「エピソード34 中世編:端艇變(たんていへん)『 喪われた三枚銅貨-解決編Ⅰ-』」
【さて……どうしたものか?】
男は、ふと――
思考の綻びに気づく。
一瞬、呼吸が止まった。
(私は……エスリンという、
『音女』を――
城下町のゲートで、放逐しているぞ……?)
遅れて理解が、脳裏を焼く。
置き去りにしたのではない。
追い出したのだ。
自らの意志で。
【なんてこった……!】
男の指先が、わずかに震える。
【───約束を、破った……!!】
その言葉は、誰に向けたものでもなく、
ただ己を断罪するためだけに、吐き捨てられた。
【やべぇ……うら若い女性を放逐するとは……】
男は額を押さえ、歯噛みする。
【俺は……何をしてんだ……!?】
遅れて、現実が追いついてくる。
門の向こうに残した、小さな背中。
振り返ったかどうかすら、思い出せない。
――沈黙。
【……いや、笑えねぇだろ】
【彼女は心配しているぞ?】
静かに、しかし逃げ場を塞ぐような声。
【其処で待ち合わせると……約束したのだろう?】
一拍。
【主が、夜になっても来ないとは……】
言い切らずに、あえて濁す。
その“先”を想像させるために。
【……自分は、置き忘れられたのだと――
そう思うだろうな……】
【誰の為に呼んだのかは知らないが――】
闇夜に、己を投げ出す。
言い訳も、体裁も捨てて、
ただ一つの“真摯”となりて。
男は奔走する――――!!
「喪われた三枚銅貨――解決編Ⅰ」
今より、プロットとプロセスを開示する。
繰り返すことになるだろう。
何度でも。
これは、時間を刻むための言葉だ。
開示とはすなわち、
その瞬間を――『置いて往く』ということ。
追体験ではない。
分解だ。
……済まない。
だが、この手法以外に、
君へ辿り着く術がない。
検めて告げる。
この小説は、体験型小説である。
哲学であり、
記号論による解釈の提示だ。
読み進めるという行為そのものが、
既に解釈であると知れ。
君は、読者ではない。
観測者であり、
参与者だ。
【改めて宣言しよう……】
『弊社は、そのような“ジンザイ”を求めています』
『新たな担い手を支え、共に成長しませんか?』
『新たな担い手を育成・管理し――その者を“救う”お仕事です。
既に多くの救い手が、あなたを必要としています』
一拍。
【はい───】
声色が、どこか整いすぎている。
【こちらは、神材派遣管理会社「ユル」でございます】
──────漢は嘲笑った。
『また、最期にお会い致しましょう♪
───────────その言葉は、まだ早い』
『“とっておき”は――最後にだけ、三回までは、
許されるものですから……』
****************
「喪われた三枚銅貨――解決編Ⅰ」プロット・プロセス整理
A.エスリンの合流
※「喪われた三枚銅貨-導入編Ⅰ-」の伏線回収
A-1:エスリンの合流に伴うアヴェーラとの関係性の提示
A-2:エスリンの感情提示
B.クリー・チェ(熱い心臓)にいるオルウェンへ(場面転換)
※「喪われた三枚銅貨-調査編Ⅰ-」~喪われた三枚銅貨-調査編Ⅱ-」の伏線回収
B-1:オルウェンの微妙な雰囲気(店内の空気感を含む)
B-2:エスリンによる幕引き(場面転換)
C.キーランの到着
C-1:店に入るまでのキーランの様子
C-2:ナーレ達が馬車でお暇する(場面転換)
D.馬車内での様子
D-1:ナーレとヴァルの掛け合い(ナーレの深度判定)
D-2:馬車が幻想的な雰囲気と共に城下町から離れる(ストーリー終了)
※大団円: 「喪われた三枚銅貨 ‐終章編-:銀の誓い、熱き心臓‐」への展開の示唆
多分、そうだった。
そうであったと記憶している。
*************
A.エスリンの合流
※「喪われた三枚銅貨-導入編Ⅰ-」の伏線回収
ここのシーンはエスリンと城下町のゲートで待ち合わせする、
ナーレ達は約束したというのに、
結局、夜になってまで戻ってこないという状態を何とかしなければならなった。
流石のエスリンも心配しているので、
彼女等を探しに行動する。
そこで、探しているエスリンと三人を引き合わせる。
此処は自然にシーンを合致しなければなりません。
ナーレ達は知り得ないので、
『影』としてエスリンを配置し、
馬車のランタンの光で、その影を長く引きずりながら、
人影のひとつとして登場させた。
(今、思うと───、
馬車ごと移動してくるという描写は、
この城下町としてはありえる描写だけど、
今見直すと違和感があるね? )
【まぁ、どうでも良いか!
