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超・夏休み12

連続更新22日目!


私は今迷子を連れて歩いている。


「ひっく……」


子供は須く可愛いものだと思っているが迷子の子の対処法は昔から苦手だったりする。

どれほど子供という存在が可愛かろうと結局は他人の子供なのだから。

葛葉と陽太郎に合流前に迷子の子を見つけてしまったが為に親を探す羽目になっている。

迷子を連れて合流した私は迷子の親を探すから2人は祭りを楽しめと伝え別れた。


「親と逸れてしまったのは悲しいと思うけれど前を見ないと父親も母親も見つからないわ。ほら、涙を拭いて」


着物の袖で子供の涙を拭う。

子供特有の丸みを帯びた顔は何度見ても可愛いと感じる。

一生飽きる事はないだろうという感覚もした。


「何か食べる?例えばここのりんご飴、いちご飴他にも果物を飴で包んだ物があるわ」


屈み目線を合わせると遠慮がちに目線を逸らした。

謙虚な子だと思う。

しかし今は謙虚さなど欠片も求めていない。


「子供は泣く事が仕事とか言われる事もあるけれど楽しく笑う事も等しく仕事だとも言えると思うの。だから笑いなさい。

 貴女が逸れた親と会えるまで私が笑えるように努力するから。それに悲しくて流れた涙の分何か食べなきゃ人生損よ」


ほら、と何が食べたいのか催促するとおずおずといちご飴を指差した。


「センスいいわね?

 おじさんいちご飴を2つ下さいな。この子迷子だから景気付けに少し大きいいちごお願いね?」


「はいまいどぉ!いちご飴2本ね!嬢ちゃんいちごは好きかい?」


私の話を聞いていたおじさんは迷子の子に気さくな態度で話しかけた。


「…………うん」


「そうかぁあ!ならこの大きいいちごを特別に使っていちご飴を作ってあげるからな!」


おじさんの見せたいちごは大人の親指ほども長くデカいいちごだった。

迷子の子の人生でこれほど大きいいちごを見たのは初めての出来事なのか目を輝かせている。


「あんなに大きいいちごを見るのは初めて?」


「う、うん!!凄い美味しそう!」


「良かったわ」


いちご飴はすぐに出来ておじさんから手渡された。

お金もそこで手で渡す。


「はい、どうぞ」


「あり、ありがとう!」


「ふふふ」


少女にとっては大きいいちごは頬が膨らむほどで幸せそうな顔をしていた。


「そんなに急いで食べなくてもいちご飴は逃げないわ」


「いちごは早く食べてあげなきゃ可哀想!」


「──────」


おおよそ8歳の子供

その8歳程度の子供からきのこたけのこ論争に似た匂いを感じた。


この年でその片鱗を出すとは……布教してみるか?


「そうだあそこにキノコを模した菓子があるけどどう?」


「キノコは好きくない」


クソガキッ!!!!



手を繋ぎ親を探し回る事20分

一向に見つからない。

この20分で名前と親の名前は聞けた。

この子の名前は古坂夏海(こさかなつみ)と言い、一緒に来た親は母親はで名前が古坂遥子(こさかようこ)と言うらしい。


「中々見つからないわね」


「うん」


「そろそろ迷子の案内所に行って見る?」


「そうする」


やや疲れた様子で夏海は返事をした。

この年の子供にとって20分間歩きつつ話をしたりお菓子を食べたりするのはそれなりに疲れる行動なのだ。

特にこの夏海という少女はインドア派な為体力の少なさが顕著である。


「あ」


「ん?どうし───」


「お母さん!!!」


「おっ!?いきなり走ると転ぶっ」


警告を投げたその瞬間夏海が転けてしまう。

即座に地面を蹴り追い付くと前に回り込み右手で支えてあげた。


「あ、ありがとうお姉ちゃん」


「全くそそっかしいわ」


「夏海!!」


軽めの苦言を呈していると迷子案内所の方から母親と思わしき大人が駆け寄って来る。

焦っているその表情から真剣に子供の事を心配していたのが見て取れた。

その心は良い、世の中子供に手を出す下衆親も存在している事を思えば遥かにマシだ。

しかし多少の釘は刺さざるを得ない。


「すいません。この子の母親でしょうか?」


「え、えぇ。貴女はもしかして迷子になったこの子を……」


「案内しながらついでに一緒に遊んで貰いました。

優しい子供で私も助かりましたよ」


釘を刺す前に軽めにフォローをしておく。


「しかしながらお母さん。この小さな子を母親と2人で来て迷子にさせてしまうのは些か不用心が過ぎますよ。

 幾らこの祭りが異常なほど安全が保証されてるとはいえ親としての責務は果たさねばなりません。

 まぁ、部外者の私が言えるのはここまでです。これ以上は不粋なので口を閉じます」


「ねぇねぇ!お母さん!このお姉ちゃんがいちご飴買ってくれたの!他にもかすてらとか一緒に食べた!」


「え、えぇ?!あの!お金払います!」


急いで財布を取り出そうとする母親を手で制する。


「私も一緒にいちご飴食べてくれたのでこれくらいは大丈夫ですよ。

 それにお金は多少余ってますので可愛い子供達に奢るくらいなんて事ありませんよ。お金は使ってこそ経済の為です」


と、それっぽい事を言っておく。

その後は夏海ちゃんが手を振りながら「じゃーねー!」と言い分かれた。


「迷子の子の手を引くのは大人の義務じゃな。苦手でも」




聖母の面が出た氷鉋狐雪

きのこ派な為かたけのこ派の人間とは敵対関係にあるが勢力図的に負けている聖母様














ここまで読んで下さりありがとうございます!!

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