27. 王女からの呼び出し
次の日の朝――
キッチンから何かいい匂いが漂っているのに気づき、目を覚ました。
「んー?」
なんの匂いだろうか。
気になった俺はキッチンへとことこと歩いていった。。
「レ、レレレレレレレン様!お、おはようございます」
そこには何故か裸エプロンをしているココの姿があった。
ペコっと俺にお辞儀をする。
「おい。なんだその格好」
「……見ればわかるじゃないですか……」
いやなんでそんな格好してるか聞いてるんだよ。
一体全体何が目的なんだ……?
さすがに動揺してしまう。
一方ココも今にでも倒れそうなほど顔を真っ赤っかだ。
「ジロジロ見ちゃ……だめ」
「お前早く着替えろ!!」
「コ、ココの裸エプロン見たくないですか??」
見ちゃダメなのか見て欲しいのかどっちかわからねぇ。
というか今にでも倒れそうなぐらい火照ってますけど。
「いいからお願いだ、俺が困る。早く着替えてくれ!」
「……そうですよね……すいません」
落ち込ませてしまった。
昨日からココの様子がずっとおかしい。
ここまで来ると本当に心配だ。
数分後――
俺たちは、ココが作ったご飯を食べていた。
さすがココだ。朝の料理も美味しい。
しかも俺の体のことを考えて作られている。
だがそれよりも――――
(気まずい……)
俺はココと目を合わせようとしても、目を逸らしてしまう。
さっきのココの姿が脳裏に鮮明に描かれるからだ。
「レン様……すいません」
うん、別にいいよ。謝らなくても良い。
でもこれだけは教えてくれ。
「なんであんな格好をしてたんだ?」
めちゃくちゃ涙目だ。
この質問、しない方が良かったのかもしれない。
「あー、うん、答えなくていいよ」
俺たちは、気まずいまま教室に向かった。
「おっはよー!」
「おはようさん」「おはようございます……」
「あれー、二人とも今日は元気ないね」
クロエが俺たちに近づき、しゃがんで俺たちの顔を覗き込んでくる。
「そんなことないぞ」
周りを巻き込むのは良くないので、笑顔を作り誤魔化す。
「作り笑顔なのバレバレだよ〜」
「ギクッ……」
なんだろうか、色々複雑な気持ちだ。
すると、先生が教室に入ってきて、俺に手を振りながら名前を呼んできた。
俺は先生に駆け寄る――
「どうしたんですか?」
「実は、今日は学校を休んで、今からレノア城に向かって欲しいのです」
本当に猫が言っていた通りになった。
「分かりました。一応お聞きしたいのですが、なぜ俺は呼ばれてるのでしょうか」
「王女がレンに会いたいって言っているようなんですよね」
やはり、昨日の戦いを見たからなのだろうか?
どんな話をされるか……気になるところだが……。
「分かりました。それでは行ってまいります」
廊下を歩いていると、
前方にピンク色のヒラヒラが出てきて、
優しいフワンっと言う音と共に猫が登場。
俺の肩に乗っかってきた。
「お前の言う通りになったな」
「そ、そうだね」
なんだか、様子がおかしい。
猫を見てみる顔が若干赤くなっていた。
「ん、お前もココのあの姿見て興奮してるのか?」
「いや違うよ、僕女の子だし……もう。というかお前"も"ってなに!」
ため息を吐いている。それを見て、俺もため息を吐いた。
それはさておきコイツメスだったのか、
一人称が僕だったのでオスかと思っていた。
「それで、今日の何時に王女は殺されるんだ?」
それが分かっていないと、助けようが無い。
「君はこれから王女と昼ご飯を食べることになる。おそらくその時だ」
「おそらく?」
正確な時間までは把握していないようだ 。
他愛も無い話をしながら、レノア城に向かった。
「ようこそおいでくださいました。レン」
王女が椅子から立ち上がり、美しいお辞儀をする。
点数をつけるとならば100点だ。
いや、そんなことよりなんで俺は王女にお辞儀されているんだ?
「お、お辞儀なんてしなくていいですよ!」
「いいえ。力あるものには女王であれど、敬意を払うべきだと私は思ってもおります」
うわ、めちゃくちゃいいひとじゃん。
しかも礼儀正しいし。
赤色の髪をした美人……というか、頼れそうなお姉さんって感じの人だ。
本音を言おう、甘えたい。
「そちらの猫は?」
肩に乗っかっている猫を見て、王女は問う。
「……」
この猫、急に喋らなくなりやがった。
俺以外の前では喋らないつもりだろうか?
だが確かに喋れる猫なんて連れていたら怪しまれるもんな。
「この猫は俺のペットです」
「可愛らしいですね。後で是非触らせてください」
「どうぞどうぞ、ずっと触ってあげてください」
猫は俺をジト目で見てきた。
お前が急に黙り始めるのが悪いんだぞ。
「ではゆっくりとお話できる部屋へ行きましょうか」
女王について行くと、客室の思われる部屋へ案内され、数時間がたった。
「フフフ、レンって面白い」
「ハハハ、王女様も面白いっすよ」
王女様はお腹に手を当てて笑う。
なんてこった。
王女様と話がすごく合う、まるで自分と話しているようだ。
「それで、今日僕を呼んだのは何故でしょうか?」
「そうですね、そろそろ話ましょうか」
一拍置いて、王女は話始めた。
「私のものになってもらえないかしら?」
床で寝ていた俺のペットは、ハッと顔を上げる。
私のもの……?
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