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プロヴィデンス  作者: 藍
31/96

EP31 底辺から成り上がりF

ピチューン、テレビ画面が真っ暗になる、リモコンで消したのだ、そしてリーダーは語り出す。


「僕は気づいた、研究をして、まず骨が最初に砕けるんだ、その後に内臓がスムージー状に押し潰されてすり潰されるとも、そして僕は骨、骨格に着目してとある実験から答えを導き出した、それはね、筋肉の収縮圧に骨が負けなければいいって単純な理屈さ」


するとやつは、ゴクリゴクリとオキシジェンドO-001の小瓶に入っていた3mlを一気に飲み干した。


ビキ、ビキキキキ!張り裂ける服の音、筋肉が骨を締め付け骨が軋む音、それは人が聞いていいか疑わしいほど非現実じみていた。


「やはりなぁ、投薬量により強化倍率は更に高まるようだ、死刑囚に投与した1滴は凡そ0.5ml程度、ラットは更に雀の涙程、3回目から増やして観察実験してすぐに気づけたんだ!」


「、、、」


「貴様らがドーピングするのと同じステージにまで死のドーピング剤をただのドーピング剤に変えてやったのさ、生まれ持った隆々ストレングスボーン、骨太だけでなく造血細胞等勿論強大だから私に出血死もないと言って良いのは置いておいて、そこにさらに筋肉なのですよ!」


「、、、もういい」


「私はねぇ、筋肉が引き裂かれて回復する過程でより強く硬く速くなる筋肉の成長に重点を置くことにしました、そこで筋肉損傷後の回復速度を大幅に短縮する薬を開発したのですよ!その名はヒーリングポーション!」


バイオロジーのヒーリングポーションは始まりの段階は飲者自身の代謝能力を爆発的に限界値を超えて向上・活性化させて、次の段階は新陳代謝を加速させる活性成分が作用、飲んだ瞬間に細胞再生速度が極度に引き上がり、外傷、四肢欠損など直して疲労を回復させる、その後は肉体の負担になるため活性を抑制する作用がもたらされる。


「それがヒーリングポーションの仕組み、使い過ぎれば毒になるのは薬と一緒ですが、それよりも物理的な寿命を減らす行為になるので人生で利用するのは1回、人外になれたなら無制限って感じです、それらを併用、超回復を繰り返し、開発・摂取し、自ら筋肉を引き裂いて回復する過程を何度も繰り返し後は、お分かりですよね」


280cmに不明だがミッチミチ、偽装しなきゃ視界に入りきらないくらいギチギチ、全員が圧死寸前の通勤ラッシュ時の電車の中よりも詰まっていた。


「黙ってい」


ガシ、リーダーは牙山の首を掴む、肌が火照る、蒸気が出る、それは怒りだ、自他思フ、リーダーの怒気に触れて周囲の人々は足を止める。


「俺に付き合わせて殺した俺は単なる殺人者でしかない、そんなゴミの俺でも彼らの仇を取るくらいはできるんですよ」


だがしかし牙山には効果は無かった、、、修行の成果だった。


「貴方なら少しなら許容出来ますかね」


それは闘争意志だった、だがしかし普通とは違う、赤く見えるほど、殺意に類似した、否、殺意と言って差し支えなかった、それは常人なら余りの殺意の総量に脳が焼き切れ、目鼻口耳から血を垂れ流して死ぬほどのものだった。


「うっ(冷や汗か?背筋が凍る)」


「予想通り、この程度なら耐えられますよね、いや〜普通の人だとすぐに発狂して死にますし、意志力で自我を保てる人も余りのストレスで髪の毛が全て抜け落ちて生きる気力の一切を削ぎ落としてほぼ死んだ冗談になったり、一切身動きが取れなかったりしますからね、ですがこの程度の闘気に怖気ではなりませんよ、なのでまだ精神力は及第点とします」


その時、牙山は。


「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ」


過呼吸になっていた、死そのものに直面したかのような押し寄せる悍ましい津波は瞬間にして牙山のリミッターをグシャッと飲み潰した、火事場の馬鹿力を誘発した訳で有る。


「はぁ〜消化不良」


たった一部に過ぎないが人より多いのだ、そして彼は無駄に膨大な闘気をボケ〜ッとしながら消費、圧縮を繰り返し周りに被害が無いように隠蔽する。


「は、そんな事して、全く全力じゃなかった闘気の解放の非常に一部の闘気を更に離散させた、あんたからしたら微粒子程度の気ですら、人が当てられたらショック死は免れないよ」


