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プロヴィデンス  作者: 藍
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EP35 帰還と邂逅

色々な生傷を回復、後遺症も無く治療は成功、再生後は再生前に比べて遥かに強くなって居た、学校に復帰後、汐乃瀬の前に小さな男が訪れ唐突に語り始める。


「全て、何もかも僕の計画通りに進んだよ、遺伝子的に優れた人材を選抜、二人が偶然巡り会うようにセッティング、予定通りの出産日に予定通り赤ちゃんの君が産まれた、苦労したよ最初は君のパパとママが恋仲にならなくてね、感謝してくれよ?恋のキューピッドさんなんだから僕は」


「なん、なんだよ、それ」


「まず君のパパ、商社勤めの社員、出社時刻や勤務時間、いつも出勤時に利用する通勤手段、何から何まで調べた、化粧品開発部の君の母親も同様にね、それで二人の接点を調べてそこから責めた、上手いこと人混みや車の渋滞を産むのに苦労したよ、環境活動家を利用、そこに誘い込んで渋滞を作り出したりとして出勤時刻を遅らせたりなんなりして偶然君のお母さんとお父さんが奇遇にも遭遇する確率が上がったよ」


「だがそんなの不可能だ!だってそれくらいだろ?たまたま接点があって、たまたま良く会って、それだ」


「ちっちっち、甘いな、それだけじゃないんだよ坊主」


「っ!?」


「電車内には広告が掲示出来るだろう?そこに運命や結婚と言う言葉を多様、彼らがそのような広告を隣り合って見れる位置になるよう混雑も利用した、他にもいる同じ時刻の電車にのる人間を増やして、それらが座るか立つかその位置はどこかそのような統計も調べた、広告を頻繁に見れば無意識にでも刻まれる、キービジュアルは愛をイメージ、君の母と父の生年月日と日付が運命の人同士となるように占い師も手配した」


「そんな、いやまてそれら計画もだがコスト!当時2歳の子供がどこで手に入れるんだ!やはり嘘だ!嘘に決まってる!」


「そう焦るなよ、人の人生を操る計画が立てられて金稼ぎができない訳ないだろ?」


「んな!?」


「対等な存在が欲しかった、いつも俺は先に行きすぎて居たんだ、1歳頃には中学を支配、番長が代替わりにの虎頭組を作り出し裏番として君臨、君がこの中学に注目、行きたいと思ったのも全て全て全て僕に誘導されたに過ぎないんだよ」


「っ」


「ダブルバインドだ、初めから決まっていた、術中に嵌った時点でパパママは子作りをする運命だった、コスト削減で人脈頼りの人海戦術も簡単だった、返報性の原理の悪用してあえて小さな貸しを作ったり、弱みを見せたりして、相手にお返しをしなきゃという心理的負債を負わせ、俺の駒にした、扱えんやつはコールド・リーディングをして相手の些細な反応から隠し事を見抜き、自分はすべてを知っていると思わせて畏怖いふさせたりもした、てかまぁ実際に知ってるから嘘じゃないし」


「よく喋るな、クソ野郎、自信がないことの裏返しだ」


「事実確認に過ぎないが?サブリミナル効果を利用した宣伝を使って初めにそれに向けての意識を誘導、その後にザイアンスの法則で何回も見掛けるように誘い込み好意を抱かせたってそれだけ単純な手法しか使って無いが?まぁそう思ってくれて構わない、さぁ君は今から僕に存在価値を証明してくれよ、赤ちゃんの頃から育てた我が子のような存在よ、パパにその力を見せておくれ」


その男の脳味噌は人間と言うよりも人外、つまりは昆虫よりだった、蝶道ちょうどうは、アゲハチョウなどの特定の蝶が、毎日ほぼ同じ時間・ルートで飛ぶ決まった飛翔経路、そのように奴の脳内では。


「君と我が世」


《君と我が世》蝶道の如し機能する、全てのルートの最適なルート、勝敗経路、今は負けたら後で勝てるから敢えて負ける、負けた方がいい勝ちの未来に行けるなら今負けるべきなど、分岐する先にある観測の勝ち負けが見える。


「さぁ、始めようか我が子よ」

「テメェは父親でも育ての親でもねぇよ!」


手も足も出させては貰えぬ一方的な蹂躙、それは戦いと呼ぶには余りにも実力差が開き過ぎていた。


「速くしろよ、どこまで俺を待たせれば良い、お前が刻む0.01秒が俺にとってはどれだけ贅沢で無駄な時間か分かるか?ちょっとは苦戦させてくれよ、なぁ、もう良い加減、俺にお前の本気見せてなくないウォウウォウ」


「苦しみ抜いて死ねぇい!うっ!?」


ドピュ!