『なろう系読者』がそこまで気にしないだろう。
こんなミスリードを見逃したのは、私の責任だ】
*************
A-1:エスリンの合流に伴うアヴェーラとの関係性の提示
A-2:エスリンの感情提示
ここまで、正確には「喪われた三枚銅貨-導入編Ⅰ-」の印象だと
実務一本の家政婦に思える。
【私としては、エスリンは婦長というイメージであり、
アヴェーラの専属の家政婦であるという、歪なイメージがあった】
(だったら、彼女の人間性を出せば良いじゃないの?)
エスリンが主人を心配して、探していたのだ。
それ故に馬車ごとで此処まで来たのだとすることで、
なんとか馬車の移動を誤魔化すように仕向けた。
(ここで、彼女の婦長というイメージが剥がれた。
それなら、長い間の従者ならば……?
だったら、蓄積した感情が制御していたものが、
一瞬だけ遅れたことにしよう)
後は、アヴェーラとエスリンの関係性を提示すれば
読者達は納得すると想ったのである。
************
A-2:エスリンの感情提示
(此処で手数の少ない手札を吐き出す訳には行かない……。
よく考えて、描写にあった手札を場に出さないといけない)
──エスリンが直ぐに心配して、
抱き寄せるという描写は直ぐに破綻する。
【それなら、順序を逆にすればいいのだ。
エスリンは長年婦長をして来たのだから、
冷静になって律するだろう。
そして──主人を胸元に抱くのが自然だった】
※多分、数分の出来事だったと思われる。
しかし、タイミングを見計らって、
そのシーンを静かにフィーネが立ち消す。
【フィーネは現実に引っ張る力がある。
というか、彼女の即物的?
現実主義な部分が正義感が合わさってそうなるんだけど】
「エスリンさん、すみません。少し、事情があって……」
という台詞と共にストーリーに戻る。
この後は数行程、オルウェンに事件のあらましを伝えたい、
だから行かせて欲しいの、というシーンに流れる。
エスリンはこの話を聴いて。
(そうだな、一応ナーレとフィーネは主の賓客なのだから、
主の命令より低いが、ほぼ等しい命令になる)
アヴェーラも目を伏せ、ひと言だけ。
「彼女には、知る権利がありますの」
(方向性は決まった。
主と来賓が同じことを口にしたのである)
エスリンは一度、深く目を閉じて。
長いため息が、夜の空気の中に静かに溶けていき、
迷いや葛藤が一瞬、その表情をよぎったが、すぐに消え去った。
「……畏まりました。私もご同行致します」
これで場面展開の準備は完了した。
**************
B.クリー・チェ(熱い心臓)にいるオルウェンへ(場面転換)
※「喪われた三枚銅貨-調査編Ⅰ-」~喪われた三枚銅貨-調査編Ⅱ-」の伏線回収
この場面では、
クリー・チェ(熱い心臓)に入店する場面、
城下街の店頭達はすでに火を落とし、
軒先に残る熱さえも夜に明け渡して、静かに眠りについている。
往来は息を潜め、
人の気配すら薄れて、
ただ風だけが石畳を撫でていった。
──それにも関わらず。
クリー・チェ(熱い心臓)だけは、
なお脈打つように息づいていた。
消え残った灯ではない。
むしろ、意図して燃やし続けているような、
執拗な温もりが、そこにはあった。
まるで、夜そのものに抗う心臓が、
ひとつだけ街の中で鼓動しているかのように。
**********
B-1:オルウェンの微妙な雰囲気(店内の空気感を含む)
パン屋の店内は、静まり返っていた。
昼間の賑わいはすでに遠く、
ただその名残のように、焼き菓子の甘い香りだけが、
わずかに空気の底へ沈んでいる。
灯りは落とされ、
ショーケースの硝子もまた、眠りについたかのように鈍く夜を映していた。
その奥――番台の向こう。
夜の支度を終え、
明日の仕込みに取り掛かっているのだろうか。
カタン。
……コトン。
控えめに、けれど確かに、
生活の音だけが、静寂の底を叩いていた。
それは、完全に途絶えたはずの営みが、
まだ細く、ここに繋がっている証のようでもあった。
それぞれの心臓の鼓動だけが、
重い沈黙の底で、やけに大きく響いていた。
言葉はどこにもなく、