微粒子程度の闘気一粒でも当てられれば恐怖心の無い脳を弄ってるやつや、自我が無くなるほど暴れ狂う野獣すら静まり返るほどだった、、、。


だから牙山にはリーダーの怒気など、欠伸が止まらなくなるくらい退屈な代物なんだ。


「死になさい牙山!」


ふしゅ〜!煙が上がる、自己嫌悪や他者嫌悪から来るストレス値の上昇、体温が上昇していく、周りの人々が熱い、酸素が薄いと感じるくらいだ。


「ぶち殺してやる、いま、ぶっ殺してやるよ!」


するとリーダーは爆破的な推進をする。


「この自信、虚勢イキリでは無さそうだな、ぶぼ!?」


バゴーン!話そうとした瞬間、本当に一瞬過ぎただけなのだ、話すと言う電位が出力されてからの疾走だったのだ、コンマ零点零零秒未満の横振りの拳が直撃した瞬間、壁に身体を突き刺さす。


「(なぜあそこまで速)うぼぁ!?」


復讐的可能性リベンジチャンスは与えない、後悔する時間も存在しない、絶望が許されることもない、お前は思考することすら許されると思うな、普通の人間と同じ因果が適応されると思うな」


単なるカチ上げパンチをガードしたのに空中に浮かび上がりそして天井に突き刺さる程の衝撃、殺すことに躊躇が一切ない。


「(多分、神経系も弄ってるな)」


正確な話は、首、肩・脇、腰、骨盤の神経叢の電気信号の許容量が常人よりも多く、それ故に強い、普通の人間なら筋肉が断裂する100%以上のパワーを引き出しても、神経系が焼き切れずに耐えられて。


背後からの攻撃に対しても、脳で考えるより先に腰や首の神経叢が反射して回避する、といった事や、予備動作なしでパンチが出る、体勢を崩されても足腰が瞬時に反応して立て直すといった、動物的な動きが可能で、また。


常人なら一撃で気絶する部位を、逆に神経の密度で守り、そこを起点にカウンターを繰り出すなど、強みがありますが反応速度が速いが故にフェイントには滅相弱い。


それに神経叢だけじゃなく、強靭な脊髄終糸を持っている、強靭な脊髄終糸による身体制御、体の軸はブレない、脊髄は脳からの指令を体に伝えるメインケーブル故にその末端を固定する終糸が強いことは脳を通さない反射速度はさらに速い。


「オラァ!」


「ウギャ!?」


バゴーン!頭が破裂する!先ほどまでが嘘のような更なるパワー、終糸が脊髄をピンと張ることで、頭の先から尾骨までが一本の強力な弓の弦のようになる、背骨をしならせるだけで、予備動作なしに凄まじい威力の打撃を放ち、全身のバネを極限まで活用したパンチやキックが可能なのだ。


「ふしゅ」


「何!?」


過剰な危機管理による緊急回避能力は、殺意や敵意を削ぎ落とした攻撃にすら察知する。


「オラァ!」


「避けたからなんじゃ!相打ち痛み分けぐぼ!?」


力業による反撃、だがしかし無駄、頭に対して脊髄がしっかり固定されているため、衝撃を受けても脳震盪を起こしにくかったり、神経系へのダメージを逃がしたりできる。


「俺の頭を狙っても無駄なんですよ、それにもう皆さん意味はありません」


「先陣切った奴の有効打を真似ろ!うが」


だがしかしもうパワープレイカウンターすら無意味、運動神経に干渉、脳からの命令を書き換えて操ることで、さらにさらに加速する、反射カウンターをそこまで高め続けたのだ、反射系の猛者であるリーダーの野郎はそれをもう攻略した。


「(なんで!?さっきは天井に突き刺さってる程度だったのに屋上まで貫通した?意味がわからない、あぁ筋肉増強と回復、戦いの最中に肉体的に成長するのか、筋肉量や、丈夫さ、スピード、パワー、ソレに精密性が慣れにより高まり、技術力も上昇し続けてやがる、それに自分の限界を超え続けるような極端なトレーニングと外部からの制御と素養が揃って非人間的なレベルまで鍛え、弱点や欠点を削ぎ落とし続けた人体、こんな純粋な暴力にどう対抗すんだ)」


「チャールズダーウィンの論理に従うなら、すべての生き物は自然選択によって進化する、だが私にとってはその偶然の連続、進化の軌跡は適応されない、自然に書き記されざる存在です、あなた方では私には勝てぬぉ!?」


バゴーン!建物全体が揺れる!


