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プロヴィデンス  作者: 藍
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EP26 底辺からの成り上がり1

これは48人目の新時代を開く裏の支配者、若年新人王、列島内48位、牙山が、裏の支配者に上り詰めるまでの語られぬ筈の歴史。


日本の福島から東方に位置する、古くに突如現れた無人島を開拓、今やクエストの手が施される場所だがその以前は、警察官と暴力団、そして表では新国際派閥と呼ばれながら裏では凶悪な新勢力として働くマキシムと呼ばれる組織が常日頃から抗争を繰り返している三つ巴の福山市があった。


この先、日本国憲法通用せずとまるで犬鳴きトンネル前のような鉄の看板が立てられしその先、日本政府が管理下に置く前に不法に占拠され、時と共にあらゆる犯罪溢れる都市が築き上げられた、その中で幼少期から死線を潜り抜け続け。


「腹が、減ったなぁ」


「これを喰らえ」


「、、、は?」


食うに困れば略奪、餓死寸前でも、嫌でも生きる為、自身の生存権を争いながら食人主義カニバリストと呼ばれる組織に属し、人すら食いながらなんとか生き延び続けて来たんだ。


やつの名は牙山ガザン、誰かが名付けた裏格闘技界でのリングネームが、奴の名前となった、若き日、子供の頃にも関わらず銃弾による臨死体験をしている、そのリングで。


様々な戦いの中、自身で技を編み出した、水滴が水面を垂れて輪状に波が広がる”水紋”の如く、肉体に打撃あるいは突きを与えて血液に干渉、血流を波紋状に激しく波打たせて血管全体を破いてしまう恐ろしい技。


体の穴という穴、毛穴一つ足りとて余さず血が流れ出る死体は絶望を表す、その技の名は破血掌、だがしかし。


「良いね〜若いのに殺意マシマシのその技ぁ!暗殺術と言うよりは医術を素手格闘技に応用しているんだ〜へぇ〜素晴らしい技だね!それに加えて勁力も使ってる!そんな素晴らしい技を教えてくれた君に僕からも一つ、技を伝授しよう」


「ひぃ!!?」


触れれば勝てる暗殺術、完全に頸動脈、血管を芋蔓式に引き抜いて身体から全血管を引き抜ける技、その名も。


心脈剔シンバツ


「あが!?あれ?」


「これはまだイメージ、物理的に損傷は与えてないよ、その目なんか見たことあると思ったが君もしや孤児かい?いや組織に入って従ってる?福山市には良くいるなぁ、ねぇ!僕についてこいよ!人を瞬殺するどころじゃない暗技を与えるよ!」


師匠は名前を教えなかった、奴は人生幕引、そう噂され、狙われたら確実に終焉するから誰も名前や人物、人物像すらはっきり伝達されてない犯罪都市伝説の一人者である。


肉体の自食作用オートファジーが生きたいと言う渇望を繰り返し、無機物すら栄養と化して消化する程と成った時、心理に影響が及び、侵蝕しハングリー精神と化している、だがら師匠に喰らいつき更なる力を手に入れる為ついて行った。


余りにも完璧過ぎる推論は、それを直感的に見えるほどの速度で即座に導き出し、精度が完璧過ぎるが余りそれを前提に思考する段階に既に移り変わって居るのだ、何かを考慮して考えるなんて思考能力の次元は遠に過ぎて居るのだ。


その過酷な幼少期の頃に自分から叩き込まれに言った組織の記憶術の一種暗記術により後天性の瞬間的映像記憶能力カメラアイ、目で見た景色や文字を、写真のように鮮明に記憶し再現できる記憶の特性を持って居る、忘却術まで操れるから普通のカメラアイとはまたちょっと違いより強力なもので有る。


その自分から喰らい付き知的能力に関連する技術を手にした彼は様々な闇のファイターからも技を複写しまくった、師匠との訓練の中、暗技だけに留まらず裏社会を生き抜くための演技力やコピーと言った、自分の暗記術が有効活用出来る技術を育成していた。