ただ、その沈黙だけが、私たちの間を満たしている。
――その時。
戸口が、わずかに鳴った。
張り詰めていた空気に、
外から差し込むような、ささやかな音。
それに気づいたのだろう。
店の奥から、オルウェンが顔を出す。
エプロンを外し、
腕まくりをしたままの姿だった。
まだ仕事の熱を、身体に残したまま――
こちらを、静かに見ている。
【店内は、静かだった。
確かに彼女は、翌日の仕込みをしていて、
人の気配も、そこに在る――】
(なのに……)
(何故、こんな遅くまで……)
ふと浮かんだ疑問は、
すぐに、あまりにもありふれた答えへと辿り着く。
(……多分、キーランを待っているのだ)
(彼が帰ってくる、その場所を――
失わないように、保っている)
言葉にしてしまえば、
それだけのことだった。
だが――
その「それだけ」が、
ひどく重く、胸の奥に沈んだ。
【実際には、オルウェンに説明する描写を入れる予定であった。
しかし、読者にとっては三回目の『説明』となる。
──────我慢できると想えん。
───に肖って、飛ばすことにした】
************
B-2:エスリンによる幕引き(場面転換)
彼女に事件のあらましを説明すると、
オルウェンは沈黙のまま、その全てを、ただ聞き届けた。
店内に響くのは、私の声と、奥から時折聞こえるパン窯の炭が微かに爆ぜる物音だけだった。
やがて、彼女の瞳に薄い膜が張り、震える唇をそっと噛みしめる。
そして、痛みを押し殺すように、ぽつりと呟いた。
「なんて……バカな人なの……」
【御婦人――莫迦なのは、貴女もだ。
不器用に……
夜になってなお、待ち侘びることを、
このような形で、為しているではありませんか】
オルウェンは、震える唇をぎゅっと噛みしめ、
決意を固めたように顔を上げた。
その瞳には、まだ涙が滲んでいたが、そこに宿る光は、
迷いなく、強い意志を示していた。
(探偵であれば、この場に留まるべきだ。
だが――それは
紳士か淑女の役目だ。
少年と少女が
気取って真似るには、些か早い)
「……できれば、その話し合い、見届けさせていただけませんか?」とナーレが、そっと申し出た。
【コッキー? それは頂けないな……。
君には荷が重い。
此処は年上に、伺うのが筋ではないか?】
「それは……」
オルウェンが言いかけた時、エスリンが静かに口を挟んだ。
彼女の声音は、いつものように冷静で、
しかしその中には、主を守ろうとする固い決意が感じられた。
「お嬢様。皆様……
この先は、我々の埒外のことでございます。
……お暇致しましょう」
店を出ると、夜のひんやりとした空気が肌を包み込んだ。
エスリンはすぐに馬車を回し、乗車の支度を整えた。
*************
C.キーランの到着
C-1:店に入るまでのキーランの様子
キーランは、ようやく店の前へと辿り着いた。
ふらつくような足取り。
その歩みは、今にも崩れ落ちそうなほどに頼りない。
だが――
彼は一度、足を止める。
頭上に掲げられたパン屋の看板を、
ゆっくりと見上げた。
そこにあるのは、見慣れたはずの場所。
帰るべき、ありふれた灯。
それでも――
彼の背中は、どこか決定的に遠かった。
揺らいでいるはずの身体とは裏腹に、
その奥にあるものだけが、
不自然なほどに、固く定まっている。
まるで、後戻りの出来ない淵に、
自ら足を踏み出す者のように。
わずかに息を吐き、
そして、覚悟を決めるように――
彼は、扉へと手をかけた。
*************
C-2:ナーレ達が馬車でお暇する(場面転換)
此処の場面は『C-1』の場面をナーレ達の視点で見ている場面だ
※勿論、遠くから見ている。
それは、アヴェーラの視点から始まる。
「……始まったのですね」
アヴェーラがそっと呟いた。
その声には、安堵と、未来への静かな期待が込められているようだった。
私は振り返り、
馬車のステップに足をかけたまま――
店の奥へと消えていったキーランの背を、
もう一度だけ、なぞるように見つめた。
『店の奥へと消えていったキーランの背を、もう一度だけ思い出すように見つめた。
その背中に、オルウェンとキーランの新たな物語の始まりを見た気がした』
