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17. レベル100超


ルナは、俺の方を見て不思議そうな目をしている。


「ん、どうした?」

「え、いやなんでもない……」


目を逸らした後、顔を赤らめた。


魔族なんか、初めて見たな。

ああいうやつが世の中にうじゃうじゃいると考えると、人間はピンチじゃないだろうか?

なぜなら人間と魔族では魔族の方が強いやつが多いからだ。


ルナでさえ……もし俺がいなかったら確実に死んでいた。


「なんでレンはそんなに強いのだ?」

「そんな言われるほど強くないよ」

「いやいや、誰がどうみてもレン強すぎて化け物だぞ」


化け物と言われてしまった。

――だが、確かにそうなのかもしれない。


俺は《真実の目》のHPバーの上に表示される自分のレベルを見た。


レベル:162


そう、99レベル(MAX)を超えている。

限界突破というやつだ。

真実の目は、本当に色々できるスキルで、このスキルを持っているだけで、なんと限界突破ができてしまう。


正直今は誰にも負けない自信がある。


実はこの学校を入学した時から、とっくのとうに100レベは越していた。

じゃあ何故入学試験の能力検査の時にレベルが80代と表示されていたのか?

単純に真実の目でレベルを隠したからだ。


レベルが99を越しているのがバレたら、俺の噂すぐに広がり国とかから限界突破の方法を無理矢理でもかせられるだろう。

それだけは避けたかった。

だから、実際俺は化け物なみの力を持っている。


ちなにそのことはココも知らない。


「あと……また助けて貰っちゃった……」

「ハハ、何回でも助けに来るさ」


俺はルナの頭の上に手をポンポン、と乗せる。

髪の毛がココと同じぐらいサラサラだった。


「や、やめろよ、恥ずかしいのだ」

「でも俺の手をどけようとしないんだな」

「……」


赤面してそっぽ向きながら黙り込む。

ルナも頭を手で触られるのが好きなのだろうか?


「じゃあ宿舎に戻るぞ」

「でも、レンの血が!」


俺の胸から、ダラダラの血がこぼれる。

先程魔族に爪でやられたところだ。


「あぁ、これか。大丈夫だオートヒールっていうスキルを持ってるんだ」


急に血が止まり、みるみる傷が治っていく。

ルナは予想通り、驚いていた。


「な、何そのスキル……聞いたことないぞ……」

「ってことで俺は大丈夫だ、行くぞ」


俺は歩き始めようとする。

だが、ルナは俺の二の腕にしがみついて来た。

どうしたのだろうか?


「ま、まだお化けがいたら怖いから、これで歩かせて」

「いや今お前が言うお化けを倒しただろ」

「ね、念の為だ!」


そう言って、さらに強くしがみついてくる。

こりゃあ深夜に一人でトイレに行けないタイプだ。


同じ部屋のクロエと、いっつもこうやって連れションしているに違いない。

大変そうだ。


まぁ、ココが一緒にトイレ行こうと言い始めたら、喜んで着いていくが……。




宿舎に戻り、ルナが無事だとみんなに伝えた。


「本当に心配してたんだからね!」

「ごめんなのだ……」

「見つかって良かったです」


クロエはルナに抱きつく。

先生達も、ほっとした顔をしている。


「そういえば、魔族が学校に侵入してましたよ」

「それはほんとか!」


顔も知らない先生達が、俺に目を向ける。

そんな見られると緊張するのだが。


「一応倒しておいたのですが、国の周りの魔族の侵入を防ぐ結界が弱まっているのかもしれないですね」

「魔族を倒したのですか!さすがレン様ー!」


いつも通り、ココは俺に飛びついてくる。


「わかった、すぐに国へ報告しておこう。君が魔物を倒したことも報告しとく」

「いや、別にそれは報告しなくても――――」


と言った時には遅かった。

これがかなり大事なのか、俺の話を聞かず走って行ってしまった。

ヨーナス先生が近づいてきて、

俺のことを本気心配するような表情でみてきた。


「大丈夫ですか?怪我はないですか?」


見ての通りだぜ、先生。

と心の中でつぶやく。

続いて、ルナもクロエを連れて俺の前にやってきた。


「レ、レン……ありがとう」


ルナとクロエがお辞儀をしてきた。

この二人は、きっと昔から仲が良く、お互い大切に思っているのだろう。


その後色々話をして、俺らは部屋に戻った。

すると、急にココが涙目になった。


「レン様、信用していない訳では無いのですが、一応言わせてください」

「どうしたんだ?」


そういうと、額に涙目が伝った。


「ココを置いて、死なないでくださいね」

「……」


残念だが、約束は出来ない。

いつ死んでも、おかしくないからだ。

だから、何も言えなかった。


「もしレン様が死んだら、ココはもう生きていけない……」


ココは崩れ落ちる。

そうか、そうだったのか。

気づかなかった。ココにとってもう俺はそんな存在になっていたんだな。


「約束してください。もしこれから、何かに悩むことがあればココにも……」


「頼ってください」


脳裏で、先程あった猫の言葉がチラつく。

思わずココを抱きしめてしまう。

俺から抱きしめるなんて、初めてだ。


「ココ、ありがとう」


それだけを言った。

それ以上の言葉は、今は必要ない。

これから何かあれば、ココを頼ることにした。

「面白い!」

「期待できそう!」

「やるやんこいつ」


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