「なんで師匠はそんな強いんだ?」


薩摩芋掘りで極めた”堀”の極致、全神経・血管を心臓部事引き抜く、その名も心脈剔シンバツ、それだけじゃない。


バナナやオレンジの皮剥きを冬の炬燵の中、ぬくぬくしながら鍛えた”剥”の極致、全身の表皮を一度で剥き切る脱鎧ミザラシ


パンチは皮膚や筋肉を通り抜け、五臓六腑、臓腑を破壊する、一撃だけで内部破壊する八極拳や発勁、極真空手、拳法、拳闘ボクシングを統合した当たれば終わりの一撃、崩掌ホウテイなどなど。


100や200、1000や2000だのでは無い、長き年限を生き、無き師、無き弟子から学び、開発した数えきれない程無数の秘技を開発して来てる。


「ワシ長生きだから」


暗殺技術を素手格闘技に昇格した、もはやそれは暗殺というより死刑業そくしわざと言うべきか。


暗殺の達人と呼ばれる者達が畏怖すると同時に尊敬を仰ぐ者、暗殺の達人と呼ばれる男。


「はい、はい、はいまたダメ、角度付けましょう、こうですこう」


師匠は、身体運動の最適解を常時実行している余分な力を一切使わないし、角度・重心・接地・呼吸が常に最短、攻撃=防御、防御=攻撃が分離していない。


だから殴る、避けるという段階がなく、触れた時点で結果が決まる。


奴の先手は、未来視や超人的な反射速度ではない、相手の構え、重心移動、呼吸の変化意図が身体に出る“前段階”を見て、技が“発動できる状態”そのものを潰す。


だから必殺技が出ない、暗殺術が形にならない、当たれば終わりが“当たる状況”にならない。


その上で、奴は意識で動いていない、判断してから動くのではない、身体が自動で最適解を選び続けているのだ。


長い年月、暗技を与え続け遂に。


「やっぱり師匠には敵わねぇ」


「だがな、こんな風に蹂躙するのは本来はあんまりしてはならない、だからなできればダチに成れ、気さくに接してな、それでも嫌な奴がいる、ならば嫌いな奴より長生きすることが勝ちだぜ、一番弟子にして我が人生最後の史上最強の弟子牙山、いや、我が暗技皆伝者牙山よ、この都市から羽ばたけ」


「、、、またいつか、貴方の元へ帰ってきても良いですか」


「牙山、、、泣くでない、あぁ、またいつか必ず来なさい、俺はこの場所に居るから」


暗技完成に伴い、彼自身の複写を極めて行き着いたのは”一度見た人間の動きと技を100%トレースする技術”だった、相手の口調、仕草、雰囲気、無意識の癖までも完璧にトレースし、今や人格や歩行や呼吸など固有のリズムすら完璧に写し取るレベルになっていた。


もはやそのものの影を模し、顔や体格までも別人に変わったと錯覚するほどでもはや気配などの面影、オーラですら変えられる模倣能力になって居た。


またコピーはただ個々だけではない、複合が有る、必要な技術のみを再編し、つなぎ合わせ化学反応を引き起こすものだ、画像編集モリ方まで得た複写はもはや極めたと言って差し支えはない。


その後、彼は福山市含めて二十地区の制覇に挑んだ。


「社会から爪弾きにされた日本のアウトロー達、ヤクザ、海外のマフィア、失脚した軍人、テロリスト、国際指名手配犯、不法難民、皆んな纏めて支配下に置いてやる」


抗争中の福山市を。


「はぁぁぁ(師匠に比べたら余りにも弱過ぎる、人間ってこんなに脆弱だったっけ?今まで地下格闘ばかりだったから武器頼りで身体があまりにも貧弱な奴等ばかりだな)ん!?弾丸!?」


恐怖症、トラウマ、精神的負担、過去に自身を死に追い遣ったたまには恐怖しかない、なんとか動いて一人。


先に撃たれれば死ぬ!そう思い相手の懐に一気に飛び込む超低空のタックル!遠い距離から相手が銃を構えてきた時、しっかり防御上げて、頭打ってきた時にパリングで軌道を逸らし皮を引き剥がす、だがしかし。