「おぇぇぇ、ゲホゲホ、しまった!?薬が!ジュルルルル」


「愚者は自身を愚者と思えぬから愚者なのだ、by師匠、なぁ、馬鹿なリーダーさん、床を啜って何を探している?余りに滑稽過ぎるぜ」


そこに現れたのは牙山だった。


「はぁぁぁ、、、ぶっ殺してやる!」


闘争意思が増大する、周囲が熱くなる。


「テメェは、何者だ!」


「俺?この地域を総べる者になる男かな」


「デケェ口を叩きやがって!」


バゴーン!パワープレイカウンター、しかし。


「うぼぁ!?」


「お前がさっきやっていたパワープレイクロスカウンターさ、自分の技に嵌められっ、っと(コイツも理屈は分からんがコピーが使える口か)」


「っち、喰らえ!」


するとリーダーは先ほど牙山がやった蹴りを繰り出す、だが。


「あめぇ戦い方」


パシ!


「んっ!?」


バゴーン!キャッチてクッションした筈が牙山は吹き飛ばされていた。


「(右手の神経がビリビリする、なるほどな)お前、形意拳を使ってコピーしているな?皮膚が触れられるような完全な零距離、寸勁蹴りとでも呼ぶべきもんを使ったな」


「お見事、ご名答です♪貴方に一撃入れてやる為にわざと貴方の蹴りを披露、コピーに甘さが有ると錯覚させたんですよ、そして!」


バゴーン!牙山は自分の面影が一瞬見えたと感じた瞬間、吹き飛ぶ。


「うぐっ!?(俺の技!?まだ放って無い筈、、、血管の浮き出方がさっきと違う?それに他の部分、予想だが神経をなんかで活性化したな、ソレで準備電位を見てる?解剖学的な視点で筋肉を見てる?もしくは両方で俺が行動する前に俺に俺の形意拳を使ってるのか)反則だろ!?」


過剰防衛オーバーアクション


リーダーの使用した過剰防衛オーバーアクション、脳から分泌されるあらゆるホルモンを調節することで成される行動以前に相手の行動を取得、先に相手の技術で動き出すと言うもの。


