EP28 底辺からの成り上がり3
かの暴力団は赤桐組とそう名乗り挙げる組織であり、福山市の半分、一地区を賭けて新国際派閥と殴り合って来たもの達だ。
「ぶち殺したらぁ」
「舐めてんじゃねぇ!」
新国際派閥はそうとう物理的に減らされた、肉弾戦に於いて武闘派の赤桐組に滅相相性は最悪、心理戦や知略戦や情報戦ではない殴り合いは得意じゃない、だから鍛えて今はある程度できる爆弾魔が崖から飛んでキックしたりとかは昔を考えたら不可能だ。
「オラァ!」
「ウギャァァァ!」
内戦上等、仲間割れ、裏切り者が居る、スパイも居る、気付いてない、最悪の統率性だ、中にいるものも。
「血祭りパーチーじゃあい!」
蠱毒状態、銃火器装備した300人リンチ、クマを投下されたら熊がビビり散らかして逃げたり、トラックに轢かれてトラック側が大破、上空を飛ぶ北海道行きの飛行機をジャンプしてダンボールみたいに引き裂いて海に墜落させと言う。
「なんだそりゃあ!人じゃねぇだろトラックと飛行機の話に関しては!」
「偵察隊が映像付きに記録を送付した実録なので、あと一応人間です」
「はぁ、、、え?まだ続きあるやんリスト、ん?うわ!?ビッシリ書いてあるし三十枚?くらい入ってるわ」
奴らの中に突然変異をしたが如く発生した科学者が居た、そのものは薬の売買ルートの一部を利用することで各種違法薬物を入手、栽培と品種改良を繰り返してとんでもない薬物を作り出した、だから飛行機が飛ぶような高度までジャンプしたり出来たんだと推測が立てられました。
「ふむ、それだけの強さを天然で手に入れられないわな、やっぱ人工ものだよな」
「ですね、あ、見えましたか?あれは我々の手先です」
「うわぁ、眩し、なんであんな目立つ金色ばっかり、乱反射するミラーコートとかピッカピカの装飾品」
「それが彼ですから」
、、、。
「絶望するなよ、そんな体力勿体ない、君らは絶望することすらさせて貰えない、そんな思考が輪郭を形成する遥か以前に、恐怖が生まれて絶望に辿り着くまでの軌跡すら生まれる前に、君は死ぬ」
「は、な、何を言っ(なんだあのオブジェは、今まであったか?と言うかなんで俺は違う方向に振り向いて)」
そのオブジェは血が滴り落ちながらまだ死を認識せぬ、穴が空きすぎた立ち往生状態のそのものの肉体であった、秒間100発にも及ぶ連撃のジャブをぶつけて1つ拳圧でクッキリ風穴を、また1つ風穴を、もう1つっと大砲に貫通された?って死の痕跡を形成し続けたのだ。
「君の頭が僕の右手の平に乗り血が溢れないようにされて少しだけ意識を保って君は死んだ、首が切れても死んだことが理解出来なければ人は生首だけでもちょっとは生きるんだな」
「なぁ、またやったのか?」
「あぁ、人とは恐怖に直面した時にも常軌を逸しながら機能する正常性、狂気が有る、そんな沙汰で人は正しく機能しようとする、暗黙の中に脳裏を過ぎる死が人間は絶望に達するまでのそのすべてが僕にとっては美しくない」
「意味わからんこと言ってんなぁ今日も、つまりはなんだ?人間の恒常性はどこまでの波状に耐え得るか実験してるって事か?」
「ノットイグザクトリー!そうじゃあ無い!人の美しさを、今、私様が!見出してやって居るのだ!」
自意識過剰者、やつは自画自賛は事実から成る実績、事実として対象は恐怖する時間も、絶望と言う巨大な起伏も、そんな一連の地獄も、何もかも経験させては貰えない位に速い、首を切って乗せる手加減した遊びの攻撃ですら首を斬りつつ血を漏らさずに手のひらに乗せると言う、雷鳴・音すらも置き去りにし、それは陶芸家の如く集中して首切りから少し生かすことと言う精密性だけに意識してもそれだけ速い。
「それで、ホストは順調?」
「あぁ、バカばっかりだからね、騙して貢がせやすい」
福山市内には歓楽街があった、岩が露出する福島県等側から見る自然的外観と乖離するように、中に夜の蝶が舞って居た、そこを見ながら新国際派閥のリーダー、ネルソン・グラハムと牙山が計画設計しながら観ていた。
