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プロヴィデンス  作者: 藍
32/96

EP32 フィクサー機構

「裏の支配者ってのはこうも複雑なんだな、表社会の身バレは肉体的・精神的・社会的な死に直結するから実力はバレてはならない、か」


過去に一度宇木と戦った王奴らもまた無自覚なまでに手加減が身に染みている、新参者、牙山すらあれだけの実績を持ってして初めて一人が成れる位なのだ、弱いわけがない。


裏社会の支配者達の強い所謂上位に組みする裏の支配者が人間国宝級だろう、レベルとしたら、その支配者を超越する長老者は国家権力や物理現象に匹敵する、支配者達は一律に近代兵器は土俵にすら上がらないし国家の軍事力に匹敵します、核兵器の爆破には耐えられても被爆はまぁ防げないが死にはしないくらい、まぁ逃げるのは全く持って苦労なく全然余裕だが。


だがしかしその核兵器をも無傷に防げる、細胞が変質するほどの肉体、特殊生理学的組成に、人間で有りながら人外、非人間的だがしかし人間だ、長老者は無数の核兵器、例えツァーリボンバーですらも足元の小指の爪以下である。


「入れ替わりで裏の支配者にはチャレンジャーが訪れ、強い方だけが残る、つまりは」


「常に強い奴だけが生き残る、めちゃ強集団って事?」


牙山は臆していた。


「相互不可侵で有りながら支配域のスケールに応じて実力も向上して、そこに実力差の序列があるが勿論日々実力を増す、なので支配圏拡張するために序列を入れ替える戦いってのもあります、つまり裏の支配者は手加減した実力しか我々は取得できません」


「ひぇ」


年月は流れた、手加減極むる技、武器化した肉体も、兵器化した肉体も、兵器を超えた肉体も捨てる、それは余りにも強すぎる、余りにも人間離れているから、だからこそ武器は使わない、牙山が戦いに使うのは嗜好品シガーだった。


「ん〜やはり良い、素晴らしい味わい、深み」


白灰の牙山、それが表で流通する牙山の名前、通り名だ、え?牙山は良いシガーを吸い、それを使い戦う?ならどうやって戦うんだって?それは。


「ふしゅ〜」


「げほげほ!」


煙に巻いて視界を塞ぎ、相手が相手なら煙の動きから感知して一方的に叩き潰したりとか、ジッポライターを利用して酸素を奪って二酸化炭素中毒にしたりするが、雑魚なら灰で良い。


「あが!?」


ジャキンジャキンジャキーン!


「はいはい終わり」


それを周りのものは、白灰斬撃スモーキーソードそう名付けた、所詮は小手先に編み出した偽装品にすぎないシガー如きを手の込んだ手品だと信じて、余りにも強過ぎるが故にそうにしか見えない。


牙山からしたら、ただとてつもない速さでシガーを適当な力加減、軌道に振り降ろして折れ飛ぶ灰で斬撃すると言う糞も無いような力業ながら、シガーの白灰だけを使う意味わからないくらい高等な戦い方だ、それだけじゃない、シガーを吸い煙と自分の人影を利用するが。


「ん?今監視カメラに何か、いや気のせい」


ボギャリ!


「あ、あが」


「首の圧し折りごめんねごめんね〜」


影潜、全方位から常時記録し続ける監視カメラすら欺く不可視の移動術、人影に入ったのかと勘違いする程、死角のない場所で死角に入ると言う矛盾を煙は整合性を持たせ無矛盾証明を行った。


恰もそのような形態に成り代われる生体構造が備わって居るような、自分の体を影にまるで液体状に変化して同調して自身の影に、建物の影に溶け込むことができるように、それが影潜エイセンと言う技術である。


牙山は今日も今日とて溢れた者達を探していた、、、。


藤田一郎フジタイチロウ東村譲ヒガシムラユズル、不良の喧嘩殺法はズルく危険な技を多用する、こいつらその一例と言えるだろう。


藤田が譲の髪を掴んだ!だが藤田を首の筋肉だけで地面に叩き伏せる。


「ガハ!プシュー!」


藤田は叩き伏せられた表紙、口内にて切れて溜まった口の血を吹きかけて視界を殺す。


「うぐ!?(くそ、見えない、なんてなぁ)はぁ!アレ?ウグゥ!?」


コッカーン!譲に金的炸裂!