「あが」


肉体が恐怖心に硬直し、不意打ちもあってか喰らってしまう、だがしかし肉体が染み込んだ暗技は喰らった弾丸に対し体を捻り、弾丸を内部にて滑らせて、外部に受け流した。


「あれ?弾丸ってこんな弱いのか?」


トラウマによる臨時体験のイメージが走馬灯が流れだし始めると同時にトラウマ克服したが故にゾーンに侵入した、まるで空間に物体が固定されたんじゃないか?そんなレベルにまで主観的時間が加速した状態に成る、そこで銃弾を。


「ッ」


放たれた銃弾を指を曲げてジェットコースターのうねりみてぇに銃弾を逸らす、すると反らせた、次は素手で摘む。


「あっつ、そりゃまぁあの速さでしかも火薬でってんだから熱くないわけないんだが、ん!?」


ぶん殴ってその向かうベクトルを変え発砲者を。


「は?(なにぃ!?銃弾が銃口に入って故障しているだと!?なんだそりゃ!?)なんてなぁ!もう一丁!は?」


ジャキン!弾丸を放つたと同時、弾道を滑る途中に銃を手刀で両断した、弾丸すらもはや牙山にとっては遅過ぎた。


「消えた!?」


人間の見えてもぼやけている有効視野を利用、そして。


「シュ」


「あれぇ?(視界が歪む、グニャグニャだ)」


体内の水分を振動して軽いジャブを腹から上に抉り込むような打撃で脳震盪を引き起こした、その後。


「残像!?ウボァ!」


錯覚を利用した残像分身を利用した戦法繰り広げ集団で武器を持つ敵を軽々と無傷で、そして。


「ナイフの形意拳」


「いてぇ!(ひぃ!?刺さりやがった!?)」


刺さる手刀を使い健を切り相手を無力化。


「弾丸の形意拳」


「うが!?(速過ぎ)」

「あきゃ!?」

「ひぃ!?」


集団に囲まれたら弾丸の形意拳で超音速の突きの余波で喉仏を潰すくらいに調節して戦い、暗技は危な過ぎるからなるべく封印して複写能力だけで戦い抜いた、48人を5秒で沈めるくらい苦じゃないくらいにはなっていた。


「ははは、中々やるじゃねぇか」


犯罪に手を染め、堕ちた空手家が相手でも。


「喰らえ!んな!?(俺が目の前に居るんだ?、、、嘘だろ?こいつがコピー能力なのは分かっていた、だがまだ放つ前だぞ、なのになぜ、予備動作すらまだ!)」


「空手家の形意拳」


殺意に満ち溢れた拳をブラフにして本命は脊髄反射で染み込んだ攻撃の意志を消した打撃を連撃にこめることで相手の虚実を同時に突いて防御を貫き空手家すら。


ズドドドドドド!バゴーン!


「あががががががが!」


瞬殺!空手家の気を察知、利用して型・予備動作すらしてなくても複写する!


「今の空手家、襟首に小さいマイク、耳にワイヤレスイヤホンしてたな、小さいカメラも仕込んであった、今のは情報収集の為の刺客かなぁ?うわぁやらかした!事前情報が相手に収集されたら厄介だぞ!(結構おっきい声で発したしこれでいっか)」


、、、。


「なに!?クソが護衛を破りやがった、使えない空手家だ、ならばお前が次に行け」


「お任せを、空手家カレが発見してくれた情報を元に奴を封殺します」


数分後。


「(喰ら鳶落とし!)」


空中から急降下して放つ強力な蹴り技。


「不意打ちか?ならば!」


バゴーン!しかし相手が悪い、相手の攻撃を無効化しつつ、その力を利用して反撃するカウンター技を使って相手を吹き飛ばした、真正面に立たないで崖から飛び降りて踵落としする技なんざ。


「隙が大き過ぎる、考えが足りてない、不意打ちにも種類があるんだず」


バゴーン!だがしかしそれは。


「ブラフだよ馬〜鹿!二段構え!お前がそれほどの実力を持ち、尚且つ情報が相手に渡ってる事、分析されてる事を分かっていたら必然的に俺がお前にいま行った不意打ちが策だと思っただろう!残念だな!お前が向かっていた経路に目星をつけて橋に爆弾を設置してたんだよ!あっはっはっ」


