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15. 謎の白い猫


俺は、ココを部屋に置いて、

街へココが欲しいというケーキを買いに来ていた。

色々な種類のケーキがあるが、この大ききなチョコケーキにしておこう。


「すいません、このケーキください」

「はい、2000ゴールドです」


俺は2000ゴールドを払い、ケーキをお姉さんから貰う。


学校に帰り出すと、なにか奇妙な空気が漂い始め、

やがて周りに歩いている人が急に石のようにピタッと止まる。


「な、なんだ?」


俺は周りを見て困惑する。


「こんにちは」


後ろから、声が聞こえる。

身の危険を感じた俺は、魔法を早口で唱える。


「《リバロー》」



そうして俺は後ろを振り向くが、そこには白い猫……っぽい可愛い見た目の魔物がいた。


黒色の矢印が猫に飛んでいく。

――だが、俺が唱えた魔法は、いとも簡単に防がれてしまった。


「何者だ」


俺はそう発言し、その猫を睨みつける。

こいつはなんて言う魔物だろうか、

だがこれだけはわかる。こいつはただの猫ではない。


「いきなり攻撃するなんて、酷いなー」


猫は手で、自分の頭をかいている。


酷いも何も、

周りの人が石のようにピタッと止まったのは、こいつの仕業のはずだ。

攻撃されて当たり前じゃないか。


「みんなを元に戻せ」


さらに睨みつけるが、猫は何も感じていないようだ。

杖を俺は猫の方に向け、脅す。


「今日は君に話があって来たんだ」


おい、こいつ無視しやがったぞ。


話があると言われても、

この状況を説明ぐらいして貰わなきゃ困るんだが。


「まず大魔法学校の入学おめでとう」

「何故お前がそのことを知っている」

「見ていたからだよ」


ストーカーされているとは、

全然気づかなかった。

怪しすぎるので、ステータスを確認してみるが、

一切何も表示されない。


「おっと、ステータス確認しようとしても無駄だよ」


ゾッとした。

猫の目が全てお見通しだよ、と言っているように見えた。

こいつ、俺の能力に気づいてやがる。


「な、なぜわかった!」

「そんなこといいから、僕の話聞いて欲しいなー」


そんなことだと?

今までこの能力に気づいた人はいなかったんだぞ。


こいつが危険なヤツだということは確定だ。

そんな可愛く言ったって無駄だぞ、通用しないぞ。


「それで本題だけど、何かあったらココに頼ってあげて」

「十分、頼っている」


どうやらこの猫、ココのことも知っているようだ。

流石ストーカー。

これからも続けるつもりなのだろうか?


すると、猫が感情的になり始める。


「僕が見ていて、頼っていないと思ったから言ってるんだよ」


俺はそう言われて、口を思わず開けてしまう。

なぜこの猫はそんなことを言う?

頼っていても、頼っていなくても

この猫が気にすることじゃない。


「僕が言ったこと、絶対に覚えておいて。また話そうね」

「ちょ、まてよ!」


猫が、俺と反対方向に歩き始めた瞬間、

猫が消え、石のように止まっていた周りの人間が、再び動き始めた。


「くそ……なんなんだよ」


ココの事を話していたが、何か繋がりがあるのだろうか?




俺は帰って、ココに聞いてみることにした。


――のだが寝ていた。

眠っている姿も可愛い……じゃなくて、

疲れていると思うので、寝かしてあげたいけど、

ケーキを食べさせたいし、猫の話もしなきゃいけないので、俺はココを起こす。


「ココ、ケーキ買ってきてやったぞ」

「んん……」


ゆっくりと、布団から起き上がる。

一方俺は、箱からケーキを取り出し、

机の上に置いてあげる。


「あ、すごく美味しそう!ありがとうございます」


ココは、フォークでケーキを食べ始める。


「すごく美味しいです。レン様、あーんしてもいいですか?」

「え、ま、まぁいいが」


今はココと二人っきりだから、食べさせて貰ってもいいか。


「美味しいですか?」

「めちゃくちゃ美味しい」

「ふふっ」


ココに食べさせてもらったからか、

最近食べたものの中で、1番このケーキが美味しく感じだ。


「その……私にも、あーんして欲しいです」


この顔を見せられちゃうと、

これは断りたくても、断れない。


「はいはい、わかったよ」


俺はケーキをココの口の中に運ぶ。


「あー、美味しい……」

「とろけそうな顔してるな」


やはり人に食べさせてもらうと、美味しくなるようだ。


「それでさココ、さっき白い猫に会ったんだ。そいつがお前のこと話してたんだ」

「喋れる猫さんですか?見たことないですね……ココも会ってみたいです」


今も俺は見られているのだろうか。

これからはしたいことが自由に、出来なさそうだ。

すると、ドタドタと音が近づいてきて、

この部屋の扉を、誰かが強く何回も叩く。


「わっ、びっくりした……」

「なんだ?もう夜だぞ」


音があまりにもうるさく、ビックリしたからか、

ココは胸に手を当てる。

周りにも迷惑なので、早く開けるため早歩きで扉に向かう。


「大変なの、ルナがいくら待っても部屋に帰ってこないの!」


そこに立っていたクロエは真剣な顔で、俺に訴えた。

「面白い!」

「期待できそう!」

「やるやんこいつ」


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