「ははは!恐れ入ったか!あぁ!は?」


藤田、足を掴まれる、そして。


「喰らえや、ボケェ!」


ズリー!足を思いっきり引っ張られ後頭部を強打する、だがしかし奴はまだまだヤル気に満ち溢れていた。


「あははは!楽しくて仕方ねぇや!」


藤田は掴む、五指のうち中指と人差し指を掴み全力で逆方向に曲げる!


「(不味い!いや待てよ、だがしかし、ふ折られた方が良いな)ウギャァァァ!」


ボキ、人差し指と中指が折れた、シュン、二人は後ろ方向にバク転して一気に引き、間合いを取り合う。


譲が折れた指を無理やり治すと。


「バッチリだぜ」


と啖呵を切った瞬間!一気に間合いを詰めて!

どちゅ!目突き炸裂!したかと思われたが。


「は?デコだと」


譲の折れた指は更にぐしゃぐしゃになる、もはや使い物にはならない!


「バカが!お前が折れた側を使うなんて分かってんだよ、わざと折られに行った時点でな!」


バゴ!藤田のローキック炸裂!、、、それは過去のことだった。


「山籠りの修行なんてよ、マジふざけ散らかして、あ、あれ、熊!?」


その時、人生初のクマに遭遇、父親に教わった対処法、熊の習性と急所を突いて自分の方が格上であると生物学的に分からせるという極めて合理的な策を要して。


「あ、危なかった〜、、、ダッサ、俺はこんなにダサかったのか?」


譲は自分が情けなくなっていた、空手家一族、東村家の長男坊がたかがクマ如きに恐れ慄いて策を要した?なんと自分が矮小で森にとって些細なみじんこか思い知った、それからだった。


真面目に山で修行を繰り返し、巨木を一撃で殴り圧し折れるくらいの拳を手にした時、そいつは、策を要さずして熊の巣窟に入り10日間と言う激闘の末、熊の血肉糞尿まで喰らいつくしてそのボス、1tと600kgの体重に立ち上がれば4mはくだらねぇ体長ある熊を撲殺する膂力を手にしていた。


成長期に山籠りした結果、3mに500kgの巨体を持つに至る東村譲であった、、、。


「そん程度か?」


「んな!?(雰囲気が変わった!?)」


熊と言う恐怖対象だったものすら克服したソレは今や相手が誰であろうと、死を厭わずその魂を暗い尽くす狂気だった、常軌を逸した正常のソレは譲ではない譲だった、山に残した数十を除いて過剰繁殖し過ぎた熊数百頭の熊を捕まえ、骨をグシャグシャにし肉をちぎりまるで綿菓子みたいに熊の群れを蹂躙する、凄惨な劇を見せたソレは、もはやその山中の頂点捕食者であった。


「お前が俺と対等に戦えた理由が分かったよ」


「!?」


藤田だってただ今から蹂躙されるだけの存在ではないのだ、これもまた過去のこと。


「ここがボクシングジムかい」


「?」

「なんだ?」

「新入りか?」


そこにはアマチュアのボクサーがゾロゾロと居た。


「道場破りだ」


ブォン!背後から不意打ちでアマチュアボクサーがパンチを零距離でブッカます、だがしかし。


「(何、空振り!?なんて知覚速度と反射神経)」


「シャラァァァ!」


バゴーン!バレエ並みの身体操作、回転半径の極限の縮小、軸足のルルベの高さと強靭さ、ダブル・スポット(首を2回切る感覚)を使い6回転!勢いだけでは不可能な2160°回転を蹴りに使う!