【ナーレだけが、先に気づいていた。
アヴェーラが言葉にするよりも前に――
すでに一度、彼の姿を視ている。
いや、正しくは。
もう一度、視たのだ。
見落としたわけではない。
ただ、その様子を――
黙って、見つめていた。
彼女は最後に馬車へ乗り込む者。
故に、まだこの場に留まることができた。
そして、その僅かな猶予の中で、
彼のすべてを、受け取ってしまったのだ】
「……行こうか」
フィーネが、沈黙に区切りをつけるように小さく声をかけ、私の肩にそっと手を置いた。
その手は、冷えきった夜の空気の中で、微かな温もりを伝えてきた。
街道の小石を払い、靴が汚れぬよう配慮された布の上に、エスリンは恭しく手を差し伸べる。
「お嬢様、どうぞお足元にお気をつけて」
アヴェーラが軽く頷き、裾をたくし上げて馬車に乗り込む。
続いてフィーネが乗り、最後に私が乗車する際、ふと立ち止まって月を見上げた。
【此処の描写はミスだと思う。
一度イメージしてくれ。
……アヴェーラが先、
ナーレはステップに脚を掛けており、
フィーネが最後尾だ。
────次のシーンではフィーネが二番目になって、
ナーレが一番最後になる。
この状態で、各個人の視点と台詞を紐付けると、
凄い事になっている事におわかりいただけただろうか?】
(ここで分かることは、ナーレは馬車のステップに爪先だけ掛けてており、
フィーネが肩越しに手を置いたので、行動が停まったってことなんだろう……)
【それでも、視点の移動があやふやなシーンではある。
アヴェーラが多分『……始まったのですね』と話したシーンは、
馬車のステップ中、またはその最中ということだ】
【そうなると、シーンとしては間違ってはいない。
アヴェーラは夜が孕んだ空気を詠んだのだ。
だから、あながち間違っていないのだ】
フィーネが馬車に乗るまに
「……静かですね、今日は」と口にした。
エスリンの声にも、わずかな安堵が混じり、
張り詰めていた感情の糸が、ようやく緩んだように
「今宵は風もなく……月も、良く見えます」と答えた。
【私が云うに、
今宵は奇麗だ、
なにはともあれ……。
今宵は丸い月がお似合いということだ】
*************
D.馬車内での様子
D-1:ナーレとヴァルの掛け合い(ナーレの深度判定)
D-2:馬車が幻想的な雰囲気と共に城下町から離れる(ストーリー終了)
※大団円: 「喪われた三枚銅貨 ‐終章編-:銀の誓い、熱き心臓‐」への展開の示唆
次のシーンでは馬車内にステップする。
馬車は城下町のゲートを通り過ぎて、外の幻惑な風景をナーレが眺めているというシーン。
【ここで、最大のミスをした。
モーディンである。
来た時に馬車は留め置かれたのだから、
夜だって、止められるというのは普通だ】
【非日常を模していたモーディンが躊躇せず、
顕現しない。明らかに勢い余ってミスをした】
【幻想的な雰囲気と共に城下町から離れる、
───そして、日常に戻る。
なんとも王道たる風が宵闇に孕んで、
ケープの様に朕に纏わせた】
【書いた後に、二時間後に気づいた、
───しかしそのままに、捨て置くことにした。
『誉とは捨て置く冪もの也。是れ則ち、武士道也』】
******************
D-1:ナーレとヴァルの掛け合い(ナーレの深度判定)
ナーレはキーランとオルウェンの成り行きを気にかけていた。
(ねぇ……ヴァル。あの二人は、分かり合えるのかな……)
《真実は、言葉ではなく、覚悟の中にある》
ヴァルはナーレの返答としてそれを示した。
【ヴァル君? 十三歳の少女に哲学を執るのはどうかと思うよ?】
ナーレはその深遠な言葉に、私は小さく首を傾げる。
まだ、完全には理解できない問いがあった。
(……よく分かんないよ。どれが本当で、どれが嘘かなんて)
ヴァルは、決して焦らせることなく、諭すように続けた。
その声には、遥か昔から全てを見守ってきたような、深い叡智が感じられた。
《それを知るために、君は旅をしている。
知ったと確信するまで、反証を繰り返せ。
私はその問いに、いつだって答え続けよう》
【つまり、ヴァル君?
