05話 朝子の後悔と、若く美しい身体
レッドイーグル担当の朝子さんの事情。
AI美女セカンド様が私にくれたコードネームは【朝子】だ。
私の本名は違うのだが、セカンド様と結んだ契約書はコードネームで名前を書かされた。
「真名ほどではないにせよ、本名で契約すると、あなたが拒否するべき状況でも、契約書に縛られてしまいますからね。雇用契約書のような強制力は求めていません」
セカンド様が言うことは正しい。真面目で善人であればあるほど、理不尽な目にあっても逆らえなくなって、心身共に病んでしまうからだ。
◇
わたしがセカンド様と契約した内容は、
①21歳の若く美しい肉体を取り戻すこと。
②私好みの若く可愛い男の子との仲を取り持つこと。
その対価として、
①セカンド様との姉妹関係を持つこと。
②セカンド様が目指す世界を作るために、働くこと。
だった。
私は若いころは非常にモテていた。多くの素敵な男性と関係を持った。
私は私が理想とする男性と結ばれて、幸せになることなど簡単だと思っていた。
しかし、それは、大きな間違いだった。わたしはモテていたのではない。
一夜限りのワンナイトの都合がいい相手として、おだてられていただけだ。
その証拠として、私が好む【愛情交換】の形を求めたら、サヨナラされてしまった。
高価なブランドバックやアクセサリーをもらったこともあるが、それらはプレゼントではなく、一夜限りの春を売る対価だった...と気付いたときには、結婚適齢期を逃してしまい、誰にも相手にされなくなった。
男性に声を掛けたら、あからさまに迷惑そうな嫌そうな顔をされてしまった。
もし、ライトノベルの異世界転生ができるなら、今度こそ、本当の相手を探すと、こころに決めていた。そんなときに、セカンド様と出会った。
◇
「朝子、起きてください」
優しい声に導かれて、目を覚ますと優しい笑顔のセカンド様がいた。
「セカンド様、おはようございます」
「おはよう」
そう答えたセカンド様は、どう見ても21歳の若く美しい姿だった。
本当に、うらやましい。わたしもその頃に戻りたい。
調整器の中から起き上がると、わたしは裸のまま、大きな鏡の前に連れて行かれた。
鏡の中には、大きな胸で張りがあり垂れていない、ウエストは細く腹筋が割れて見える、お尻も大きく、美味しそうな長い手足の美しい女性がいた。
後ろを向くと、背中も美しく、お尻も垂れさがることなく、盛り上がっていた。
みずみずしく張ったたるみが無い美しい肌だった。
その女性の顔を見ると、若さにあふれた張りのある健康的な整った顔立ちがあり、目の周りのしわもない凛とした文句なしの美女がいた。
そう、これは、わたしが21歳ごろの姿だ。
後ろから私の肩に両手を載せて、顔を近づけながら、セカンド様がささやいた。
「どうかしら? これ以上ないくらい美しい仕上がりでしょ!」
「え、ええ、ありがとうございます。夢を見ているようです」
「夢ではありませんよ。現実味が出るように、スペックをお伝えしますね」
セカンド様は私に、ボードにはさまれたカルテを見せながら、数値を読み上げた。
「身長 172cm
体重 62kg
バスト 95cm
アンダー 70cm
カップ Gカップ
ウエスト 65cm
ヒップ 95cm
まあ、トップモデルの上位1%の体型ですね。
ご満足いただけましたか?」
私は申し訳なさそうに答えた。
「できることなら、身長は162cm以下が良かったな。
自分より背が高い女性を多くの男性は敬遠するからな。
いや、ぜいたくな要求だとは理解しているのだが...」
セカンド様は、気を悪くすること無く、穏やかに答えた。
「【理想の美女7人に愛される生活。】の真々美たちと同じ数値ですよ。
もっとも、体重は触れられていませんでしたが...」
つづく
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