「御免なさい、雇われたの、御免なさい、御免なさい、許して下さい」


ガキの後ろからは小柄、女らしい見た目の男が現れて腹を殴られた。


その技には歴史がある、外道吸奪、水商売の女から広がった暗殺技術であり現在はより洗練されている、対象の人体に有る性器具に対する吸い出し攻撃を行い、気力を削ぎ、根こそぎ奪う、相手は行動不能状態になるのに加えて、吸引後不応期間中は速度、攻撃力、耐久力、思考判断、技術力が低下するが自身は優越感に浸り相手の軟弱化に伴い強靭になる、後に技術の最適化が行われる、下腹部の少し下部分に貫通するように手の平を打ち込むことで外道吸奪が可能になった、尚その際に技の名前は逝獄掌イゴクショウに変わった。


ちなみに逝獄掌イゴクショウに昇格してから骨掛を強制的に無力化に成功している凄い技でも在る、本来は骨掛の精巣格納を解除可能なだけで、そのまま貫通は難しい、だがしかしそれを体系化、格納庫内でさせる術を開発したものも居る。


「弱体化させてもらった、すまないネェ、じゃあ君も!逝獄掌イゴクショウ!」


「うっ!?どう、して、約束は」


「君ねぇ、君も一つの駒でしか無かったんだよ」


「へ?」


それは、元陰間所謂男色を売る男娼の裏社会の勢力に属していた男、性別も男、古き言葉に治して言い換えるなら遊女的な生き方をする母親、所謂屑の元に産まれ、育児放棄をされた、自分もやりたくは無いが牛乳配達や新聞配達は首になり出来そうなところはすべて探して実践したが、やはり親が親なら嫌でも子は子、母が性に狂う他無いように彼も、生きる為にはこれしか無かったのだとか。


彼はこのクソガキに人生を弄ばれた人間の一人、汐乃瀬の弱体化及び自身と汐乃瀬が逝獄掌をコピーする為だけに作られた言わば標本に飾られた蝶々だったのだ。


「さようなウボァ!?」


そんな時、現れたのは。


「大丈夫かな?凛君、辛かったよね」


なんで私の名前をとかじゃ無かった、凛、それは元男娼の彼の名前、母が代替愛人の名前から取っただけの適当な名、だがしかし彼は嬉しかった、自分を心の底から心配してくれたことが。


「私の名前はこう言う」


その名刺には苗字は判明した鈴木(鈴木金一郎とはまた分家の鈴木家の血筋なことを栞探偵事務所に調査を依頼して判明した)名前は牙山と書いていた。


「福山市付近で不穏な影を垂らして、生き残る選択肢は無い、君には黙秘権も無い、一言一句語って貰うぞ、様々な人生の糸を引いた君の計画を、その意図を」


殴られた奴は立ち上がる。


牙山、凛、汐乃瀬は一ヶ所に固まりそいつを凝視する。


「いてて〜、そうマジマジ見てくれるなよ、照れるだろ?」


「(何が痛いだ、傷一つ、擦り傷すらない、当たった感触はまるで空気、この幼男の皮を被った怪物め)」


牙山は自身が強すぎることによる弊害で普段からその実力を可能なまで制限して生活しており、その状態だと1000個近くの弱点(100分の1以上も力を出力しない、常に無気力でいること、無殺の掟、、、etc)を持ち、普段は“手加減術”と言って本来扱える標準レベルの全技術を封印してその上でそれら技術の超劣化版の技達、普通ならワザとも呼べぬお粗末なもので戦っている。


「しゅ」


ジャブ程度の技、付けるなら弱風パンチ、攻撃した時に発生する風圧と振動を活用して風を敵の顎などの部分に掠らせて気絶させる打撃。


「ふん!」


また彼も避ける、次は弱風に織り交ぜる波状風圧、強風パンチ、風を掠らせないつまりは全身に当てて吹き飛ばして敵対者をダウンさせる、それもまた回避しまくる。


「避けてばかりじゃ大人になれんぞ!」


「(イレギュラーだ、予想外、まさかこんなヤバい奴が居たなんて、都道府県はそこそこ調べたはずだが、福山市?なんだそれ、、、確か昔にパンゲアの欠片だとか仮説が立てられたが実際はゴミの埋め立てで形成された島の1つだったような、原因は確か海から流れてきたゴミの蓄積がなんちゃらって、まぁ良いかそんなどうでも、今はッ!やつをどうにかしなくては)」


