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28. レン様のものになるのはココだもん


「えぇと、もの……ですか?」

「はい、そうです」


なんか凄い変な響きだ。


「具体的には何をすればいいのですか?」

「レンは強い、だから私のすぐ傍で私を守って欲しいのです」


なんだ、そういう事か。

ものと聞いたから、少し身構えていた。

おそらく護衛のようなものをやって欲しいということだと思うが、俺はココとの旅の約束がある。


「……いいお話ですが、お断りさせて頂きます」


女王は諦めが悪くさらに攻めてきた。


「そんな事言わないでください。も、もちろん可愛がってもあげるので!」


……。


え、今可愛がってあげるって言った?

俺の聞き間違いじゃないよな?


「可愛がってあげるとは……?」

「レンは私の好みのタイプですから。可愛がってあげます。いっぱい……いっぱい……フフ」


だめだこの女王、ドSの予感がする。

俺の体が拒否反応を起こしていた。

この王女に可愛がられるぐらいならココに可愛がられたい。

絶対優しくしてくれる。


「……そんな顔しないでくださいよ」

「あ、いや元々そういう顔です」


気持ちが顔に出ていたようだ。

俺も顔に出やすいタイプかもな。


それから雑談が続き、ちょうどお腹が空く時間になった。


「そろそお昼ご飯にしましょう。さぁ、こちらへ」

「あ、その前にトイレ行ってきてもいでしょうか?」


女王様は、微笑んでこういってきた。


「雉を撃ちに行くんですね?部屋を出て右です」


何故わざわざ上品に言ったんだ?

一周まわって悪意を感じる。


「ありがとうございます、行ってきます」


猫が俺の肩に乗って来たので、どうやら着いてくるつもりのようだ。


俺は言われた通り、部屋を出て右にずっと進んで、やっとのことでトイレにたどり着いた。



「なんでお前まで着いてきてるんだよ、トイレしずらいじゃねぇか」

「いいじゃないか、雉撃ちを見るぐらい」


なにあの王女様に乗っかってるんだよ。

ニヤニヤして俺のことを見てくる。

まぁ、魔物だしいいか。


「いいかい?ご飯を食べる部屋に着いたら、周りにこの城のメイドと執事がいる」


無表情で、淡々と話し始める。


「全員が女王を殺そうとしているだ」

「は?全員??そいつらは何が目的なんだ」

「もちろん、国を乗っ取ろうとしてるんだよ」

「無茶苦茶だな」


なら今すぐにでも叩き潰した方がいいだろう。


……いや、それはダメだ。

女王からの信頼度はもちろんメイドや執事の方が上だろう。

証拠がないと、俺が悪者にされてしまう。


「よく分かってるじゃん」

「何回心を読んだら気が済むんだ?」

「ごめんごめん、急に黙り始めたからさ」


正直もう慣れたのだがな、

と言ってもなんのスキルだろうか?

俺もそのスキルが欲しいのだが。


「ということで、メイドと執事達が女王に危害を加えた瞬間。その時にレンのミッションはスタートだ。くれぐれも――」

「殺すな……だろ?」

「お、わかってるじゃん」




『ココ視点』


現在は授業中。先生が映像の魔法を使って、ココ達生徒に一生懸命、スキルについて教えてくれている。


「剣術、魔術以外のスキルは、その人の生まれ付きか、何らかの大きな経験をした時に取得ができるとされています。またAくんとBくんが同じ経験をしても、必ずしも同じスキルを獲得できるとは限りません」


「はぁ……」


ココはため息を着いて、いつもどうり俯く。


朝のことのせいで、授業の内容が全く入ってこない。


「……うぅぅ」


恥ずかしすぎて死にたい。あんな姿、人に初めて見せた。

レン様は凄い険しい顔をしてたし。

今度こそ、本当にレン様に嫌われたよね……。


そんなことを考えて、自分を責めているうちに、授業が終わった。


「あ、授業。終わった」

「やっほココ、元気ないな、どうしたんだ?」


ルナが、ココを気にかけてくれたのか、話しかけてきた。

 昨日のことを思い出して、嫉妬をして、ムッとしちゃう。


「ココも昨日のアルゲニルとの戦いで疲れてるんだね」

「……はい、そうなんです」


 レン様ことで。という風に言いたいところだけど。

深夜のことを思い出して、言うのはやめることにした。


「ねぇ、少し耳貸してくれないか?」

「え、あ、はい。いいですよ」


 ルナが突然そんなことを言い出したから驚いた。

 ニヤリとしながらココの耳に顔を近づけてくる。


「私。レンに告白したんだ」


 心臓がドキッとした。

 まさかその話を今されるなんて思ってもいなかった。


「へ、へぇ。そうなんですね」


 嬉しそうな表情をしてから。やっぱり付き合っているのかな?

 ココは聞きたくなかったけど、聞きたかった。

 やがてココは覚悟を決めた。


「それで、結果は……?」

「実はねぇ~」


 ルナはココに告げた。



「告白に成功したよ――――」

「え……」


 一番聞きたくなかった答えが、帰ってくる。


「実は両思いだったみたいなんだよね。告白にすぐオーケーしてくれた」

「そう……なんですか」


 動揺してしまう。

 やっぱりそうだったんだ。ルナさんは可愛いもん。

 何も、おかしいことじゃないよね。

 ルナはココの耳から顔を離した。


「ココ、私たちのことを応援してくれたらうれしいな!」

「はい、応援します。ファイト」


応援してる。

だけどレン様のものになるのはココだもん。


複雑な感情……。


付き合っている?

だから何なんですか!


絶対に、振り向かせてみせます!

レン様。大好き。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 女王と王女は同一人物なのですか?少し調べれば、女王と王女は全く意味合いが違うのは分かるはずですが。女王と王女それぞれが同席しているという設定なのであれば、申し訳ありません。 それと、序…
[良い点] ココがかわいい。 [気になる点] 女王だったり王女だったり、別の人なのか誤字なのか…
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