その脚力は軽々とコンクリートの床を踏み抜く程だ!バゴーン!だがしかしボクサーってのは。


「そん程度け?」


「!?」


不意打ちしたとは思えない、余りにも強過ぎた、バゴーン!一撃で吹き飛ばされた、しかも身体を気遣い壁に叩きつけるではなく。


「おいおいまたサンドバッグ弾け飛んでんぞ」


「すまんすまん」


「(80kgある俺をまるで紙飛行機みてぇに)なぁ、俺に、俺にボクシング教えてくれねぇか!」


「会費払ったらいいだけだろ、道場破りなんかしてねぇで」


「あ、あぁ」


そこから藤田、ボクサーへ。


「オラオラもっと腰入れろ!」


「うが、ダラァ!」


気合いだけはあった、先輩のデンプシー・ロール(20世紀前半のヘビー級王者ジャック・デンプシーが考案した、左右のウィービングで重心を移動しながら強力なフックを交互に連打する技術)、倒した8の字のように動き、その反動を利用した強力なフックを左右交互に叩き込まれるが、耐える、耐える、耐える。


「ふん!」


フロイド・パターソンが考案したガゼルパンチも。


「うが」


意識朦朧、混濁したって決して倒れない気合いを見せてただの雑魚じゃない、気合いがある雑魚と言う証明をしてみせる。


「ふん」


だか容赦はしない、フラフラの藤田に、肝臓リバーを正確に狙い撃ち、一撃で動きを奪う

はずだった。


「はぁ!」


その脚力を存分に活かし、腰で伝達し、パンチを放った!リングを蹴り殴るソレは藤田が初めて格上のボクサーに有効打を与えた。


「ガハ!?(こいつ、さっき俺が放ったリバーを、てか意識朦朧状態で痛覚が鈍ってたんじゃあないのか?こいつ危ないんじゃ)」


結果、脳震盪だった、命に別状はなく無事回復、回復してそこからも彼は地道に経験を積み続けた。


「ふん!」


バゴーン!速さでサンドバッグを割き。


「はぁ!」


グゴォ!内側に入り込みサンドバッグを内部から破壊するような打撃でぶち壊し、何個もサンドバッグやミット、新品グローブをぶち壊し続けた。


「しゅ」


「マジか」


足の踏みつけ、ローキック、クリンチ、あらゆるズルをルールに則りながら対応する、ステロイドを使ってようがボコボコにする、ズルなど当然なかったかのように避ける、どんな角度から来てもパンチを避け続けれるようになった、だがしかし。


「ふん」


速過ぎる打撃は受ける、ならばと打撃を耐えられるように受け続けた。


ガードをも弾き飛ばし宙に浮き、インパクトが逃げたら良いがそんなもん引き飛ばないでまともに食らえば一撃で両腕、背骨、頭蓋骨を破壊するほどのの威力を持ったヘビー級ジャブや全体重を乗せてカウンターパンチ。


心臓を打ち抜いて麻痺させる心臓パンチ、下へのフェイントから、視界の外(上)から振り下ろす強烈な右オーバーハンドや手首を鋭く捻りながら打ち込むパンチ。


一振りで数百m直線上に拳圧により発生した余波(風圧と振動)ですら切れ、鉄の壁を貫通しちまう暴風パンチ。


超高速の左アッパーと右チョッピングライトを同時に放つように見えるコンビネーション、手首の返しを利用してパンチの軌道を空中で変化させ、ガードの間をすり抜けるパンチ。


相手のパンチをあえて受け流しながら、その勢いを利用して強力なカウンターを叩き込むクロスカウンターや頭を破裂させて即死するパンチ。


アマチュアとは思えない様々な戦法、ステップ、リズムとコンビネーション、すべてを教えられ続け、自分もまた学び続けたのだ、沢山の技を喰らい、喰らい付き返し、会得していく、そうして遂にはアマチュアの土俵に立つ頃、藤田はあらゆるボクシング技術を教えられていたのだから。


その特訓を経た彼は190cm、体重100kgに達する、、、。


《山中の頂点捕食者》と化した譲、《THE・ボクサー》と化した藤田、更なる激突が巻き起こる。


先手は藤田!オーバーハンドフック !だが。


「効かない!」


ドババババババババババ!正中線走る弱点は正面向きに背面の弱点をのぞいて約九個、百会ひゃくえ眉間みけんはな人中じんちゅう下顎おとがいのど、水落ち(みぞおち)、臍下さいか、金的、これらを一度に貫く東村流空手、正拳九連を放つ!


