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超・夏休み14

連続更新24日目!


「そしたら環の奴がナンパに失敗しまして!」


「ふっ、ふふふふ!自信が有り余ってそのままナンパにして失敗は流石に笑わずにはいられないわ。本人からしたら笑い事じゃなかったとしても……ふふ!どうしても笑っちゃう!」


禮自身の友達の失敗談を聞いて思わず笑ってしまう。


「それにしても良く馴染めてるわね?昔は中々馴染めなくて塞ぎ込んでた時期もあったのに」


「流石に慣れましたよ!それに狐雪さんにがっかりされたくないですから頑張りますって!

 狐雪さんは私達の間では憧れの対象ですから!みんなカッコよくなろうと必死になってます!」


「ふふふ!嬉しいけれど少し恥ずかしいわ。

 あんまり憧れてるとか言われた事ないから余計に頬が熱くなっちゃう」


「綺麗っす」


「もう!本当に恥ずかしいのよ?」


「眼福っすよ」


陽太郎と葛葉と別れた事で余ったかすてらを2個口の中に放り込む。

少しだけ冷めてしまったがまだまだ甘く美味しい。


「いつまでもこの店のかすてらは美味いっすね」


「禮がこの土地に来る前は味は今と比べてそこまでだったのよ?でも色々あって私が怒ってから味は段々と改善、近年更に美味しくなったのよ。

 材料費の事とかで周りの店より100円高くなってしまったけど味の評判が良くて同じくらい人が来るから結果的に周りのかすてら屋さんより売上が上なの」


「良く知ってますね」


「躾けましたから」


ニヤリと笑う。

こういう祭りでのお菓子等に関しては私は結構厳しいのだ。

祭りは祭事でもあるが近年は祭事の側面より遊ぶ面が強く出ているが、そこに関して一切否定はしない。

理由は子供が笑顔になっているからだ。

祭りで子供が笑顔にならないのであれば私が直接説教をしてやるのがここ数十年の習慣となっている。

もちろん利益も大事だと理解しているがな?


「昔は今よりぼったくりも酷かったのよ?絶対に当たらないくじ引きとか普通にあったし」


「子供泣きそうっすね」


「出店の新参者は特に顕著だったから地元の奴らや知り合いの出店のオジサン達に頼んで目を光らせて貰ったのよ。

 おかげで昔より子供達の笑顔が増えたわ」


「……やっぱり狐雪さんって子供好きっすよね」


「伊達に聖母なんて渾名を付けられたりしてないわ。子供は皆可愛いじゃない」


「限度はあるっすか?」


「当然。叱るのも大人の役目よ」


「カッコいいっすよね〜〜…………ん?」


「どうした……って痴話喧嘩ね」


目線の先には男2人と女が言い争っていた。

どうやら女の方が浮気をしていたらしい。

浮気相手と祭りに来ていた所を本来の彼氏が発見し、修羅場に至ったというのが聞こえて来る話から分かる。


「浮気ってどう思います?」


「されるのは勿論嫌だけれど私を好きになった時点に他の女に夢中になる隙と時間を与えないから浮気なんて起こりえないわ。

 それに仮に浮気された所で私が浮気したわけじゃないから然程気にならないわ。どうせ私の所に戻って来るから」


「狐雪ハンターっすね」


「ふふふ、そう……恋愛は狩猟と思った方がいいわ。そしたら禮もいつか好きな人が出来た時に迷う事が無くなるわ」


「為になるっす」


「ありがとね?」


眺めていた痴話喧嘩が一層酷くなり周りの人達も迷惑そうにしている。

音として騒音となっているだけでは私は止めたりしない。寧ろ浮気をする意味が分からないので浮気をした者達の痴話喧嘩は一種の娯楽として見ている。

実害が出れば流石にこの土地を見守って来た者として出張るつもりだ。


「だからこの人とは違うの!」


「違うって何だよ!彼氏いないって言ってたじゃなぇか!」


深雪(みゆき)ちゃん流石にこの状況で信じられないよ!」


「信じられないってどう言う意味よ!私の彼氏でしょ?!?!少しは信じなさいよ!」


「浮気相手にも嘘ついて祭り来てた時点で信用出来る訳ないじゃないか!」


「おめーはこの彼氏に申し訳ないと思ってねーのかよ!」


何回も似た痴話喧嘩は見て来たが今回は女の方が悪いようだ。

女の身分で言うのも何じゃが女は感情で動き易いからの、その時の気分で行動を決めてしまうきらいがある。

ちなみに私は長く生きすぎて男とか女とかの壁は既に取っ払っている。


「ヒートアップして来ましたね。どこまで行くと思います?」


「私は女の方が彼氏か浮気相手のどちらかをビンタして逃走ね。正直そのあの手の痴話喧嘩はそれくらいしかパターンが残されてないから」


「実感があるっすね」


「伊達に生きてないわ」


「もういい!!!!!!!」


パァン


女の怒声と乾いた音が響いた。

どうやら私の予想通り女が彼氏……だった人をビンタして逃走に移ったみたいだ。


「おぉ〜当たりましたね!」


「そうね。浮気をする理由は分からないし、理解出来ないけれど浮気をした人間の行動は大体分かるわ。例えば逆上してそこら辺にある木の棒や鉄の棒で殴りかかったりね?」


そう言い残すと禮の元から離れ今まさに鉄の棒を振り被っている女の手を掴んだ。


「それ以上は流石に見てられないわ、やめなさい」


「何よ!この!」


「やめなさい。私はそう言ったの」


「痛っ」


ほんの少しだけ掴んでいた手に力を入れると簡単に武器を手放した。


「お兄さん警察を呼んで下さい。いくら祭りとは言えこれは見過ごせません」


「…………」


「おい大丈夫か?」


「……………………」


「裏切られたのが相当ショックだったみたいね。仕方ないわ禮!代わりに呼んで!」


「了解っす!!」


「私はこの子の頬を冷やす氷を出店の人達に貰って来るから貴方はこの女が逃げないように見張ってて」


「分かった」


「それじゃ待っててね」


貴重な3日間の祭りの1日目は下らない痴話喧嘩で終わる事になった。




禮を舎弟的ポジションに持つ氷鉋狐雪

狐雪と同じで妖怪的立ち位置の知り合いの子供で200年程生きている禮は狐雪の舎弟ポジションに収まった。

禮の舎弟キャラが可愛いと思ってるお姐様





ここまで読んで下さりありがとうございます!!

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