「速ッ!?」


それはリーダーの感覚を限界まで研ぎ澄まし思考を加速、神経系と脳を強化、高速化させる事でリーダーは自分以外の世界の時が止まったかのような感覚だ。


ホルモン強化状態は持続時間は自分が死ぬか対象を殺し切るかだ。


「ならば!(ナルシスト師匠に教えてもらった劣化赤霧!)」


1度に様々な行動を行う電位を出すことで見えても予測を必要にする。


「うぼぉ!?(なんてパワー、あり得ない、俺が気絶しそうだと)死にやがるぉ!?、、、」


速過ぎる演算、無数のパターンを数え切る、ショート寸前で脳は耐えたが肝心の自身に迫り来る技をガードすら出来なかった。


「んっ、まだ立ち上がるのか?確実に意識を奪った筈、、、いや、意識は無いのか」


「、、、」


気絶時に自律行動する学習成長型戦闘人工知能を搭載していたのだ、そして無意識となった奴は。


「馬鹿が、意識を転送できるのだよ」


別の人格の宿ってるクローンと入れ替わるのだ。


「ふしゅ〜」


ビキビキ、それは相手の強さを解析、対応を超え対処仕切る為に肉体的限界を超えて肉体が強化される。


「うがっ!?」


「、、、」


自身が使う意志だけ送った、先ほどコピーされた技を出す、そして。


「うが!?」


赤霧!牙山はなんとかそれを対応仕切る、だがしかし、ガシ。


「はいつ〜かまえた!」

「、、、」


意識を移したリーダーだ。


「っぐ(リズムやパターンもまた異なる訳か、人格ごと違うリンク、面影は口調くらいだ、また新しいリズム、拍子、、、)い」


「あ?なんだって?」


「良い、良いぞ、良いぞぉ!お前!最高だ!いつまで経っても新しい技術や力を出してくる、最高だ、最高過ぎる!」


バゴーン!首を絞めてきたリーダー2に拘束を肘を入れて離れる。


「その全てを俺に寄越せ!」


バゴーン!リーダー両方を掴みぶん投げ建物を崩壊、牙山はジャンプして二人を瓦礫が地面に着くよりも遥かに速く叩き付け瓦礫に生き埋めにする。


「あ、あが」


「、、、」


「あり得ない、このパワーは俺の肉体!?」


リーダーズの敗因は。


「終わりだ」


牙山に興味を持たれたことだ、バゴォォォ!瓦礫が爆発する、地下施設から現れる三つ目の肉体。


「殺してや(あぁ?俺?別人格とかじゃない、意識そのものの俺?)」


「ふしゅ〜」


「な、なんだコイツ!?」


牙山は今、意識が無かった、格闘家が試合中に倒されて意識がほぼ無い無意識に拳が出たり蹴りが飛ぶようなあの意志力、闘争意思だけ残留してる状態、夜驚症や夢遊病のような肉体が全く見知らぬ誰かに扱われている状態、人外が憑依して肉体操縦するような憑依型やまた分かりにくい非憑依型などの解離性同一性障害でもない。


「、、、」


無意識に、ただ狂気のままに暴れ狂う、生存本能すら捨ててただ殺すことだけに一点に置いた理性・野性を超越した狂気、従来の無意識的な行動を起こす記憶処理過程の動作をルーチンする機械的な理性と意識の力、無意識的な生存本能と反射神経の野性そして強化された五感と野生の勘、それら全てを利用してただ蹂躙に利用する、常に全力で格上すら上り詰め互角以上に成る無意識。


意識や理性は制御型、野性も脊髄反射など反射系はまず意識的に行えるものじゃないため非制御型、その制御型・非制御型を両立する狂気の沙汰で有る挙動予測不可能な上に最高効率性で戦闘をする、その無意識の名は覚醒無意識、名前から矛盾したもの、半無意識?そんな50対50の中途半端なものじゃない、100対100、正真正銘の覚醒無意識で有る、まぁ金縛りみたいなもん。


身体が反射みたいな感じで動いてるだけでめちゃくちゃリラックス状態、睡眠状態だから、だがしかしそこから肉体は徐々に自動的に一時進化を始める。


「ウガァァァ!?(意識から派生して全人格、それだけでなく薬効の模写!?巫山戯るな!そんな非科学的なことあって溜まるかぁぁぁぁ!)ウボァ」


バゴーン!リーダー3をパンチ一撃だけで。


「な!?ウボァ!!!」


迫り来た拳の風圧、瞼や唇がブワッと捲れ上がり、フラッター現象みたいにパタパタと揺れる、更に近づく拳、風圧でペーパーのように飛んだ次の瞬間、バシーン!拳は来た。


その腹への一撃により目玉が飛び出た、遙か後方に吹き飛んだ肉塊は醜いオブジェと化した。


「背骨が背中にくの字で曲がり、背中側から腸が飛び散ってやがる、なんて破壊力していたらこんな死体が産まれるんだ」


口から血を吹き出し、尿と糞を撒き散らかし、尊厳すらも殴り壊しやがった。


「次は誰だ、水一滴吸い取れぬボロ雑巾とも言えぬ布の繊維に変えてやる」


リーダー4、5、6が同時に攻撃を仕掛ける、クローンは現在進行形で地下施設で製造されている、つまり。


「テメェら皆殺しだ、地下施設ごと葬り去ればいい!(脳味噌が痛い、、、お父さん、なんでなんだ、くそ!畜生!クソッタレェェェ!!!いやまだだ、信じると言ったのだ、アイツが画面を暗くした理由は?きっと父が圧倒したからだ!)」


、、、師匠だった彼は幼き頃、彼は悲惨な生まれだった。


その子供は、ヤドクガエル的な皮膚を持ち、産まれた頃から皮膚の特殊な汗腺のような部分から毒液を分泌する他、血に流れる猛毒は触れるだけで毒が体内に吸収され僅かな量でも象が息絶える程に強力なものでした。


赤子の頃から記憶が有る、海馬成長による大型アップデートや言語による保存形式をマスターするなどの以前で有る。


「我が産声を上げたのは、絶望からだった、何故ならば我が母君を、火之迦具土神の神話の如し火炎を毒に置き換えた人物語、我は我から溢れる毒で毒殺してしまった、父は我を忌子として殴り掛かった拍子にまた死んだ、我はその後、栄養源を探し求めた、幸い人より早く発達し、固形物を消化して飢えを凌ぎながら栄養を摂った」


