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罪 ーANOTHER PAGEー  作者: 悪戯
第1章 罪『-another page first-』
8/9

第七幕【漢の戦い】

「……仁。てめぇはどれだけ人をおちょくれば気がすむんだ?」

「え〜?そんな怖い顔しないでよ、強面のロリコン新威ちゃん♪」

「……潰すぞてめぇ」

花が咲き乱れる公園で、二人の男は話をしていた。

「…そう言えば、あの子は?いつも一緒じゃないっけ?」

「あぁ…時雨か。時雨はお花摘んでくるから待ってろって言われた。」

「お花摘みかぁ〜今頃はたんぽぽとか咲き乱れだしねェ♪いやぁ〜実に可愛いね、時雨ちゃん。」

男は微笑する。

「……あぁ、可愛い。」

「ホラ、やっぱりロリコンじゃないか。嘘はいけないよ、嘘は」

「死神に言われても説得力ねぇ。お前なら、尚更だ。」

「あーあ、なんだよもー。新威ちゃんの意地悪〜♪」

「お前楽しんでねぇか?」

さっきから仁と話している男………、

彼の名は「観音坂(カンノンザカ) 新威(シンイ)」。

ニット帽(?)がトレードマークの男。

「…でもよ、珍しいな。てめぇが俺に会いに来るなんざ……。頭でも打ったか。」

ズキっと仁の心に矢が刺さる。

「や、やだなぁ…。打ってない、打ってない♪ただ君に会いたかっただけさ♪」

「精神科行ってこい。」

そんな彼等の言葉のキャッチボールはイキナリ高速になる。

「……お前、まさか亜美羅に手、出してねぇだろうな?」

「…え〜?まさかぁ〜。手、出すわけないでしょ〜?」

「…何やったんだお前。殺すぞ。」

新威の目がキツくなる。

「…え〜。やだなぁ、やってないって言ってるじゃないか。君と僕との仲なんだから、信じてくれてもいいんじゃないの♪」

仁が喋り終わった時、新威は蹴りを一発入れた。

然し、その衝撃は新威に跳ね返ってきた。

「…チッ。」

受け身をとり、着地する新威。

「…あははっ、流石だね〜新威クン

パルクールなんて何処で覚えてきたのさ♪」

「パルクールなんて独学に過ぎねぇよ…‼︎‼︎‼︎」

新威が殴りかかろうとした時、一人の少女の声が周囲に響き渡る。


「けんかはやめなさい‼︎」

「…?」

「…………………。」

ぴたっと、新威の手が止まる。

声のした方を見ると、一人の少女が震えていた。

「………時雨。」

「……うぅ…。しんいぃぃいぃ〜‼︎」

少女は泣きながら新威に抱き着いた。

「……時雨、泣くな。どうしたんだ?言ってみろ。」

「あのね、さっき、おはなのかんむりつくったの。おはなのかんむり、しんいにあげようとしたんだけど………。ぐすっ。」

「したんだけど…?」

真剣に少女の話を聞いている新威。先程の怒りは何処へ行ったのだろうか。

「わんわんに、もってかれちゃった……。」

「……⁉︎わんわんに⁉︎怪我はねぇか⁉︎

どっか齧られたとか、引っ掻かれたとか…………………⁉︎」

「…うん。でも、かんむりが…。」

新威は小さく溜息をついた。

「時雨、お前が無事ならそれでいいさ。独りにして悪かったな。すまねぇ………。」

そう言った後、新威は時雨を優しく抱き締めた。

まるでそれは本当の兄妹の様だった。


「……えー、新威クン、お取込み中申し訳ないんだけどさぁ〜?………用件…いいかな⁇」

「…勝手にしろ。」

「じゃあ、勝手に失礼。実に簡単な仕事をたのみたい。それはーーーー。」

「………は?」

仁の一言に、驚きを隠せない新威…。

「………ま、そう言うコトさじゃぁ、頼んだよ〜♪」

「……ッ、待て、仁ッ‼︎」

新威が咄嗟に掴んだ仁の手は黒い影となって空に掻き消えた。

「…、どういう事だよ、亜美羅の兄妹を消せって……。彼奴に兄妹なんて………。」

ザッ‼︎

イキナリ響いた靴と砂利の擦れる音。

目の前に立っていたのは…。

「………亜美羅は渡さねぇぞ…………‼︎亜美羅に害を成す塵蟲風情が…!!」

鬼の形相をした少年だった。

然し、その顔は見覚えがある顔だった。

「‥‥お前‥‥亜美羅に似てるな。何者だ?」

「俺は九十九屋 破善笯。亜美羅に近づく塵を退治する者だ。」

「質問の答えになってねぇな破善笯。お前は亜美羅の何なんだ。」

「………気安く亜美羅と呼ぶなぁああぁぁあぁあああぁあぁあ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」

「……ッ⁉︎」

破善笯の叫びに心臓が破裂しそうになる…‼︎

「…ひっ…‼︎」

(マズイな、時雨がいるから、無駄に動けねぇ……‼︎)

「…亜美羅……‼︎俺のたったひとりの姉……、誰にも渡さない……‼︎」

「……亜美羅には兄妹なんていねぇ筈だが……?」

不意に、時雨が新威の裾を引っ張る。

「…しんい、このひと、ないてる。」

「……泣いてる…?」

おかしい、目の前に立っている鬼の形相をした少年は、今でも殺しにかかってきそうだというのに。泣いている要素なんて何処にもない。

「………。」

「あのおにいちゃん、さびしいの。ずーっと、ずーっとさびしいの。でも、おねえちゃんがいたから、さびしくなくなったの。」

「……?時雨、それは一体……?」

「…死ね」

一瞬の出来事だった。破善笯は閃光の如く、新威の腹に蹴りを一発いれた。

「……ガハッ‼︎…」

空中に血が舞う。

「しんいっ‼︎」

そのまま地面に叩きつけられる新威。

「……なんだよ、つまらない。以外と弱いんだな、アンタ。」

「……は、俺が弱いんじゃねぇ…。テメェが強いって話だろ……。」

フラフラと立ち上がる新威。口から血が滴り落ちているのにも関わらず、普通に喋っている。

「だがそれも……。さっきまでの話だぜ……、破善笯……‼︎‼︎」

新威の眼に焔が灯る。

「……本領発揮って訳か…。いいだろ、隅から隅まで潰してやるよ。」

「潰せるもんなら潰してみやがれ…潰せるもんならなぁ……‼︎」

「…しんい、まけないで!でも……ころさないであげてね……‼︎」

「…分かってる、時雨…‼︎」

こうして、2人の男の戦いの火蓋が切って落とされた。

勝者は……。


どっち?


一応キャラ設定です‼︎


【観音坂 新威】カンノンザカ シンイ

ニット帽(?)がトレードマークの男。

時雨と行動を共にする。

亜美羅とは幼なじみだが、破善笯と

春緋を知らない。

仁とは軽口を叩き合う仲であり、切っても切れない縁があるらしい。

パルクールを習得しており、運動神経がずば抜けて良い。

甘い物大好きな甘党系男子だが、甘えられるのは大嫌い。

然し、時雨は特別である。そのせいか仁からはロリコンと呼ばれる。


【雨宮 時雨】アマミヤ シグレ

パッキーが大好きな女の子。

新威と行動を共にする。

人見知りが激しい性格の為、一人で歩く事はまず無い。

新威が大好きで、いつも新威と一緒にいる。新威の為なら生命を賭けられる。

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