その時背後から聞こえてはならない声がした。


「あぁ、確かに油断していた、あのままだったら爆破と橋からの転落でタイムロスしてたよ」


「はぇぇ?嘘ぉんむぽぁ!?」


「今の危機的状況は俺を更に強くしてくれた」


今の爆破の中、とんでもない熱、破壊力、爆風でまた死中に活が入ったことでスイッチを知覚した、それによって気づきを得た。


感情を制御することで脳機能に賦活をさせる、簡単に言えば活力を与える事で活性化させると言うこと、それにより思考速度を加速させて体感時間を引き上げると言うもの、それを戦闘中に分析してゾーン中の思考の加速率が精神状態によって変化することや意識を集中度合いから強化出来ることに気づいた。


そしてゾーンに入った後、粉砕状態の石橋の瓦礫の上を飛び乗って戻って来たと言うわけだ。


「さぁてと、行きますかぁ!」


ビュンット壊れた橋をジャンプで飛び越えて先に進んで走り出した、二人は離れる、だがまたしても牙山は見落としていた、彼だけが情報収集の為の駒か?否。


「(ハァァァ、演技力もとてつも無い、だからもしかしたら俺が当たる瞬間に当たる前に引いて自分から吹き飛んで気絶したフリをしてるのがバレたらどうしようかと思ったぜ、鍛え上げてるとは言え不殺を決め込んでるガキんちょ、甘ッチョレェ)」


爆弾魔、豹爪ヒョウソウ、、、だがしかし。


「あれ?あれ!何!?爆破しない!?何故だ!」


それはなぜか?


「裏社会を生き残るにはどうしたら?」


「とにかく弱いフリだな、表社会と違って無慈悲な奴が当たり前だが、もしかしたら情がある奴なら見逃してくれたりするかもだし、相手から油断を誘う技術は持つべきかな、油断は一番の敵だから、お前も気を付けろよ、俺みたいなうだつが上がらない浮浪者みたいなジジイが実は凄腕の暗殺者かもしれないからさ」


師匠から教わった”弱者のフリ”それは。


「まさか読まれてないとでも思ってるのかな?福山市で長年抗争してる連中に混じっていて、まさか情報が知られてないと思ってるのかな?だとしたら飛んだ馬鹿だぜ」


不殺なんて手加減、制覇時の最大戦力を減らさない以外にも意図があるのだ、それは。


「(勢力図やら暗記してある内容、情報戦の心得なんか食人主義カニバリズム組織に在籍していた時期と師匠の教えの時点で既に把握してるんだ、わざと敵に自分の情報収集される為にな、その方が相手を騙しやすいからなぁ)」


爆弾の信管を切除済み、相手の戦闘経歴を調べ上げる事で統計的・心理学的に牙山の向かってる目的地までの経路に仕掛けられた2つの爆弾の位置を推測、発見して爆弾処理班を複写、その人と同じ要領で、処置したのだ。


「どうだ?餓鬼を演技で騙したと思い込み、甘い餓鬼だと思い込み、出し抜いたと思い込み、、、全てが掌で転がされていたって事を!!!山道の一部を爆破して土砂崩れさせるつもりだったか!生き埋めにして!勝ち誇るつもりだったか!甘ぇんだよ!トラウマ克服から得たばかりのゾーンの原理を理解する為に1度お前は利用されて、その上に出し抜かれたんだ、誰だろうが思い込みや偏見なんてするから負けるんだ!あははははは!」


、、、。


「グァァァァァ!やられた、あんなクソ餓鬼に!俺ガァァァ!やられたぁ!、、、な〜んてな、俺がお前相手に演技するなんて不手際すると思うか?」


そう言って爆弾魔は膝に手を置いてよっこらしょいと立ち上がる。


「餅は餅屋とは言うが、なら爆弾は?そうこの爆弾魔が上を行く、お前の複写の中には裏社会を生きるものの必需品たる演技力の側面も俺は遠隔のカメラで気付いていた、お前の心得が俺を上回っている事を確信させる為俺は演技力に長けたお前に演技力で勝負に出たんだ、俺がそんな致命的な博打に1度に命を賭けていたら長年こんな殺しが当たり前の抗争で生き残れてないんだわ」


そう、牙山の元所属組織や師匠が誤情報を与えて誘導しろと言ったり演技力や記憶術と言ったものを牙山が手に入れられたのは先人が居るからだ、彼らが裏社会に生き残れて来たのは若きものが学習する前に実体経験しているからだ。


「(我が設置した爆弾場所は予めお前が処理すること前提、だがわざとらしいとお前が勘づくと思ったから火薬量や隠し方もいつも通り、だがお前は知り得ない情報が有る、それは)」


牙山は目的地で有る新国際派閥の本拠地を目指していた、自身が知っている情報や爆弾配置などから目星をつけた場所に、だがしかし向かって見たら。


「空き家?、、、」


ピッピッピッピ。


「ん?デジタル時計?」


0:01。


「あ」


バゴーン!