「このウイスキー、バニラの良い香りだ、このゴールデンエンペラーってラベルもまたカッコいい、ゴージャスだ」
「ありがとうございます牙山殿、ウイスキーオークションで1億と2000万円で購入したスコットランドのアイラ島産の20年物ウイスキーです、ですが酒造者は日本人なんですよ」
「へ〜、、、高くね?」
「大丈夫です、何せ敵には潜入してるスパイ、名前を神谷勇と呼ばれる、ナルシズムが居る、そいつが直近で金を稼いでくれてますし、それ以外にも収入がありますので、それにダイヤモンドを売れば良い」
グラハムが指差す方を見た牙山が驚愕する。
「デカ!?」
「百万カラットで鑑定して本物かは証明済みです」
「百万カラットのダイヤモンド!?鑑定にて証明済み!?凄まじいなぁおい、宝石学的に見て異例だろ!」
「監視カメラを見て居たものから連絡が、あ、動きがありましたね、あぁ〜ま〜たやってますよ、あの核爆心地め」
爆弾魔、奴が呼ばれる名は何か?、、、。
「出たぞー!《意志を持った爆発の化身だー!繰り返し警告!ウィリングボマーが襲来したぞ!」
仲間内には核爆心地、敵は奴を意志を持った爆発の化身と、そう呼んだ、幼少期から彼はその頭角を表しつつあった。
流れてくる市販品の物品、海に浮かぶゴミや身の回りに有るものだけで簡易的だが爆弾や銃を製作可能と言う物凄い製造技術があり、その中でも爆弾を気に入っていた、暴力団の構成員にちょっかいをかけて逃走を装って誘導、廃ビルの中まで誘導して。
「ん?カチカチなんか言ってね?あ!?爆弾じゃねぇか!」
そいつらが入ってきた入口兼出口の一方通行の扉付近に脱出と同時に、時限式の爆弾を仕掛けて置くのだ、え?なんでかって?
「どうする!やばいって!」
時限式の爆弾の処理など分かる筈が無い奴らは出口を探す、そして小さな小さな導線、感圧板から下に繋がる大量の爆弾罠、を踏み。
ドガーン!ッと建物の下敷きになる訳だ。
「初めから解除不可能でした、お疲れ様」
勿論焦らせる為などの小さな要項から時限爆弾にしただけだ、だがこれは馬鹿で建物を壊せない腕力も知力もないやつにしか通じない戦術と罠だった。
実践から染みついた爆弾の使い手としての技術はより洗練され呼吸するに等しいほど易々と爆弾を制御可能になっていた。
「(考えることすら要らないのか!?)ぎゃあ!?」
「アルー!てめぇ!」
「君は午後4時に西側から飛んで来る追尾式の小型ミサイルに追突されて右耳を失う」
「へ、何を言ってやが」
バーン!
「ウギャァァァ!耳ガァァァ!」
あえてヒントすら与えながらドローン式の爆弾を使い連鎖爆破しないように制御、突撃など行わせてガラの悪い集団を一瞬にして壊滅させたりとするがこんなのは奴からしたら遊びに過ぎない。
「奴が本格的に爆弾魔として、本性が描き変わるほどになるに至ったのは、警察官達との爆発遊戯からですね」
彼が起こした事件、それは、、、ぷるるる、ぷるるる、ぷるるる、通話開始の鐘が鳴る。
「やぁ、調子はどうだい?」
「やぁ豹爪さん、丁度貴方に今掛けようとしていたんだよ電話」
「要件は?単に挨拶だけってこたぁ無いでしょ?」
「要件はねぇ、福山市内の廃ビル群、ゴーストタウンと化した都市の占領について」
「意気込み聞きに来たの?」
「違うよ、貴方はきっと一度取り調べした私を呼ぶだろうと思ってね、貴方は私が迂闊にも遊戯に参加した被害者であると思ったかもしれないけど残念、私は参加者で有り尚且つ傍観者よ、
「ふ、そこまで分かってるなら何も言いませんよ、さぁ、遊ぼうか、篠宮栞さん」
「えぇ、遊戯致しましょう、豹爪さん」
三竦みの1つ警官を弄ぶ為だけに始めたゲーム、警察官の雇った探偵、栞との読み合い、心理戦だ。
「僕の牽制だけで良いんですか?それではつまらないんじゃ無い?」