奇妙手技また奇拳とも呼ばれる毒手の先天的に持ち得たものは皆、父と母を持たず、取り上げるものは居ず、育てるものは居ず、乳を飲ませるものは居ず、それは自律的に最悪中の最悪な状況下に適応する為にただでさえ速い成長速度がより加速する、出生から1日未満の0歳児ながら、既に記憶を確立し、口を開け締めすること無く意思を相手に伝えられた。


「バブ」


毒キノコ、カエンタケをしゃぶっても、辛さすら感じれなかった、毒は一切毒として機能せず、日本全土に群勢するため山中にハイハイすれば五万とカエンタケがしゃぶりつくせた。


山中の道中、ヤマカガシに襲われたが毒など今は無く、なんなら掌に触れたらカエンタケすら枯れさせた猛毒中の猛毒、生物で有るヤマカガシ、確かに毒を保有しながらも。


「シャー!キィ」


パタリ、直様に絶命させるほどに、焼畑農業が繰り返し焼き過ぎると、長期的には土が致命的に痩せてしまうように、手足でヨチヨチと張った部分の土が恒久的に植物が生えないように成っていた、もはや普通の人のランクから数段も、上昇していた。


「(我は人で有る、我にまだ名はない)」


そんな時だった。


「赤子?泥だらけダベ!親は何をしてんダベ!」


そんな野生児を拾い上げたのは、マタギのお爺ちゃん、名前は鈴木金一郎と読んだ。


「この土も蛇の死体もすごい悶絶した顔をしていたベガ、なんでダベかなぁ?」


このお爺さんは特別だった、自らに毒牙から毒液を体内に入れる人間は海外にも居るが彼は日本人版のそれだった、だが蛇以外にも魚やら虫やらも投与して居た、だがしかし効かない、それは何故か?彼の一族は代々と継がれた貴族の食事の毒味役の一族、鈴木一家の末裔だったからだ、それに現代でも様々な毒を試す人間だったから赤子を抱いても無事だったのだ。


鈴木は彼を分析して、手から毒液を分泌している事が分かり、彼の友人の家具職人と合同で製作した手袋を彼に与えた、戸籍も名前も家族も友人も持たない赤子に、ただ一人だけ家族が出来た、竹取物語の輝夜姫の如く、小さな小さな赤ちゃんはスクスクと成長した。


「子供の成長は光陰矢の如しとは言ったものの、早すぎんだべサトル


「父さんが育ててくれたからだよ、ちゃんとね」


だがしかし平穏は長くは続かず。


「呪われた子め」


実の親の親、血縁関係がある爺さん婆さんは孫を殺しに来た、爺さんにも被害が及びました、だから彼は。


「すまない爺さん、迷惑掛けられない、鈴木の名前に泥を塗らないよ」


スズキサトルはこの世を去った、戸籍や名前や過去を捨てた彼は新たにカグの名前を名乗り、福山市で生き残るために詐欺師として生きて匿名で恩返しのつもりで特定不可能な形でお金だったり手紙だったりでサポート道具を仕送りしていた。


「(歩幅、腕の振り、重心移動から察するにドア越しに居る4名、皆手だれだな)ふん」


ドアを蹴破り不意打ちで四人の手だれを気絶させる。


「えっと確かこんなかに機密情報が、、、認証数が多過ぎる、クソ」


指紋認証、虹彩認証、顔認証、静脈認証、耳介認証、掌紋認証、声紋認証、歩容認証、心電図・脳波認証、体臭認証等々、全人体をスキャンする生体認証バイオメトリックスで合致した時に初めて鍵がアンロックされる。


「見つけたぞ!捕えろ!」


「ちっ、ミスったか」


こうしてカグは捕まり嘘発見器に掛けられた、だがしかし嘘発見器の理屈は欺瞞より発生する心理状況から肉体に伝染し影響及ぼされる事、汗が出るだの癖だの目が泳ぐだのってのは自律神経を刺激して出る生理現象を感知することなんだ、つまり。