「重過ぎ」


朦朧とした意識下、ソレが目覚める。


「、、、」


ドババババババババババ!藤田が正中線に対して正拳九連を放つ。


「うが!?(な、こんな身体にどんなパワー隠し持ってやがる、骨掛で玉を、上部はガードできたが、下部に喰らった)ガハ、、、は?」


なんと譲が吐血!?そうあの時、あれは模倣しただけじゃなく、自分が持っていた技術を複合して打撃と同時に強烈な衝撃を浸透、譲の内臓に深刻なダメージを与えた!譲の七穴から出血して倒れるほどの破壊力を持つ!


だがしかし立ち上がる。


「、、、」


「なんだ、まるで(機械じゃねぇか)」


戦闘システムに操縦されている、またはAIが搭載してる、そんなことを思うくらい精密な技術。


「、、、」


ビュン!藤田が動く!


「(カーフキック!)」


譲は脹脛から大腿四頭筋までを意識、ダメージがくる瞬間隆起する、手筈だった、その意識、気を呼んだように軌道を変えて。


「ハイキックだと!?(だが無駄だ!)」


譲は体の入れ替え・運足ステップで威力を逃がすつもりだった。


バゴーン!


「うぼ」


ギュリ、嫌な音がした、そう、ハイキックすら誘導、本命は踵落とし!譲の鼻をへし折った!だがしかし。


「掴んだずぉ」


譲が喋ってる最中、手のひらで顎を突き上げ舌を噛ませる、掌底だ!掴む足が緩んでから。


「、、、」


バゴーン!プールで蹴伸びする時の壁蹴りで剥がれる!二人が間合いを測り合う。


「はぁっはぁっはぁっ逃げ回りやがって(、、、冷静に考えてみろ、今までを振り返れ、今俺はあいつに重心、視線、呼吸を完璧にコントロールされていた、あいつはすべて繋がってるんだ、なら)」


その一つを切るため、次先手は譲が先行する。


「、、、」


手筈だった、思考中、間合いを詰めていた藤田、一歩目がくる場所に予測をし、ローキックを既に放ち。


「うぉ!?」


譲は藤田にローキックを入れられる、そして倒れた拍子に譲のこめかみを藤田がぶち抜く!


「うが」


本来ならば意識を失うような攻撃、でもやつは素体が強い、と言うより二人には身体的な差があるのだ、相対的格差があり過ぎる、そこを戦術と格闘、技術で埋めているだけだ、技は性・体格に縛られないのだから、だが。


「、、、」


「おっと、流石にレパートリー不足かい?」


藤田はしくじったか藤田!追い討ちのイマナリロール、譲にダメージを一切与えられず、そんな体勢になったからには。


「ふん」


バゴーン!思いっきり振られ、宙に吹き飛ばされる、だがしかしそれを狙っていた、建物の壁を足場にしてビュンと譲に向かって跳ねる!


「ん!?」


バゴーン!二つの拳がぶつかり合う!譲の拳にはヘビー級のアマチュアボクサーの打撃、東村流の正拳、自身が知る打撃の要訣を詰め、それに加え位置エネルギーを一点集中した打撃だ!


バギャ!


「ウガァァァ」


指を事前に負っていたのはここまでの布石、譲の拳を破壊するための一連!だがしかしそれはコストを払ったと言うことでもある。


「へ、お前も終わっちまったなぁ!」


バゴーン!東村流下段回し蹴りが打つかる!バン!壁にパウンドし、そのまま追撃を加えようと走り出した瞬間を捉えスーパーボールの如く弾けた藤田はそのまま回転踵落としを叩きつける!だがしかし東村。


「同じ技が2度通用すると思ったか?」


「、、、」


ガシ、服を掴む藤田、なんとガードされる前提で同じ技を放っていた、そのまま襟を掴んだままベースボールチョークを極める!


「ぐあ!?(正気かコイツ、俺が回避してたら追撃されて、まさかコイツそこまで誘導して?まさか、あり得ん)」


バゴーン!当たり前だ、これだけの体格の差、極め続けられる筈ない、下手したらこの前腕を握りつぶされている、だがしかし藤間離れず、そのままダブルトーホールドを極める!


