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超・夏休み13

連続更新23日目!


「やはりこの味は飽きないわ」


チョコバナナ

美味しい物2つが組み合わされば更に美味しいだろう的な発想が見て取れるお菓子。

バナナ自体が好きな狐雪はバナナシェイクを左手に装備、チョコバナナを右手に装備した出立ちとなった。


「神器的美味さね。陽太郎は好きだけれどこの味の良さが分からないのだけは理解出来ないわ。

 チョコの甘さとバナナの甘さが雑に合わさったのが良いと言うのに。ま、人の好みにケチをつけるのは格好が悪いかしら」


はむ


あと一口となったチョコバナナの次はフローズンなバナナシェイクを一口含んだ。


「小さな氷のしゃりしゃり感とバナナその物の甘みか直で舌で感じる…………背筋が伸びるような美味しさだわ。

 そろそろ陽太郎達とも合流しようかし……ら?」


目に付いたのはチョコバナナオレを売っている店

左手にはバナナシェイク、右手にはチョコバナナ。

両手が塞がっては新しい飲み物を持つ事は不可能……なのだが狐雪は残っていたチョコバナナを食べて刺さっていた割り箸を道に設置されているゴミ箱に捨てた。


「お兄さんチョコバナナオレを1つ」


「あいよ!……ってお姉さん片手にバナナシェイク持ってるけどそんなに飲むとお腹壊すよ?」


「バナナは大好物なの、バナナではお腹を壊したとしても本望ね。

 それよりも早く作って」


「お、おう。腹下すなよ」


出店の30代くらいお兄さんは私を心配しつつもチョコバナナオレを作る腕はしっかりしていた。


「ほらお待ち!」


「お釣りの300円どうぞ!」


「ありがとうね。

 それにしても声の大きさと店の雰囲気がチグハグね」


「うぇ?!あっ、そう……すか?」


「声の張り方が焼き鳥焼いてる時のそれね」


「姐さんにも良く言われてます」


「そ、頑張ってね」


「うす!」


両手にバナナを使った飲み物を装備しのんびり歩いていると私の横に背の低い女が並んだ。


「狐雪さん」


「うん?あら、(れい)じゃない。どうかしたの?何か困りごと?」


「いえ、祭りの日に陽太郎君達と一緒じゃないのは珍しく感じたので来ました。お供として私どうですか?」


「ふふ、じゃあお願いするわ」


「その袋持ちましょうか?」


禮が聞いて来たのは陽太郎達と一緒に食べてもいいように一袋だけ持ってたかすてらの袋の事だった。

重さは全く気にならないが飲み物を飲む時に少し邪魔だなと感じていた事もあり持ってもらう。


「禮ありがとうね?これはお礼と布教も兼ねてチョコバナナオレよ。

 もし食べれなかったら新しいのを買うわ」


「いいんですか?」


「言ったでしょ?お礼と布教を兼ねてるって」


「……では頂きます」


チョコバナナオレを一口飲んだ禮は瞬く間にその無表情気味な顔を喜色に染め上げた。


「狐雪さん!これ美味しいです!」


「ふふふっ!」


「?どうかしましたか?」


「い、いえ何でもないわ。強いて言うなら喜色満面の貴女の顔があまりにも子供っぽくて可愛いと思っただけよ」


「ちょっと、恥ずかしいです」


「手遅れね?ふふ」


「…………ウス」


更にのんびりと歩くと視線の先に陽太郎と葛葉が見える。

しかしそこには陽太郎と葛葉だけではなく学校の友達と思しき少年少女達が集まっていた。


「陽太郎、葛葉。この子達は学校のお友達?」


「そうだよ。お姉さんを探しつつ買い物してたらそれぞれ偶然会ったの」


「祭りの本番は明日だろ?だから今日は俺と姉貴で回るか友達と回るか迷ってたんだよ。

 友達と回るにしてもお姉ちゃんに連絡入れないとと思って迷ってた」


「2人は友達と回りたいの?」


「「まぁね」」


「そ、なら良いわ。行って来なさい。明日ならまだしも今日は門限夜7時設けるから少し余裕持って帰って来なさい」


「「はーい」」


「それじゃあ行こう風香(ふうか)ちゃん」


「よっしゃ!敦也(あつや)悠木(ゆうき)行こうぜ〜!」


去年の陽太郎の体育祭での出来事もありある程度この年頃の子供達に顔が知られている私は2人の保護者的な立ち位置であると認識されており軽く会釈をされた。


「あ、陽太郎葛葉待ちなさい」


「「何??」」


「これ」


1万円札を2枚取り出し2人に手渡した。


「折角お友達と遊ぶのだしこれで遊んで来なさい。良い?この1万円札はみんなの分だからね?」


「「分かった!」」


「それじゃ今度こそ行ってらっしゃい」


「「「「「ありがとうございまーーす!!」」」」」


男子中学生と女子高校生の両方陣営から感謝は神様としての私の自尊心を僅かながら満たした。


「礼儀正しいのは好きよ?羽目を外さないようにね?」


軽い忠告だけ伝えると子供達と分かれた。


「はぁ〜〜〜…………誰と遊ぶとかは陽太郎達の自由だから制限はしないけど流石に直ぐに回れなくなったのは少しだけ寂しいわ」


ズコーーーーーーッ!!


寂しさを紛らわせる為にバナナシェイクを勢い良く飲み干し空になった容器をゴミ箱に向けて投げた。

放物線を描いた容器は綺麗にゴミ箱に入る。


「ナイシュー」


「暇になったから一緒に回りましょう?」


「喜んで!!」




バナナ教でありバナナ狂な氷鉋狐雪

孫の子供達に孫との出店巡りを取られて生まれた嫉妬心を発散させる為に祭りでは珍しすぎるパンチングマシーンを出している店に行き思い切り殴った。

祭り記録を出してしまったバナナ教徒













ここまで読んで下さりありがとうございます!!

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