19. 圧倒的勝利
俺達は学校が所持をしている、闘技場にクラス全員で来ていた。
それ以外にも、俺が戦うと聞きつけたのか、
他学年の先輩達がチラチラ来ていた。
面倒くさがってはいたが、これはいい機会かもしれない。
この戦いを見れば、
俺に突っかかってくるやつが減るかもしれないからだ。
「俺の名はレパードだ!」
「別に知りたくも無いから名乗らなくていい」
クスクスと、観客が笑う。
すると憎しみのこもった目で俺を睨みつけてくる。
何がこいつはそんなに気に食わないのだろうか。
すると審判役を務める担任の先生、ヨーナスが、張った声で発言をした。
「今から一対一のバトルを開始します。相手が戦闘不能になった時点で、勝者が決まります。それでは開始してください」
先生がそう言った瞬間、彼は魔法を唱え、黒炎を手に出す。
「《ブラックフレイム》」
黒炎は、骨まで焼き尽くしてしまう邪悪な炎だ。
こいつ、俺を殺すつもりなのか?
まぁ、殺せる訳はないが。
「おらぁ!」
そう言って、俺に投げつけてくる。
そのスキル、いただくとしよう。
俺はわざとその黒炎を手に取った。
「なに?黒炎を手に持っただと?!」
不思議そうな顔を見てくるが、しっかりと火傷はしている。
ただ自動回復してくれるから無関係なのだが、
俺はレパードの魔法を避けながら、黒炎を手に持ち、
《真実の目》でスキルに変換した。
【スキル《ブラックフレイム》を獲得しました】
「《ブラックフレイム》」
「馬鹿な!」
彼の出した魔法より威力の強い黒炎を出してみた。
どうやらかなり驚いているようだな。
それをレパードはもろに食らう。
「ぐわぁぁぁぁ……まだだ……終わってないぞ」
まだ立ち上がるのか、俺の方が強いって分からせたつもりだったんだけどな。
こいつは本物のバカだ。
「うぉぉぉぉぉ!!」
短剣を出てきた。ならばしょうがない、俺も久しぶりに短剣を使うことにしよう。
思いっきりぶつかり合う。
剣の腕は中々のようだ。
だが……。
「《ヘイル》」
彼の背中から、大きな氷がいくつも刺さる。
出血をして、倒れ込む。
どうやらここまでのようだ。
「勝者、レン!」
観客からの歓声を浴びる。
「どうだ、これでわかっただろ?お前は俺より弱い。俺に何かを言いたいなら、強くなってからにしろ」
「く、くそ……」
レパードは、先生たちに保健室に連れていかれた。
これで俺に喧嘩を売ってくるやつはもう居なくなるだろう。
「流石ですお師匠様ーーー!」
向こうでべギルが泣きながら俺に手を振ってるが、とりあえず無視しておこう。
それを見て観客がザワつく。
「レン様ってあのべギルを弟子に着けたの?すごくない?」
「やっぱレン様只者じゃないぜ」
べギルってそんなにこの学校で恐れられている存在なのか?
こいつが??
ステータスを見ると普通に馬鹿強く、93レベだった。
変なやつだから、どうせ弱いんじゃないかと思っていた。
だが、俺が育てたココよりはレベルは上だが、ステータスはやはり劣っている。
やはりレベルが全てではないということが分かった。
「レン様ぁー」
おっと、噂をすればココが走ってやってきた。
そのままいつも通り抱きついてくる。
可愛いヤツめ。
クラスのみんなもやって来て、クロエは笑いながら発言をする。
「レンくんはほんとに凄いね、レパードとの魔力の違いがよくわかったよ」
またみんなにチヤホヤされる、
たまにはこういうのも悪くないかもしれないな。
硬かったはずの俺の表情が和らぐ。
すると先程のようにココがほっぺたをぷくっと膨らませ、今度は俺の顔を下から見ている。
俺に何かを伝えたいんだろうか?
「それじゃあアルゲニルの戦うのは、レンで決まりだな」
どうやらそれに対しての異論は無いようだ。
するとクロエが手を上げ、みんなの視線はクロエに方に行く。
「私もアルゲニルとの戦いに出ます。レンくんの戦いを見て、レンくんと一緒に出たいと思いいました」
彼女はいつも真剣な顔をしているが、今回はいつにも増して真剣そうだ。
「わかりました。では明日のアルゲニル戦は、レン、ココ、クロエに出てもらうことにしましょう。絶対に勝ちましょう」
「「「はい」」」
三人で一斉に返事をする。
絶対に負けられない戦いだ。
痛い目を見せてやるとしよう。
ココがしょんぼりとした声で俺に言ってくる。
「レン様、なんか悪い人の顔してます」
「元々そういう顔なんだよ」
その後先生が魔法で時間を確認しはじめ、昼食にすることとなった。
「ねー、レンくん、私たちと一緒に食べない?」
「いやいや、僕達と食べるんですよ」
「ルナも一緒に食べたい!」
なんかみんな俺に集まり始めた。
こういうのは苦手で、困惑する。
「レン様、着いてきて!」
「えー、ココちゃんだけズルいー」
ルナが俺の手を引っ張って人目のつかないところまで連れてきてくた。
ココのお陰で助かった。
「はぁ、まったくアイツら俺をなんだと思ってるんだ」
だが困った。お昼ご飯は何を食べよう。
すると、ココが魔法で弁当のようなもの出した。
「今日の朝、実はレン様の昼ごはん作ってたんですよ」
「え、マジで?!」
これは楽しみだ。
ルナが作った手料理を振舞ってくれるのは初めてだ。
舐めまわすように、食べてやろう。
と、思ったんだけが――
なんか弁当めっちゃでかくね??
「どうしたんですか?苦笑いして」
「あぁ、いやそんなことないぞ!」
この量を食べなきゃいけないのか?
一生懸命作ってくれたのは嬉しいが、流石にこれは食べきれない。
ココが弁当を開けると、
彩り豊かで滅茶苦茶美味しそうな食べ物がギッシリ詰まっていた。
「一緒に食べましょう。流石にココはこの量を食べれませんから、後はレン様が食べていいですよ!」
ダメだ。この顔を見るとこの弁当を全部食べずにはいられない。
ココはココみたいな可愛い食べ物を、俺の口の前まで運んできた。
「あーんしてください」
俺は口を開け、味わいながら食べる。
ココは心配そうな顔で、俺の表情を伺っている。
「ど、どうですか?」
「なんじゃこりゃあああ!うますぎだろ?!」
これが女の子が作る弁当……いや、ココが作る弁当なのか。
俺は弁当をすごい勢いで食べる。
それを見てココの顔が、ぱぁ!と明るくなる。
「その勢いだったら、ココまで食べられちゃいそうですっ」
変な意味に聞こえるからやめてくれ。
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