18. 何故か学校の人気者になった
次の日、部屋を出て学校の廊下をココと一緒に、目を擦りながら歩いていると、他学年からの目線を感じた。
男も女もこちらを見ているようだ。
おそらくココが可愛いからだろう。
と思っていると、前から不良っぽい男達三人が歩いてきた。
めちゃくちゃ俺を睨んでくる。
この学校にも、やはりこういうはいるのだな。
他の学年は実は10クラスあるので、人数が多すぎて今まで気づかなかった。
―一学年の入学した人数がおかしいということがよくわかる。
ココは怖がり、俺の後ろに隠れる。
すると俺の目の前でその男達が止まり、急に土下座してきた。
「レン様、弟子にしてください!」
おっと、なんの冗談だ?
俺をからかっているのだろうか。
「えっと……どういうこと?」
するとその三人のリーダーだと思われる金髪の筋肉男が顔を上げて、熱意がこもった声で発言する。
「俺たちは今まで、ウザイと思ったやつを男だろうが女だろうが殴ってきました」
うわぁ、最低だ。
よくこいつ堂々と言えるな。
いくらなんでもそれは無茶苦茶だ。
周りの先輩達が苦笑いをしている。
「ですが、いたいけな女子を"魔族から守った"という貴方の話を噂で聞いて、感服致しました!」
「えっと、そうか。これからは無差別に殴るなよ、じゃ」
俺は教室に向かうおうとする。
早くしないと教室に遅れちゃうじゃないか。
もし怒られたらこいつのせいにするとしよう。
あれ、俺ってもしかして性格悪い?
「お、お待ちくださいレン様!」
「なんだよ、教室に遅れるんだが?」
「どうしても、俺達は貴方の弟子になりたいです」
「弟子になりたいって言ったって、この学校に優秀な先生達がゴロゴロいるだろ?」
別に誰かの弟子にならなくても、十分に強くなれるんだと思うんだが?
「他の先生なんかどうでもいい、俺達は貴方の弟子になりたいのです」
「俺がお前らを弟子にしたら、なんでも命令していいのか?」
「はい!なんでも従います」
なぜ俺の弟子になりたいのかは、マジでよく分からないが、とりあえずこいつは使えそうだ。
俺は一瞬ニヤニヤした表情をしてしまった。
「わかった、俺の弟子に本気でなりたいなら弟子にしてやる」
周りがざわつく、中にはいいなと言った声もあった。
「まじですか?!俺の名前はべギルです!俺達マジで幸せです」
ついには号泣し始めた。
弟子になって幸せを感じるなんて、変なやつらだ。
俺は教室に向かい歩き始める。
「――――えっと、何をしてるんだ?」
「ボディーガードです!」
「いやいらねぇよ!」
べギル達は俺とココを守るように囲む。
ほんとに勘弁してくれ、鬱陶しい。
「では何をすればよろしいでしょうか?」
「授業を真面目に受けてこい」
「はい、わかりました!」
するとダッシュで自分の教室へ戻って言った。
俺らも急ぐとしよう。
教室に来るや否や、クラスの男女が、俺の方へ集まってくる。
おいおい、マジかよ。
どうやら間に合ったようだが、面倒臭いことになった。
「すごいよレンくん!魔族を倒したんだって?」
「しかも無傷だったらしいよ」
「え、マジですか?男だけど僕も助けてもらいたいな!」
「私も〜」
今まで沢山の人からチヤホヤされる経験をしてこなかったからか、少し照れくさい。
クロエとルナは、微笑みながらこちらの様子を伺っている。
一方ココは、クラスの女子のことを見てほっぺたを膨らませる。
一体なんなんだ?
すると鋭い声が、教室に響き渡る。
「おいテメェら、何故こんな雑魚を褒める」
整った黒髪に、不気味な赤い目。
背は俺よりちょっぴり低い男が、そういった。
雑魚と言うのは俺のことをだろうか?
彼のステータスを確認することにした。
レベル:76
レベルは馬鹿高いが、その割にステータスがかなり低く、目立ったスキルも無い。
雑魚に雑魚と言われてもなぁ……。
というかそのステータスでよくこの学校に受かったな。
もう一度入学試験をしてみてはどうだろうか?
こんな奴は放っておくとしよう。
と思っていたのだが、クラスのみんなは放っておかなかった――
「はぁ?何言ってんの、雑魚は貴方でしょ?」
「そうですよ!昨日のダンジョンだって、貴方が足を引っ張ってたんじゃないですか!」
「それにその言い方、レンくんに失礼だと思わないの??」
彼は皆からの評価が低いようだ。
まぁ、この性格じゃあしかた無いだろう。
「うっせぇ!俺からすればお前らの方が迷惑だった」
「はいはい。皆さん、喧嘩は辞めましょう。席に座ってください」
先生がそう言うと、仕方なく皆が席に着く。
「皆さん、今は喧嘩をやっている場合ではありません」
いつもと先生の雰囲気が違う。
どうやら何かあったようだ。
「急で申し訳ないのですが、アルゲニルとの戦いは明日となってしまいました」
皆が驚き、批判し始め、それに先生は必死に対応する。
だが俺にとってはちょうどいい。
早くアイツらに復讐したくてしょうがなかった。
「クラスから出せるのは、三人です。誰かでたい人はいますか?」
俺は真っ先に手を挙げた。
それを見て、ココも手を挙げる。
「ココ、無理して出なくてもいいんだぞ」
「無理はしてないです。私はレン様とずっと一緒にいたい」
ココは将来お嫁に行けるのか?
もちろん、いい男はいっぱい見つかるだろうけど、俺から離れなさそうだ。
その時になったら、変わるものなのだろうか。
「あと、一人です」
「ちょっと待った」
さっきの俺に色々言ってきた男だ。
きっと俺の事を言うつもりなのだろうが、いくらなんでもしつこすぎないだろうか?
「このレンとかいう雑魚を出させるのは、認められねぇ。おい雑魚、俺と勝負しろ」
「はぁ、わかったよ」
しょうがないので、その勝負を買ってやることにした。
「面白い!」
「期待できそう!」
「ココかわええ」
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