「喰らうわけねぇだ」


ぶん、引き剥がされるのを分かっていたように1つに集中する、トーホールドでひっついて靭帯にダメージを与え続ける、無理矢理立ち上がりサッカーボールみたいに蹴る、障害物が無い方に。


「(あのままもう片足で踏めばまた足に来るな、ダブルトーホールドとトーホールド加え4回目、これで足への攻撃は、まさか、)」


拳の件からまた一連を通して藤田が足を破壊すると予想、譲はバックステップ、再度二人は離れ間合いを取る、だがそれも確かにそうだが計画の一旦でしか無い、今藤田が考えていたことは。


「、、、(空手使い、それも押せ押せって感じだ、後ろ蹴りを放たせたくない、極真空手味を感じる、奴の流派に後ろ蹴りが存在しない筈無い)」


そう、足を必要に狙っていたのは足を破壊する目的だけじゃない、足を狙われるなら出さなければ良い、そう判断させるための誘導、本命は後ろ蹴りの封印!東村流空手に後ろ蹴りは存在する!読みを当てた!だがしかしもしかしたらこの判断は。


「、、、!?(力が抜けた?)」


譲は指圧だけでデコを陥没し壁を破壊する大砲のような空気を圧縮させてそれを撃ったり、気を送ることで気血から固まって居る受けや攻めなど動作の要となる部分を崩せるなど造作もない。


「空手家がってわけじゃ無い、だが、空手家ヒガシムラユズルを舐めるんじゃねぇ!」


間違いだったかもしれない、意識朦朧から戦闘中に意識が冴え過ぎたが故に要素を詰め込み過ぎた、理由を追求し過ぎた、賢く闘い過ぎてしまったのだ、それが気を引き起こすとは知らず。


ならばと藤田は、バゴーン!バゴーン!


「うごぉ」


譲よろける。


「シャラァァァ!足手四つ、肘膝四つ、頭一つ、九つの武器を持っちまったが、どうするよ化け物!」


ムエタイエルボーや頭突きを使い、口数を増やす。


「なんだかおしゃべりになったなぁ!うぉ!?」


譲の腕を両手で掴みながら顔面に蹴りを入れる!ひるんだ所で関節技を極める!


「うぉ」


「壊わすのが拳だけだと思ったか、ふん!(腕をへし折ってってかたぁ)」


バゴーン!藤田、地面に叩きつけられる。


「まさか腕を逆に折るつもりだったのか?だったら軽すぎだぜ」


だがしかしそれすら。


「ふん!」


ピキーン!なんと上から目線の譲に蹴りを加え距離をとりつつダメージを蓄積し続けた膝の皿を外すことに成功する!


「ボクサーの防御を舐めすぎだぜ!空手家ヒガシムラァァァ」


「うが(た、立てねぇ、不味いこのままじゃやられる)」


バゴバゴバゴ!高速の踏み込みから繰り出すパンチはヘビー級ボクサー拳をライト級の速さで放ってるのだ、本来ならば一撃で相手を昏倒させる威力があるのだが。


「負けてたまるかぁ!」


倒れる気配なし、瞬間奴はガラリと雰囲気が変わる。


「ふしゅ〜」


森中の頂点捕食者と言う名前の所以、空手家と両立できない野生、そいつが目覚めちまった、不良人格が。


「シャラァァァ!」


「ん!?(さっきとはまるで違う、なんだこの闘い方!両襟を掴まれ)」


「え〜っとこうだっけ?喰らいやがれ!」


それを締めながら左上腕で首を固定、そのまま藤田を背負って地面に叩き付けながらギロチンチョークの要領で全体重を乗せた肘を喉元へ落とす譲!さっき見られた技を。


「(嘘だろ)」


藤田流の複合してお返しされちまった!頚椎がロックされているため受身が不可能という危険な技!さぁどうする藤田!


「(くそ、ここまでの成長は予測してねぇ!?不味い!な〜んてな)ならこんなのはどうだ!」


ブス!ここまでの至近距離!外すわけも無い目潰しをおこなう!両手が塞がり首ももう片方で抑えられている、これは肘を退かし避ける他なし!


「う!?(膝が!痛いが我慢しろ俺!)」


必勝を目論んでいたところを急に避けたからか痛めた膝を更に痛める!そこに藤田はブラジリアン柔術と柔道を混ぜ込む、体格差はブラジリアン柔術では関係ない!


