EP13 非才能
「う、うわぁぁぁ!!??」
「どれだけ銃を乱射しても、無駄は無駄なのだ」
グシャ!廊下に見るも無惨なる肉塊が形成される。
「ふ〜ん古式ムエタイねぇ」
「あぁ?お前は(嘘だろ、間合いにいつ入られた、この距離に入られるまで気配に気付かなかったってのか、この俺様が)」
韓国の鴉眼よりも先に来ていた嵐風と言う組織をJL職員の原伊宗介が潰しに来ていたところ、その背後から何者かが訪れた。
「古式・古流、より暴力的・致命的・実践向きの武術がある、古式ムエタイ、古流柔術、古流合気術たる迎氣、伝統派空手、数え上げればキリがない、そんなより凶暴な古武術を幾多にも改良を重ねて踏襲し、フォーマットにされて来た、どれだけ瑣末なことにも気を使った、粗を削り隙を埋めた、そうして気付いたのだ」
瞬間、爆けるように走る、床に深々と足跡型の穴を形成した、そいつが宗介の元に来る。
「防衛と戦術なんだよ」
バゴーン!宗介が横降りに攻撃するが、当たらない。
「何!?しかもこいつ、早え」
宗介はJLの特訓により、20mmの眼球が目の奥にある眼窩から物理的に押し出される状態、(眼球突出)を可能とする、理屈としては眼球周りの筋肉を緩めて、顔の筋肉(特にまぶた周辺)を収縮させることで、眼球を物理的に前方に押し出す特殊な技術を使い安定して押し出すことが可能。
上直筋、下直筋、外直筋、内直筋、上斜筋、下斜筋を鍛えて、リラックスさせる力を持つ、その体系化された眼筋トレーニングと眼出以外にも特筆して言える強みは、重瞳でありその視野角は背後を含めてすべての角度に対応可能、だがしかし。
「速過ぎぐ」
バゴーン!身を翻す隙すらない。
「ウガァァァ!(嘘だろ、一撃で腹ぁ抜かれた!?どんなパンチ力だよ)あ?どこに行きやガッ」
「私暗殺者、今貴方の背後に居るの」
す〜、宗介の身体に指を触れてなぞる。
「、、、」
バタン、宗介倒れる。
「点穴+忍者歩法」
「なんだ?宗介!宗すくぇ、、、」
「仲間が何故か倒れていく!?ガスか!毒がずぁ、、、」
「何が起きてりゅ、、、」
軽く撫でるだけで人間を気絶させる点穴の技量と忍者の歩法合わされば、突如として大人数が気絶し出すようにしか見えない、常人であれば。
集団の中で多数派に同調して合理的な思考力や判断力が抑制されると、集団全体として極端な行動を引き起こす特殊な心理、”集団ヒステリー”が起きたようにしか認識できない。
「わざわざ無駄に殴るんじゃなかった、まぁ良いや〜、BMIの適性値ぴったりに定着した完全な肉体、やはり素晴らしい、、、ん?」
「仲間が、我が部隊が」
そこにはJLの部隊の下位の隊長、浅瀬湊がそこには居た。
「おいおい、堪らねぇなあこりゃあ、まさか表付近の奴等にもチャクラや十識に気づくもの、体系化するものがいるってのか」
充血した目、逆上して真っ赤に血走った目、転じて、他のことを忘れて一つのことに集中する、所謂血眼にそいつはなって居た。
「ぶち殺してやるよ、ゴミ悪人が、日本の秩序の前に死ね」
心の扉に鍵を閉めるではなく、解放して開けるのだ。
「ハァァァ、、、しゃあ!」
ビュン、浅瀬が爆ぜるように飛び掛かる、破裂音が鳴る、フロア全体の床のタイルがずれる。
「目から鱗だぜ(む、空手チョップ!違う、軌道を変えて!)」
バゴーン!一撃が重く入り込む。
「しゃらあ!」
「うごぁ!(速い、あの雑魚どもとは次元が違う!知覚速度が足りない!情報処理が追いつかない!)」
心身を注ぐほどにより代償は大きく、また力も増強する、充血を繰り返す果て、目からは涙ではなく血涙が零れ落ちる。
「ごめん、俺が弱いばかりに、皆ごめん、お前らの代わりにこいつを俺が殺す」
「殺してな!うがぁ!」
身体は自身の汗を蒸発し切る、そうして極度に感情が昂った状態に成ると、爆破する。
「な、水蒸気爆破!?」
それだけではない。
「うぐ、体が焼ける様に熱い!」
浅瀬は今、心の奥底、込み上げて来る溢れんばかりの感情が、肉体を壊し、瓦解が始まる。
「チャクラを理解したものに訪れる覚悟の領域、まさか電脳以外にやれる人間が居るのか」
ドクンドクンドクン!心臓の運動量は通常時に比べて比較しようもない程に速まる、血を循環、巡る体液、血流速度は途轍もなく加速する。
「仲間を守れなかった自己嫌悪、甚大なストレスに俺に対する緊張、あり得ない殺意に怒り、これでもかと言わんばかりの威圧感だな」
「ぶち殺してやる」
