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第78話 洞窟チャレンジ

 メッセージを見た私は、皆にもそれを見せる。


「なにこれ?」


 ルージュちゃんは不思議そうに首を傾げる。皆の反応は似たようなものだった。


プレイヤーの皆様へ!

この洞窟のゴールに辿り着くと、素敵な報酬をゲット出来るよ!奮って参加してね!


 そして、この下をよく見ると、追加でこう書かれていた。


言葉遊びや簡単な暗号があるから、解いてみてね!全ての問題に正解し、ボス魔物を倒すと、報酬があるよ。

問題1

すいか=312  あいす=113  はくさい=6231

それでは、はちみつ=?

当てはまる4桁の数字を鍵穴にセットすると、次のドアが開くよ!時間は無制限。間違えられるのは1人1回まで。


 鍵穴にセット……? 鍵ってどこだろう。あ、あれのことかな。


 少し進むと、鍵のかかったドアがあった。鍵は回して、数字をセットすると、開くようになっている。4桁の数字を当てろってことか。鍵を開けないと、もちろん次には進めない。


 これはどういう法則になってるんだろう。私達は4人で、問題の紙の周りを囲み、頭を捻り始める。


 文字数と数字は一致している。よくあるパターンだと、五十音順に、あが1で、いが2みたいなのだけど、五十音順じゃなさそう。いろは唄の順番でもなさそうだし。うーん、この手の暗号を解くゲームはけっこうやり尽くしてるつもりなんだけど。



 「い」は1になってる? これ。でも1は他にもある。「あ」も1だ。で、「す」と「さ」が3。「は」が6。そこまで考えて、私は閃く。


 これスマホを打つときのキーボードの文字の位置じゃない? あいうえおの位置は1で、さしすせその位置は3だ。はひふへほは6!


「分かったよ、これスマホの文字入力の位置だよ」


「アナちゃん、どゆこと?」


  3人の頭にははてなマークが浮かんでいそうだ。私が皆に説明すると、ああ! というスッキリした顔を浮かべる。


「本当だ、よく思い付いたね」


「ということは、はちみつは6474ですか?」


「そうなるわね」


 私が鍵を6474に合わせる。合っててほしい。ドヤ顔で解説して、間違えてたら恥ずかしいね……? 少し不安になったが、合っていた。カチャという音がして、鍵が開いた。


「すごいです、アナさん」


「やったね、アナちゃん!」


 私は皆に褒められて、むず痒い気持ちになった。


 私達はドアの先へと進む。もう夕方を過ぎて、夜になっているが、何故か灯りはあるから、大丈夫だろう。この洞窟にはいくつかの蝋燭が立てられており、かなり明るい。



 しばらく歩くと、今度は部屋みたいなところに着いた。そこには1つの大きな机と6個の椅子が用意されており、机の上に紙が置かれている。6個の椅子は全部色が違って、赤色、青色、黄色、オレンジ色、白色、緑色だった。



 私達は紙を覗き込む。紙を持ち上げたかったが、紙は固定されていたので、動かせなかった。そして、紙にはやはり問題が書かれていた。


第2問

正しい順番で、椅子を動かしてね、ただし動かせるのは1回だけ。1回動かして、失敗したら、1ヶ月間椅子を動かせなくなるよ!


1ろほわ  2とり 3えるわざ 4せてうか

↑←←     →↑  ↓↓←↓  →↑↓↓


5さびむ 6うほ

 ↓↑→  ←←



 今度のは1人1回じゃなく、全員で1回だ。間違えると、1ヶ月再チャレンジが出来ないから、慎重に行かないと。


  1って書いてるのが、1回めに動かすやつで、2って書いてるのが2回目なんだろうけど。


 ろほわって何? そんな単語はない。これもなんかの暗号だよね。下の矢印が関係あるんだろうけど。どう関係があるんだろう。


「この矢印はなんなのでしょうか?」


「方向を表してるとか? 「ろ」の時は上を向いて、「ほ」は左向いて、「わ」は左向く??」


 ルージュちゃんは、言いながら、首を上に向けたり、左に向けたりしている。少しそれを続けていたが、何もわからなかったらしい、シュンとした顔をしていた。


「向くって、そういうことじゃないと思うけれど。矢印は、椅子を向ける方向を表しているのかしら?」


「マロンさんのはあるかもしれませんが、順番とこのひらがなの意味が分かりませんね」


 ひらがなの意味ねぇ。


「「ろ」の上ってなんだろうね」


 ルージュちゃんがお手上げとばかりに首を傾げて言う。「ろ」の上??