譲の服の後ろを取ってから急加速させ、脳天から地面へと叩きつける!急加速で頭部から叩きつけられた譲は。


「あ、ありゃあまぁ(平衡感覚の感覚を失った、どうなってやがる)ざけんな!」


「うぉ!?(嘘だろ!?)」


三半規管にダメージが入ったにも関わらず暴れまくり、偶々掴んだ顎を掴みそのまま浮かして地面に叩き付けやがった!


まさかの展開、予想だにしない暴走、高高度から頭を叩き落される、藤田の頭蓋を簡単に破壊してしまった!


「あ、あぁぁ、、、」


アウトプットした技術を複合アレンジ強化する、藤田が得意な技術だ、だがそれを見様見真似で馬鹿にしたような譲に、藤田は怒りが止まらなかった。


「頭蓋が壊れたからなんだ?」


彼はもまた一人の不良だった。


「え〜とこうだっけ?だと?舐め腐るのもいい加減にしろ、脳にダメージ?ボクサー全員がそんくらい喰らってんだボケカスガァァァ!」


それは執念、怨念、無念を背負い込む者、もはやそれはボクサーと呼ぶには余りにも強過ぎていた、バゴーン!ストレートを譲に叩き付ける!ジャブ!ストレート!ジャブジャブジャブ!初めの自分を再生するように拳を振る。


見よう見まねの複合とは正反対の、練り上げられた基礎の反復、それは空手家の意地をも覚醒させる。


「だったら俺の技をコピーしてんじゃねぇ!」


ボコボコの東村は藤間を捕らえ、肘関節を破壊する!


「うが!」


「喰らえ!」


そのまま裏十字固めをかける!だがしかし。


「ふん」


無理矢理引き抜く藤田。


「ならば謝ろう、怒りすぎたと、発言を取り消す、いま一度俺と真剣に戦ってくれるか?」


「初めからそのつもりだ!東村流手刀!」


バゴーン!大上段から振り下ろされる手刀が飛ぶ!脳天目掛けて振り下ろされるそれは例えガードの上からでも相手を一撃で気絶させる威力がある!だがしかし。


「その手刀は真剣のダブルミーニングか?」


「うるせぇ!(こいつ、さっきとは比べ物にならないほど硬い、硬過ぎる、いや重いのか?地に根を張ったような、いや違う、当たった瞬間に脱力しクッションした?嘘だろあの速さの攻撃のインパクトを発散って、そんなもん梵鐘くらいだろ)」


「へ、ボクサーも捨てたもんじゃないだろ!」


バゴーン!その一撃を耐えてから!クロスカウンターを放つ!だがしかしそれを譲は利用する!


「ダブルクロスカウンター!」


だがしかし藤田はボクサー、見様見真似のカウンターなど。


「トリプルカウンター」


通用しない!だがしかしまだ喰らいつく!四重クワドラプルカウンター!譲トリプルを喰らいながらも、譲はその衝撃を背筋のバネで吸収、砕けた膝を軸に、巨躯をしならせて放つ東村流・旋回手刀!


だがしかし五重クインティプルカウンター!カウンターが応酬し続ける!藤田それを首の筋肉だけで受け流し、最短距離のアッパーを顎へ、脳震盪すら加速のエネルギーに変える。


だがだがしかし六重セクスタプルカウンター!譲は意識が飛びかけながらも、野生の勘だけで藤田の拳に自分の頭をぶつけ、その反動で熊殺しの裏拳を叩き込む。


だがだがだがしかし七重セプタプルカウンター!藤田これが限界が来る、藤田は全細胞の脱力と集中を同期させ、譲の裏拳を肩で弾き飛ばしながら、心臓一点を貫く魂のストレートを放つ!


「拳を捨ててもお前に勝つ!」


「ガハ!?」


超音速を超えて、藤田は疲労で自身の肩から先が見えない、東村も疲労してるが残像が見え数えきれない無数の拳が叩き込まれ余波で竜巻が発生する!


「うぐ、もう、む、り」


バタン、東村が倒れた、勝者は、藤。


「、、、」


バタン、田、ほぼ引き分けにこの戦いは終了した、噂を駆けつけてそれを観戦していた牙山は。


「彼らを治療してやれ、治療費は俺が持つ」


「はい、三銃士が一人、グラハムにお任せを」

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