君は哲学として応えるってことで、
『生活には全く役に立たん! 』ってことを言ってんの?】
ナーレは小さく笑った。
ヴァルの言葉は、いつも私の心に寄り添い、行くべき道を示してくれる。
まるで、羅針盤のように、私の不確かな心を導いてくれる存在だった。
(ありがとう、ヴァル……うん、きっと……分かる日が来るよね)
【違う違う、ナーレ。違うよ。
君の見てるその羅針盤――磁石に反応する。
つまりな?
常時ぐるぐる回る代物だ、それは。
……ちょっと貸しなさい。おじさんが見る】
羅針盤には、針がない。
標もない。
ただ、何も示さない。
【ほら! 言わんこっちゃない!
“導く”ってのは便利な言葉だ。
どこにも連れて行かなくても、
そう言えてしまうからな】
闇夜を裂いて、馬車はゆっくりと走り続けた。
その車輪の軋みと蹄の音が、まるで夜の静寂を縫うように響く。
月明かりは惜しげもなく降り注ぎ、街道を銀色に染め上げていた。
道は月の光を吸い込み、幻想的な光の筋となって私たちを導いた。
馬車の揺れは、まるで過ぎ去った時間の名残をそっと集め、
これから始まる新たな物語へと紡ぎ出すかのようだった。
*******************
D-2:馬車が幻想的な雰囲気と共に城下町から離れる(ストーリー終了)
※大団円: 「喪われた三枚銅貨 ‐終章編-:銀の誓い、熱き心臓‐」への展開の示唆
『月明かりは惜しげもなく降り注ぎ、街道を銀色に染め上げていた。
道は月の光を吸い込み、幻想的な光の筋となって私たちを導いた。
馬車の揺れは、まるで過ぎ去った時間の名残をそっと集め、
これから始まる新たな物語へと紡ぎ出すかのようだった』
【成程? また同じ手だ!
俺達はまぁ~た、『ガワ』だけみて『本意』を視てねぇぞ!】
【そうだな! 『うん、きっと……分かる日が来る』、
『あの二人は、分かり合えるのかな』、『よく分かんないよ。どれが本当で、どれが嘘かなんて』
ナーレが云ってやがる!】
【俺達は根本を見ちゃあいないってな!!!】
【三枚の銅貨が、銀の誓いを以て、熱き心臓に為る処。
───その瞬間をな!!】
「喪われた三枚銅貨 ‐終章編-:銀の誓い、熱き心臓‐」の瞬間を臨もうではないか?
*******************
皆様、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
『第三十四話「 喪われた三枚銅貨-解決編Ⅰ-」』において、
プロットや物語の進行意図を、わずかでも感じ取っていただけたなら幸いです。
うん。
今見直しても、ひでぇ出来。
やっぱり、モーディンの顕現がミスってて、気になってます(笑)。
ずっと、即興で書いている以上、
必ず私がミスを発生しています。
この時からエスリンをこれでもかと過労死するんでないかなって思うくらい。
酷使している事に気づいてて、家政婦達を増やすべきだなと思っていました。
現状、アヴェーラの傍使え、馭者、アヴェーラの身の回りの世話といったこと、
馬車の整備、館の生活、婦長という責務といった。
(俺が考えた、最強の家政婦さんが牙を剝いてまして……)
【流石にそろそろ、彼女にボコボコされるんでない?
と思った次第。
それでネームドの家政婦達を登場させる】
【登場させるには館を魅せる必要があって、
家政婦達が如何に大変か!を描写する為に
『家政婦体験篇』が出来たわけです】
【えぇ……皆さんもご存じ。
『家政婦体験篇』は別の領域になってきました。
いえ、『やってしまった』というのが正しい表現ですね】
【如何に、屋敷を凄くしてぇ!
もっと、ファンタジーをやりてぇ!
もっともっと、夢をえがきてぇ! 】
(そうしたら、哲学、占星術、オカルト、幻想小説、存在論、
記号論、メタ要素、儀式小説、純文学……)
【とりま、色々と要素と表層が重なりあって、
意味と文章が爆発してしまった状態です】
【なんで、宝石を窓ガラスにしたとか、
鉱石を窓ガラスに転用したの?
ってことを今ここで応えるね……? 】
【いいかい? 言うぞ?
その方が……ファンタジーで、幻想小説的だったからってだけなんだ♪ 】
【ステンドグラスがあるんだから?
鉱石でも宝石がステンドグラスとして在った方がさ?
神秘と静寂、淫秘でしょ? 】
【「耽美」? ってやつだね? 」
月光でも日光でもいいよ///……?
「耽美」は「淫秘」だろ】