「あ、閃いたかも」


「また閃いちゃった!?」


「五十音を思い浮かべて見て。「ろ」の上は「れ」だよね。で、「ほ」の左は「も」。「わ」の左は「ん」。つまりこれはレモン」


 私の言葉に、皆は確かにと、目を輝かせた後、他の単語を、私の方法を使って解こうと、紙を覗き込む。


「確かに! なら2つ目はそら?でもレモンとかそらってなんだろ」


「3つ目はオレンジ。4つ目は血液ですね。何を表しているんでしょうか?  3つ目はオレンジ色の椅子っぽいですが」


「5つ目は芝生。6つ目は雲ね。ちゃんとした単語になっているから、アナのやり方は合っているんでしょうけど」



 私達は紙を囲んで、真剣に議論する。こんなに、ゲームの問題に真剣になったことはないかもしれない。


「オレンジは、オレンジ色のことでしょうか?」


「それなら、レモンは黄色で、空は青? 血液は赤で、芝生は緑、雲は白かしら? そう考えるとしっくりくるわね」


 マロンちゃんに言われて、椅子を見ると、マロンちゃんの言った色と椅子の色が一致していた。



「それだよ、マロンちゃん!」


 私は思わず、声を上げる。


「じゃあ動かす順番と向きは?」


 ルージュちゃんは首を傾げる。


「それは、矢印の通りに動かしたらいいんじゃない?紙のおかれている向きで考えて」


 紙は固定されてるから、紙に書かれている通りの矢印の方向に動かせばいいだろう。私達は「ろほは」を↑←←に動かすと、正解とでもいうようにピコンと光った。他のも順番に動かしていくと、部屋の奥のドアが開いた。


 私達はすぐに部屋の奥へ進む。その部屋の奥にいたのは、大きなゴーレムの魔物だった。


第3問

ゴーレムを倒せ!ゴーレムを倒すヒントは、左の部屋と右の部屋にあるよ。



 左の部屋と右の部屋? とにかく、ゴーレムを鑑定してみるか。


守護ゴーレムLv100

鉄壁 ヒール


「鉄壁スキルとヒールスキル持ってるよ。自分の防御力を上げるスキルと回復スキルだね」


 多分これは、普通にやったら倒せないんだろう。鉄壁スキルとヒールスキルはかなり強い。けれど、私には反転があるからね。


「【反転(呪)】【破滅の旋律】【呪い】」


 どんなに防御力が高くても、呪いスキルの前では無意味なのだ。


 私が呪いをかけても、ゴーレムは襲ってこない。


 私の予想だけど、多分右の部屋とか左の部屋にゴーレムの回復を何とかする方法があるんじゃないだろうか。それはまたクイズなんだろうけど。面倒くさそうなので、スキルでゴリ押ししたい。


 ゴーレムはヒールスキルを使うが、呪いダメージに変換された。ゴーレムは何回もヒールスキルを使い、自滅していった。NPCは何も考えずに、回復スキルを連発してくれるから楽でいいね。


 私がゴーレムを倒すと、第3問がクリアになり、ボス部屋への道が現れた。第3問目はほとんど、力技で押し切ったけどね。



「アナちゃんないす」


「ありがと。反転が使える敵で良かった」


「次がボス部屋なら、進みますか? 今日中にクリアしてしまいたいですよね」


「そうだね」


 私はそう頷く。私達はボス部屋へと足を踏み入れることになった。


 私達は奥の扉から、ボス部屋へと進む。ボス部屋までの道は長かった。


 そして辿り着いたボス部屋。そこには一体の石像が置かれていた。もしかして、この石像が魔物??



ーーボス魔物「守護の石像」が現れました。




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