「そんなこと有りませんよ、私は既に牽制しています、何がとは言いませんよ」
「虚勢を張るのが御上手だ、口角も声から伝わる自信も確かなものだが、本質は見えてこない、見せてみてよ貴方のその策を」
「話をすり替えないで下さい豹爪さん、それで?爆弾遊戯貴方は最初に話したことを覚えているかしら?」
「覚えてないですね、そんな話しましたか?それより栞さん、僕が爆弾を仕掛けたとかいつ言いました?」
「心はそうペラペラ喋ってましたよ?それ以外にも顔にびっしり書いてある」
「へ〜、スピっちゃってる人でしたかこりゃ失礼」
爆弾魔の展開する爆弾遊戯、とある会場を乗っ取り、その場所には。
「ふ」
目線や手を使い合図を送り合う、監視カメラの死角を縫うように救出部隊は進む、栞が言った牽制はブラフじゃないようだ、警察官の部隊は廃ビルの四棟目のビルに侵入した、全員が入った瞬間。
ガシャーン!硬い鉄の壁が降りた。
「可哀想に」
「え」
「いや僕は何も知りませんよ?ですが知り合いから聞いた話なんですが四棟目は空っぽで、最後に補充されるらしいですよ〜、忘れてました〜」
「ッ(しまった、訓練していたことが裏目に出てしまった、これを読んで監視カメラを事前に設置していたの)」
「さぁ、爆弾遊戯は今から始まる!そうですよ」
爆弾遊戯は絶望を極めた、まず初めは四棟目のビルが崩れた。
「あらあらあら、爆弾処理に特化した団体と聞いていて少し気合いが入っていて、偽の爆弾やブラフやミスリードを軽く持って108個しか本命の爆弾の候補は無かった筈ですが、残念らしい」
「ッ(殺す気満々じゃねぇか!)」
栞の遠隔指示が有り二棟目、三棟目、五棟目、七棟目、十一棟目、十三棟目、十七棟目、十九棟目が救出された、だがしかし1、4、6、8、9、10、12、14、15、16、18のビルは。
「失敗ですね〜、いや〜やっぱり素数って割り切れませんよね〜、数学は面白い」
「そ、すう?素数、2、3、、、5ッッッお前は!人の命をなん!」
バゴーン!爆発音が響く。
「今のはなんの音だ!」
「連帯責任ですよ、偉大なる我が爆破の父、アルフレッド・ノーベルはこう言いました、平和を成すことはできないと、他にも私は死んだ後、自分の技術が何をしたかを見たいと言った、私は罪人です、父、貴方の破壊兵器を使っています」
「貴様ァァァァァ!!!かの偉人すら侮辱する気かぁぁぁ!自身の爆薬が破壊兵器として使われてしまったことへの深い葛藤や、皮肉もあった、自身の発明の功罪を深く意識していた、そんな彼の言葉を、貴様のような奴が汚して良い訳が無いだろうが!」
違和感だった、助け出された人達には皆、首輪が付けられていた、皆がそれを何か知らず、調べるものすら消し飛んでいる中、違和感や気になるものなど調査のしようがない。
「(落ち着け、、、連帯責任、首輪)まさか」
「引き算って僕、大好きなんですよね、間引くって言葉だと物騒じゃないですか」
「皆んな、爆死したのか?」
「まぁ、そうなんじゃないですかね?」
「あ、あっ、巧妙に、計画していたのか、福山市所属の警官を減らす為だけに、なんの罪もない人も」
「いいえ?暴力団ですが」
「はい?」
「警官もです、本当に爆発処理のプロフェッショナルなら脱出は出来ていますよ、汚職を平気で行う悪徳警官だけをこの任務に就くように行動を操作していたんです、探偵さん、貴方が戦うには僕と言う存在の領域に辿り着けていない」
次元が違う!心理戦、知略戦、共に一人の探偵がどうのこうのと出来るステージではない、今まで遊ばれていたのだずっと。
、、、。
「凄まじい活躍だな、彼が三分の一減らしてるんじゃないか」
「ですが今は貴方の配下です、ご自由にお使いください」
「、、、なぁ、神谷だったよね、その人は実践が出来るんだよね?修行をつけて貰いたい」
「はぁ、手配いたしますか?」
「あぁ」
こうして牙山は豹爪の実績、記録を知り、気持ちに火が付けられたのだ。




