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職業【魔道士】氷魔法の極地を浴びせる

 カリナとサリアが訪れたのは、『エレメント』の拠点であった。

 町中に立つアイテム屋。様々な属性の武器やアイテムが並べられており魅力的だ。


「ここであってる……?」

「考えてみてください。凍結は凍らないと意味がないでしょう? 氷といえば?」

「なるほど。でも僕も『魔属性変化』で氷属性は操れるんだけど……」

「せっかく『エレメント』の拠点ができたのですから! 一目見るのもいいでしょう!?」

「そっちが本命だよね……」


 中では三人の見慣れた店主が働いていた。


「カリナ? 会いたかったよ」

「なぜここに! まさか、私の禁断の魔術を盗みに来たのね?」

「いらっしゃいませ! カリナ、また用事?」


 三人とは頻繁にあっている気がする。トトはイベントで、エレンとは鯨を倒したし、コロンには謝りに行った。

 みんなカリナの来店に嬉しがっているのか、パッと晴れた笑顔を見せる。


「トト。職業進化おめでとう!」

「ありがとう。なにかあったの? もしアイテムがほしいならあげる。カリナのためなら無料で」

「それは悪いよ! 今日はエレンを借りようと思ってね」

「さぁ、行きますよ。今すぐ警戒を解きなさい」

「メデューサ……私はあなたをいまだに疑っているわ。深淵からの来訪者だとね!!」

「エレン、行っていいよ。僕とトトで店番してるからさ」


 コロンとトトに背中を押されたエレンは、寂しそうな表情で二人を見つめていた。

 申し訳ないが、少しの辛抱だ。三人は広原まで向かう。


「そ、それでなんの用かしら! 我が力は譲渡できない、秘蔵の宝よ!」

「カリナ様に氷の魔法を放ってほしいのです。状態異常集めとして」

「凍結の状態異常を絶えたらゲット出来るからね」

「なぁにそんな事! 私の本気を見せてあげるわ!!」

「いや、本気じゃなくて良いんだけど……」


 エレンは大杖を取り出すと、躊躇いなく魔法を唱える。


「【氷獄大魔凍撃メガブラスト・ブリザード】!!」

「上位魔法……」


 殺す気なのだろうか? 生憎カリナは魔法に対する高い抵抗があるためダメージはない。

 氷の結晶は岩石の大きさ。それは威力を増してカリナに触れると、破裂する。

 雪をまとわせ、場が一瞬にして冬と化した。


「寒いですね……」

「でもこれじゃあ凍結にはならないね」

「う、嘘でしょ……私の上位魔法が無効化されている!?」


 エレンは目を疑った。カリナはピンピンとしているが、今放ったのは上位魔法だ。

 普通の冒険者であれば一撃で葬れる技であり、威力は百を超えている。


「涼しい顔して立っていられるのも、今のうちよ」

「もっと涼しくするんだよね……?」

「【氷獄大魔凍域メガグラウンド・ブリザード】!!」


 空間が凍りつく。

 辺りに雪が振り始めて、肌に氷が纏わりつく。


「おぉ、この調子だよ!」

「素晴らしいですね。やはりエレンを頼って良かったです」

「ま、待ちなさい。二人とも……」


 エレンがその場に座り込む。

『可変鑑定』でみると、その意味が分かった。


「魔力が、切れたわ」

「魔法使い……魔力切れが早いね」

「仕方ないでしょう! 魔法攻撃力を高めるためにMPは犠牲にしたのよ!!」

「エレンはエルフでしたよね?」


 カリナは大スライムを召喚すると、MPを分け与える。

 エレンのMPが上限を超えて回復していった。


「い、行くわよ……【大氷魔点(アイスコア)】!!」


 数多の氷柱がカリナ目掛けて飛んでいく。

 腕をクロスさせてダメージを受ける。


「いいよ! 腕が冷たくなってきた!!」

「早く凍えなさいよ!!」


 そうして時間が経つ。

 カリナによるMPの譲渡量は千を超えて、エレンは大杖を支えに息を切らしていた。



 スキル取得

【凍結の体】



「やった! 手に入ったよ!! ありがとう、エレン」

「あなた……ちょっと強くなりすぎよ」

「……やっぱり?」

「それがカリナ様の魅力でしょう?」


 そんなこんなでスキルをゲットした三人だったが、遅れてスキル取得音が流れた。

 皆はカリナの開いた画面に注目する。



 スキル取得

【熱冷操作】



「ん? なによそれ?」

「そういえばカリナ様。すでに『火傷の体』を得ていましたよね?」

「たしかに、これは……温度を自在に操るだって。これ、常温以外感じないゲーム内じゃ、あんまり意味なくない?」

「そ、そんな事ないわよ!! これがあれば、さっきの私の努力は一瞬で解決よ!!」

「あー……やったね!」

「あなたが『半天使(ハーフエンジェル)』なの、私疑うわ」


 エレンは冷たい目線を送る。

 もう凍えるのは懲り懲りであった。


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