頬を伝う汗、緊張が伝わる、汐乃瀬は二人の戦いを凛を護りながら見守る。


「次はこれだ」


慢心気怠、一切の想定を捨てて致命的な油断することで相手の指先が自身の足元の小指の爪の皮膚についた皮脂くらいにはなんとか届かせるための舐めたプレイをする技術。


それに併用、セルフ心臓抜き、自分の心臓を抜いて弱体化する技。


「(はぁぁぁ!?気でも狂ったか!?)」


弱体化など予想も付きまい、相手は動揺が隠せない様子、だがしかし進む!焦りなどまるで感じさせない、凄まじい隼突出!だがしかし。


ふしゅ〜、拳から上がる煙、だがしかし、拳の骨が折れたのだ。


「どんな腹筋してやがる」


「硬いだろ?」


今牙山が使った技は無歩忍耐、一歩も歩かないで敵の技を喰らい受け流しや反射や軽減など防御技術を使わないで耐久力だけで耐え忍ぶ耐久レスラーの心得。


彼は裏の支配者に成れた存在、故に余りにも強すぎるのだ、よくゲームや少年漫画なんかで出てくる強キャラがやる。


「今の技はアイスブレイクか!?「


「いや違う、これは粉雪だ」


のように本来ならで焚き火に火を付ける程度、ライターみてぇな技を使うような。


高重量のヘビーファイターのジャブ並みのパンチが低重量のライトファイターの全力のパンチ並みのようにクラスが高すぎる相手は使う技が全てクソ技化するように。


その道の達人が達人になってから開発するような一回コッキリのゲージ全消費技をジャブ感覚でポンポンと、死にかけになったって遥かに下位の存在より強い、ワザと言うより格下相手に遊び暴れ回るだけで広範囲ガード不能の即死技を連発になる、正に格上、壁を何枚も隔てた上で辿り着けないほど途方も無くかけ離れた実力者が行う手加減の極み、それでこそ裏の支配者。


「今からお前に使ってやる」


「何をだよ!うっ!?(いつの間に!?)」


それは相手に一切物理的なダメージを与えず、屈服させる、それが拘縛術理による裸族にしての縛り込みで変態的な姿にしてやること。


「ウギャァァァァァ!!!俺をチャーシューみたいに縛りやがったなぁぁぁ!」


無傷のまま相手の肉体すら無傷のまま完封してしまう、それが手加減の極みだ、、、。


「今の牙山に唯一欠点を挙げるなら強過ぎるが余り相手に合わせて手加減してしまうことだが、もはや手加減は手加減になって居ない、クマと人間の間には、遊ぶクマにすら人は本気を出さなきゃ相手にもならないように、もはや弱点と呼ぶにしてもって感じだな、父さん」


「そうだなサトル


養子縁組を組み直し、戸籍上だがしかし血の束縛を振り切って、金一郎、牙山、覚は家族に成って居る、、、。


「弱過ぎて痛ぶってるみたいで気が引ける、更に手加減しなきゃ」


ヌチュ、牙山は心臓を嵌め直すと手に付いた血を腕を振った衝撃だけで吹き飛ばす。


「我が宿敵者ライバルの制作計画はもう要りません、今はもう貴方に夢中だ!」


「えぇぇ?」


こうして牙山一人が現れただけで壮大な人生計画は破棄されたのだった、その後。


「君らも来たいならくると良い、君らのような青少年を僕たちが保護するよ」


福山市が火の鳥と結託し、優秀な青少年、若年層全域を保護する為に彼らは動いて居る、表社会でも裏社会でも。


「(何故牙山さんは、オリンピック選手級〜金メダリストのような人材が?大は小を兼ねるとは言うがそれで?)」


「違うよ元さん、凄まじい執念と努力があれば人間誰だって変われる、人間を超えられるんだ」


「え、えぇ〜、、、」


「力業過ぎるって?武団については知ってますか?」


「いや知らない」


「あぁ君!武団員さんだよね?武団について君の経験とか交えて適当に元さんに説明して上げて」


「はい!牙山さん!昔から私は虐められっ子でした、だからずっと修行していました、初めは身の丈を超えた剣、大剣で素振りして筋力を上げた、毎日数万回と、上がらないなら上げる、あの時は気合いや根性じゃない、弱者で居続ける自身の亡霊を駆逐するが如き怨念で壊れながら剣を振りました」