暴走しながら覚醒するソレは人の様相を捨てて居た、まさしく鬼、生物学的に有り得ぬ現象すら起きて居た。
「ぐ!?あちぃ」
その体温は100°を超えた、瞬間身体から赤い霧が立ち込めて居た。
「まさか血が蒸発してんのか」
「ウガァァァ!」
バゴーン!地下施設が揺れ動く、バンバンバンバンとシャラカルの上層部のアバターが幾重の壁に打つかり飛びながら爆ける。
「死気の努力の化け物が」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ〜」
「皆んな、、、んってあれ?よくよく聞いてみたら呼吸音が、心拍、あ、、、気絶させただけなんかい、早とちりでボコっちまった、確かこの施設の嵐風の構成員は竜巻の刺青をしてる筈、入ったら強制だ、だがしてないって事はまさか俺、同業をボコっちゃったのか?」
「、、、」
「あ、ん?いや待てよ、これは殺人連盟に所属する暗殺組織シャラカルの上層部に所属する山口か」
殺人連盟とは、表社会の最高権力者達を取り仕切る国家が了解する暗黙の者達、裏社会の秩序を務める暴力が仕事の者達を纏める大組織。
日本での話で有り海外は現在不明、現在日本に於ける殺陣連盟には合法の殺し屋、暗殺組織など約1200組強を擁する最大の裏社会勢力でもある。
本部殺陣連盟には100名以上の超一流の殺し屋が常駐して指揮を取り仕切り、幾千の下部組織の任務の管理・斡旋・その他諸々のサポートをこなしたり軍隊と合同で効率的な殺害方法を教えて居たりもする、また任務で損壊した表社会の一般区域の修繕もする。
一般公開されてない特秘科よりも謎に包まれているJLだが、その実はシャラカルと同じく殺陣連盟に所属している。
「だがしかし人体がまずおかしい、接続機?製品番号?まさか都市伝説と思ってたがクローンの超倫理科学技術、自己像か!」
「いやソレより不味い、仲間内での殴り合いは不味い、マジで不味い、謝りにって待てよ?まず上層部が指揮を間違えたからこうなったんだろ?最初に襲って来たのは山口だし、良いや闇医者連れて行こう」
嵐風を殲滅した後、皆を担ぎ闇医者に皆診察してもらい事なきを得た。
「ふ〜、、、最近所属に入った忍者式の体術、術者に代償前提に肉体を強化する、適切に肉体を制御可能になるまで努力すれば誰だって人外の馬力を扱えるように成る技術」
「その名も爆鬼気功と全く同じものであった、なんなんだ一体、そこまで皆強くなってるのか」
「選び抜かれた忍者の血統に効率化を繰り返した体系的トレーニングでもあそこまで強くなるか分からない、忍者故に耐えられる万日怪死荒行いや千日無間地獄行でもこうなれない」
万日怪死荒業とは、約27年4ヶ月と少し続く1万日に及ぶ修行だ、7日間の断食と必須栄養素を適切に取り再度7日断食、それを当たり前に真夜中から早朝まて幾百kmの山道を歩き。
その後に滝業、黙祷を煉獄の中で熱さに苦しみながら行う、それも毎日毎日変わる、次の日はでかい針を身体にブッ刺す鉄針獄門で経絡に関する修行だったり、地獄を再現する言うものだ、それを繰り返して
殺法と活法を通した最高強度のハードトレーニングを積んでもこれだ、マッスルメモリーに覚え込ませて行き強靭な身体を形成する、忍者はこれを更に圧縮する、一日に地獄をする千日無間地獄行である。
「反動なしで熱血の血気まで至れる奴か、、、果てしない努力の末に得たか」
、、、。
個人の努力では、到底どうにもならないようなとことんまで矮小・とことんまで無力な者、虚無主義を極限まで突き詰めた先に行動は、完全停止または無作為な行動な者に成るだろう。
人間が現実的に産まれる事が完全にできない程に極限に何も持たずに産まれてきたもの、殆どすべてを得ず、知的にも肉体的にも持ってない。
身体的・心理的に殆どの障害、複合して持ち、環境的・家族的にも報われぬ因果関係にあり、
物理的・精神的に存在出来ない非現実の者じゃないとした上で、現実的に最低最悪の最底辺の人間。
「俺はソレだったんだ、だがしかし師事者を見つけたんだ、才能はないと言われてもソレでもとことんまで突き詰めたんだ」
努力の積み重ねにより完成する、あらゆるものが努力次第でどうにだって成れるのだと浅瀬は言う。
「努力は0を0.000.000...1と極限的には同一のもの、0を一瞬で1にするには?簡単な話だ、無限小数の工程を圧縮するんだ、既に目的があるなら尚更簡単か話だ」
「そこから1を100に増幅させる、至ってシンプルだ、やるかやらないかだけだ」