「(嘘を吐くって事自体に嘘を付かない、詐欺師の常套句を見破れない)」


平気で嘘をつけて仕舞えるまで、徹底的に嘘を吐くって事自体に嘘を付かない事を染み込ませた詐欺師だからこそ、嘘発見器を看破出来る。


詐欺師や熟練した虚言癖のある人が機械を出し抜ける理由は、嘘を吐くこと自体に嘘を吐かない(=自分を騙しきっている)状態にあるからだ。


自分は正しいことを言っている、これは嘘ではないと自己暗示や徹底した反復訓練によって信じ込んでいる場合、自律神経は刺激されず、生理反応が起きなくなる。


一般的な人は事実(A)を隠して嘘(B)を言う際に脳に強い負荷が掛かる、しかし、詐欺師は嘘(B)こそが今の自分にとっての事実として脳をセットするため、身体は平時のまま反応を示しません。


対抗措置カウンターメジャー、熟練者は、あえて無関係な質問の時に痛みを加える(靴の中に画鋲を忍ばせるなど)ことで意図的に生理反応を出し、基準値を狂わせる手法(ポリグラフの限界)も知っています。


「(今の警察も落ちたな、三つ巴って言いながらほぼ暴力団と新国際派の殴り合いじゃねぇかよ)」


そんなこんなで釈放まで漕ぎ着ける、そこから長年は貯蓄を使い基地を変わる変わるしながら生活していた、技術もレベルも何もかもが失敗していたあの頃より比較に成らないほど向上していた、だがそんな時だった。


「くっ、ぶち殺したらぁ!」


「(まだ子供じゃないか、可哀想に)」


カグは弟子、牙山に出会ったのだ、、、。


「ウガァァァ!」


口からは声が出ていたが頭は至って冷静に過去を振り返っていた。


「(師匠はいつだって手袋を大事にしていた、何故だろう?)」


真っ赤になる、段階がある、覚醒無意識時は涙が出てくるんだよ、次に目が充血、戦闘中に血涙に変わる、全身が赤黒紫って順番に変色、黒になるとすんごい速さで血が巡りあまりにも早過ぎるようになると次は紫、筋肉の負荷が掛かりすぎてる、体温が上昇しまくって血涙とかの吐血した血が蒸発して赤い霧に変わる。


「地下施設が、全壊した?、、、うぅ、リーダー!ひ、ひぃ!?出た!またパープルデビルだ!」


たった数日の寓話は、牙山に名を与えた、皆ソレを見た時にこう言う。


「パープルデビルだ!真紫の悪魔が出たぞぉ!」


覚醒無意識はレッドデビルとそう言う別称の方が呼ばれる方が多い、本来混同しない静動、冷熱、二元と矛盾と言う、甲乙で言うならば甲があれば乙、乙があれば甲の如く二色一色・一色二色と化したそれを純粋になんと呼ぶかが見たと言う偏見レッテル、象徴から付けられないからだと後に語られる。


奴の身体の潜在意識は身体の全ての能力を使って居る、あらゆる種類の武術を備えてそれらを脊髄反射や不随意運動に染み込ませて自発的反応をし、基本的にどんな状況を難なく完璧に対応を行えて、もし仮に対応に困難が生じても仕事前に内覧プレビューを行って完璧な反撃を行う、もし仮に仕事中に荒や隙があろうが準備運動プレビュー感覚で二度目で終わらせます。


その身体意識は、すべてのスキルの背後にある原理を理解している、だがそれは闇に潜んだ深奥意識の怪物とはまた違う、それは入眠から覚醒する入れ替わりスイッチ式に電球が暗くなった者。


真紫の肉体に赤い霧が当たりを包む非現実的過ぎる光景は見ただけで脳が理解を拒み、正常性バイアスが原因でフリーズ、肉体が硬直する。


「阿鼻叫喚という名の絶望の音色を奏でるにはこれ程に適した肉体は存在しないなぁ」


牙山はリーダーの策略に嵌り、身内も何もかも失ったと思いこまされていて暴走が120%、上回っていた。


この時、血管、脈内を流るる赤き血潮を流動を激烈化させる、それにより人体を揺るがし振動させる爆発力を持つように成る、その血流を運用、筋肉を普段よりも爆発的に強力に活用可能になり一時的に途轍もない代謝機能になり、鼻水や汗がアホみたいに出て、摩擦係数が下がるぞ、粘液を意図して高くすることで鼻水や汗を武器とした戦法が可能と成る。