彼は実戦での判断力と同時に、小手先の技よりもまず自分の器(基礎体力や精神力)を大きくっと振り続けた、次第に規模は高まった、木が一本、木が三本、五本、薙ぎ倒す数は増え続けた、1000や2000の樹々が軽く薙ぎ倒せるレベルになった。


十数年と言う月日を費やした、才能がないから、人より数倍練習するのは当たり前というスタンスで、何万回、何十万回と剣を振り続ける精神力は、狂気すら超えている、そして。


「まだまだ君は更に強くなれるよ」


「貴方は一体」


「我が名は緋賀摩无ヒガマアム、努力を実らせてやれるぞ、我が所属する名も無き武術旅団の一員になれ」


名も無き武術旅団、通称武団は、世界各地を渡り歩きながら暗闇の道を歩み足掻く者達に光を当て、育てる、言わば才能が完全に無いものを育成する団体が武団である。


「我はボクシングを担当する」


「ボクシングですか?」


「あぁ、その他にはラウェイやテコンドー、カポエイラやムエタイ、中国武術や日本の武術、徒手空拳だけじゃなく武器術から環境利用、あとはそのものの素養にもよるが我流での育成もする」


「は、、、はい!」


こうして武連に入り世界各国を巡りながら弟子が増えながら自身を練磨し続けた、そのスパルタ教育は死ぬことが当たり前、心肺や脳、治療、蘇生技術が余りにも発展している。


その修行を思い出すだけで精神崩壊するから記憶消去や人格を保つため微弱な洗脳を行なっている程です。


「俺は人生の師を沢山持って居る、皆んなのお陰で俺の今がある、灰になるような高温も固まりひびが入れば死ぬような凍える低温も今や体力を回復するためのサウナとコールド風呂くらいだぜ」


死と再生を幾度繰り返し、死ぬほどじゃなく確実に死ぬ訓練で絶望を超えた地獄を休み無しで生きさせることで傲慢に油断を重ねた隙だらけで舐め腐ったってそこらの達人にも負けないじゃく負けられないくらいであらゆる戦闘状況に対応する汎用性、能力を手にするのだ。


最初は死ぬほどキツかった、それから徐々に徐々にきつさを増加、修行量も難易度も上げて数ヶ月に一回有るか無いかで死亡、数週間に1〜2度死亡、数日に数十回死亡、そして極め付けは生存率マイナス圏内に突入し死亡率は100圏内を超えるほどが当たり前になり、1日何百回、下手したら日を跨ぐまでに数千回は死ぬレベルになった、だが師匠達は弱い彼を信じてくれた。


「師匠がくれた格言を君にも授けよう、もう無理限界だってなった時から本番が始まる、眼前にもっとも憎むものを想像せよ、その時限界はハリボテの壁であったことに気付くから、そして俺からも一言、”諦めることを諦めた奴らは強いぞ”以上」


「師匠みたいな身体になれますか?」


「ん?まぁここらは努力より頭脳かなぁ、遅筋も速筋も脂肪も生存(戦闘)に一番秀でた比率になるまで鍛え込んで、神経系を鍛えて筋力、筋肉自体を肥大化して筋肉量をって肉体自体の性能を向上し、同時に身体操法までも極めることで基礎を作る、こっから遺伝子やら組成やらってまぁこれはまだ先の話だ」


酸で溶けようが、マグマに落ち溶けようが、骨だけになろうが、真っ二つになろうが、細切れミンチになろうが、原型留めず細胞一つすら残らず粉末状の塵滓に帰ろうが、東洋から伝わる秘境にだけ生える植物と医療秘術から造られる漢方や秘薬、完全に無くなる場合はより高度なテクノロジーで再生した。


「武団ってそんなやべぇ軍団なんすか?凄まじいですねぇ」


「はい、もう皆んな頭狂ってます!因みに僕も頭のネジを外され過ぎて脳味噌取り外し可能なんですよ、なんちゃって!」


「、、、はぁ」


牙山は福山市で着々と支配領域を擬似拡張、同盟を組むことで福島県と合併、福島県の裏の支配者との交流、新たな香川と新たな鳥取の裏の支配者に就任した人などとも交流を図り牙山は人脈も広がりつつあった。

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