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32. 魔法と図書館


人間以外の喋ることのできる種族は、

亜人、獣人、魔人、魔族、知能の高い魔物、などなど。

他にも喋れることが出来る種族は沢山いるが、一般的に知られているのはコイツらだ。


動物が喋るなど有り得ない。

喋る猫がいると言ったら、絶対に笑われて、悪い意味で有名になる。

だからココは驚いているのだろう。

わかるぞ、俺だって始め見た時は驚愕したもんだ。


「あー、そういえばレンにも猫猫って言われてたけど、僕猫でも魔物でもないにゃん」

「語尾ににゃんが着いてるが?」


てへ、と言ってユキは頭に片手を置く。


猫とは少しかけ離れた生物だから、魔物かと思っていたが、どうやらそういうわけでもないらしい。


「可愛い……レン様触っていいですか??」

「あぁ、いいぞ。体のあちこちを触ってやれ」

「レンがなんで決めるんだよ……」

「当たり前だ、お前は俺のペットだからな」


ユキの色んな所を優しくモフモフして、遂にはココは自分自身の顔や体を擦り付け始めた。


「可愛い!」

「アハッ、くすぐったいよー」


羨ましい、ココにこんなことをして貰えるなんて……。

今から死んで猫に転生してココに可愛がって貰おうかな。

なんて本気で思った。




朝ごはんを食べて、教室に向かった。

ユキがいるおかげか、気まずくはなかった。

ちなみにユキは皆の前では喋らないらしい。


教室に入ると、皆が俺に挨拶してきて、クロエとルナは俺に駆け寄ってきた。


「あー猫だ!可愛いな!」

「レン、この子どうしたの?」

「え、あぁ、俺のペットだ」


ユキを見ると、またもや嫌そうな目で俺の事を見てくる。

まったく。そんなに怒らなくてもいいだろ?


クロエはユキの頭を撫でる。


「この子の名前なんて言うの?」

「ユキって言うんだ」


すると周りが爆笑し始めた。

人が決めた名前を笑うなんて酷いな、さすがの俺でも落ち込むぞ。


「ハハ、ごめんな!レンがユキなんて名前付けるんだなーって思ってな」

「もっとゴルゴンみたいな名前つけそうだよねー」

「あ、ちょっとわかるかもです」


おい、ココまでそんなことを言うのかよ!

――まぁ、楽しそうだし、良しとするか。


「お、おい……」


するとそこに居たのは、この前俺に戦いを挑んできたレパードだった。

照れくさそうな表情をしている。


「この前は、すまんかった」


驚いた。コイツが素直に謝って来るなんて……見直したぜ。


「もう怪我は大丈夫なのか?」

「あぁ、もう全然平気だ。ほんとにごめんな」

「いいよ気にすんな。それよりもほら

、せっかく大魔法学園に入学できたんだ。楽しもうぜ!」


レパードの目が輝く。


「おう!そうだな!」



それから数週間、何事もなくとにかく楽しく授業を受けた。

みんなやはり大魔法学園の生徒だけあって、1日の授業だけで格段に実力が上がっている。


「ふー、今日もがんばったぁ!」


クロエが両手を上げ、気持ちよさそうにしている。


「ねぇ、レン」

「ん?なんだ?」

「今から4人で魔物狩り行かない?」


4人で魔物狩りか、面白そうだ。

もしかしたらレベルを上げるかもしれないし、

レベルが上がらなくても、戦えば戦うほど実力は上がる。


「お、いいぞー」

「ココも楽しみです!」


ココがぴょこんとジャンプをした。


「だがその前に俺はやりたい事がある、先にお前らで行っててくれ」

「わかったー!ノベラ平原にいるから、用事終わったら来てね!」


確かノベラ平原と言ったら、ここから少し離れた場所だよな。

平原なんて呼ばれているが、ヨーナス先生曰く地面が平らだったには昔の話らしい。

現在は、ところどころ地面が綺麗に割れて、段差になっているって噂だ。



おっと、それよりも俺にはやるべき事がある。

駆け足で図書館に向かった。


「うわすっげぇぇ……」


その図書館は有り得ないぐらい広かった。

それに単純ではなく、興味深い作りをしている。


中央には花が沢山生えており、そこで遊んでいるワイワイ先輩達の姿があった。

加えて、何らかの魔法の仕掛けで図書室自体の形がどんどん変わって言っているようだ。


するとピンク色のヒラヒラが俺の下でグルグル飛んでユキがでてきた。


「やぁ!」

「うお、びっくりした。なんだ?前も思ったがなんだよその魔法」


ユキが使う魔法とスキルは、《真実の目》で確認できないものばかりだ。

ただの魔法ではない。ということはわかる。


ユキは階段の手すりを登り始めたので、俺も後について行く。


「転移魔術だよ」

「嘘だろ?!」


そんなものがこの世に存在するなんて思ってもいなかった。

俺は《真実の目》で転移魔術が存在するか確認するが、表示されない。


「まぁ、今は難しいことは考えなくてもいいと思うよ」

「いやぁなんというか、自分より強い奴がいると嫉妬する」

「ふっ、レンって面白いね」

「は?」


ユキが可愛らしくクスクス笑い始める。


自分より強いやつがいると気に食わない、男なら誰でもそうだろう。

俺は特に魔法に関しては人に負けたくない。


「いいかい、あんまり見せてないけど、僕はレンが見たことないような魔法ばかり使っているよね?」

「まぁ、そうだな」


悔しいが、事実だ。


「大丈夫、レンもそういう魔法を使えるようになるよ。それにすぐに僕より強くなると思う」

「そんなの、分からないじゃないか」

「分かるよ。僕は君より君のことを知ってる」


いっや怖!

爽やかにユキそう言っているが、この猫だったら本当に知っている可能性がある。ネタでも恐怖を感じるぞ。


「うわ〜、レン酷い」


急にユキが肩に乗っかってくるので体がビクッとしてしまった。

こやつ、心を読みやがったのだ。


「ふふん……」


すると俺のほっぺたに口を近づけた。


「ペロっ」

「うわぁ何するんだ!!」


舐められた。ぺろぺろされた。

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