撃パターン、技術をインプット、アウトプットする模倣コピー及び学習能力も有る」


「ふ〜ん」


だがしかし、バゴーン!


「は、壱拳ワンパンかよ」


数千tに達する握力を持ち、軽く指で摘むだけで筋肉、血管を破裂させてしまう、素手喧嘩ステゴロが得意で有る。


デコピン程度に筋肉を使った物凄く軽いパンチですらカンガルーの蹴りを想起する、腹パンで腑が破裂する威力が有り、熟達していない中国拳法家の八極拳と名も無い通常攻撃が同等になるくらいのパワーでもうちょい強く、プッシュパンチ寄りでパンチすれば数百m人間をぶっ飛ばせる、打撃力はまるで爆発だった。


「雑魚軍団でいつもトレーニングか?ウォーミングアップにも何ねぇどれだけ過大に解釈しても良くて俺の静的ストレッチ程度、はぁ、、、テメェら甲竜の御三家の庇護下に居る価値もねぇ雑魚だよ」


「一体何を」


「弱けりゃヤレ言われてるし仕方ねぇか、、、はぁ〜」


、、、。

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