「時限爆弾のタイミングバッチリ♪今のあの顔、時計に仕掛けられていたネットワークカメラで時限爆弾を見た時の顔、う〜ん、たまらなく間抜けだったぜ、餓鬼、ここまでやれたのは純粋に褒めてやる、だがしかしより大きな策謀が渦巻く戦場での経験が余りにもなさ過ぎる」


、、、。


爆風の中に佇む人影は。


「(、、、ふ、カメラに俺が動揺する表情は映ったかな?このカメラは奴ら新国際派閥の本拠地にも映像が送られている筈、大量の火薬の中、単なる一人の餓鬼が生き残ったなんて非現実的なことを推論はできない、実際のところ物理的に負傷する事前提に偽の小屋に入った訳だし、ここまで賭けに出たらあの爆弾野郎はきっと)」


、、、。


「あの餓鬼を討ち取ったし、本拠地に連絡してボスに褒めて貰おう〜っと♪」


、、、。


「(とか思ってるんだろうなぁ)」


まさしくその予測通り、豹爪は餓鬼の爆死を実際に監視カメラで見てしまった、勝ち誇った表情、爆破の中心地、瓦礫すら残らず地形すら抉り取る爆発の中では流石に生き残れない、そう確信してしまったからだ、敵のボスにも情報共有と言うものを逆手に取り布石を敷いた!牙山はここまで考えていた!そして元より計画していた事を実行する。


「よし防弾チョッキの中に入ってた、ストレート端末で分厚いポリカーボネートの塊で加圧耐久実験でプレス機を故障させちまうような携帯だし、防弾チョッキに守られてたから無傷だわ、ヤバ過ぎるってグタグタ喋ってる場合じゃねぇ!とにかく連絡だ!」


こうして携帯でダークウェブのサイト経由で作戦決行前に事前に雇っていたハッカーに連絡をする、携帯電話は常に近くの複数の基地局アンテナと通信している、それを雇ったハッカーに電波の強度や時間のズレを計算することで、発信者の位置を割り出して貰う、手筈だった、だがしかし。


「は!?既存の基地局を経由していないだと!?」


ここに来て問題発生!そりゃそうだ!無法地帯なんだから!奴らが開発した独自の隠密ネットワークを使うに決まっている!つまり。


「詰めが、、、甘かったってのか?」


、、、。


「師匠、、、僕は、僕は、ミスをしてしまいました、まさか最初っから福山市の制覇すら叶わないとは」


「悲観してる?君から話を聞く限り良いことが二個ほど有ると思うんだが」


「?」


「その様子じゃあ気付いてなさそうだな、まず一つ目、相手にはお前が殉職者として伝達している可能性が高いと言う点、それに情報共有している可能性が高いならリーダーも直接目にした可能性が高いんだろ?より高い精度で死を装えてる状態ってことだ、二つ目、不殺とは言え雑兵には復帰に時間が掛かる程度のダメージを与えているから早めに動ければなるべく簡単に新国際派閥を懐柔、交渉や取引まで行けるかもって可能、三つ目はそのネットワークの発信源、中継器さえ見つければ、本拠地に直結しているって事ほらな?気付きは沢山あったんだよ」


「し、師匠」


「俺はお前に糸を垂らす蜘蛛になってやる、お前はまだ作戦失敗ではない、成果を持ち、作戦の延長で有利に働く状況まで誘導した、実質的には価値も同然だぜ」


こうして牙山は新たな協力者の収集のため福島県にてパソコンを開く、検索エンジンに引っかかったものを片っ端からくまなく目を通していたらとある企業を見つけた。


「火の鳥、、、ふむ」

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