「ウッガァァァ!」


「仇を取りました!リードゥア!?」


ボギャリ!頭蓋を押し潰しグルリと回転させる。


「毒っくは!不味い、死ぬ!?、、、あれ?今毒耐性を獲得したのか?いや違う、俺には先天的な毒耐性があった、のか?なら!」


いま入れられた毒を利用出来るとそう考えた牙山は、これを血中に毒を注入して血を蒸発などでさらに展開を有利にもできると考えた。


「はぁ!残党がぁ!死にやがれ!」


「ウギャァァァ!」


「ウラァ!うわ!?」


「アチョーアチョアー!」


「うが!あが!」


常に粘液のせいで”滑り”が発生する上に人間が意識的に可能な極限脱力を超えた睡眠状態の完全脱力してる身体・肉体は正しく宙を舞う羽根を殴るに等しくは相手の打撃威力を吸収・無効化するためダメージも殆ど入らない。


なのに功夫をコピー、相手から返って来て自分が殺される原因と化す、余りにも絶望的な強さだった。


孤独から牙山は鬱に陥っていた、今にも自殺しそうなくらい脆くなっていた、そんな時に声が聞こえた。


「お〜い!牙山!」


「(アイツは誰だ?アイツは、、、豹、爪?、、、)豹爪、豹爪!豹爪!!!いや、これは都合がいい幻聴、幻視だな」


「はぁ?おいぼけ!」


「あいて!?幻触、パントマイムの類だな、俺の幻覚も進んだな、そろそろ死ぬかもしれあ痛!?うぇ?幻覚?本当に幻覚か?敵の罠?」


「罠でも幻覚でもねぇ!どれだけ弱気になってやがるんだ牙山!」


それは事実、心臓を突き刺された豹爪は、生きていた。


「皆さ〜ん!」


「おぉ!神谷!腹ぶっ裂かれたのに生きてたんか」


「し、しししししし、師匠ぉぉぉ!!!都合が良すぎる幻!?本当に?師匠ですうぼぁ!?間違いなく師匠の赤霧!っておい!何弟子にそんな物騒な技打ってんだよ!」


「これで俺って分かるだろ?お前、多分あれだな、細工された映像見せられてる、確かに戦場やらなんやら事実を録画したものだったが少しだるくなった、多分だが洗脳映像の類いなんじゃないかな」


「皆さん、いやぁぁぁやばかったっすねぇ〜、アイツらバカみたいに沢山攻め入ったんで、ダイヤ抱えて逃げたりましたわ」


「グラハム!」


そして、杖をつく人影。


「あれは?敵?味方?」


「、、、お」


「お?」


「おぉぉ」


「おっぱい?」


「ちげぇよ!お父さん!」


「、、、牙山か?牙山!牙山!!!」


こうして牙山は育ての親、カグ師匠と出会い、映像全てが牙山を精神的に壊すための策略だったと結論付けられた。


福山市の制圧はまだまだ序章、牙山はここからまた更なる壁を超えていく、最初は細かかった地域が牙山の進出から更に大枠が形成され始めた。


「豹爪と神谷とグラハム、君らには三銃士になって貰いたい」


「ちっ、まぁいいぜ」


「はい、まい牙山」


「良いねリーダーとして自意識が芽生えている、カリスマ性も出始めて来た!その提案に乗ろう!」


新たに結成されていった東西南北の四勢派閥化、福山市を何年間も統治して、他の勢力図でもそのようなギャングを三銃士と牙山が。


ギャングのボスを討伐、参加に加えてそれらギャングを率いて西勢力の憲兵団。


暴力と死に満ちた実力至上主義の傭兵団、その名も鷹狼ヨウロウ傭兵団、その鷹狼傭兵団創設以来恐らく史上最強の漢で有る、鷹揚自若にして犬牙鷹爪、そのせんしは威厳に満ち足りていた。


その拳は、破裂を余儀なくする。


「は」


スパァン!途轍もない速度と質量から放たれる威力パワーの攻撃は、対象に到達する遥かに以前時点すら空気の破裂音が轟く、次点に断熱圧縮から発熱、対象到達時、その拳により分子がバラバラの原子に分解される程に至る。


バゴーン!頭を軽々破裂する、否、衝撃に伴い身体すべてが粉砕されていく、だがしかし。


「牙山様と呼ばせてください!」


カリスマ性と圧倒的実力だけで傭兵団を仲間に率いる、勢力図を書き換える、他の方面の勢力を取り込み、討伐し、時には救えない悪を蹂躙し、そうして牙山は立派な裏の支配者の一人になっていた。

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