15話 昼子は、【性魔力】が使えるようになった
その夜、わたしたちの【姉妹関係の儀式】は、第3段階まで一気に進んだ。
これで、わたしは【性魔力】が使えるようになるはずだ。
◇
翌朝、目が覚めて、セカンド様との【姉妹関係の儀式】を思い出した。
とてもとても素晴らしかった。
『恥ずかしい姿を見てもらいたいと思える相手を得て、喜びを感じるわ』
と同じ趣味の仲間に出会えた気がした。
とても恥ずかしかったけれど、ジグソーパズルのとなりのピースが見つかったような、問診の末に、病状を判明できたような達成感を感じたのだった。
わたしが目を覚ますと、セカンド様の美しい子守歌が聞こえた。
「セカンド様、おはようございます」
わたしが顔を赤らめて言うと、嬉しそうな笑顔を声が返って来た。
「昼子も私の妹分、正確に言うと姉妹関係のサブシスになりました。
だから、セカンドと呼び捨てで呼んでくださいね」
「はい、愛しいハイシスのセカンド」
「そうよ、可愛いサブシスの昼子」
しばらく、セカンドとわたしは裸のままで抱き合った。
それから、真面目な顔をしたセカンドが私に通達してきた。
「若返った肉体での昼子の初めての相手は私になりました。
昼子は【性魔力】が使えるはずです」
二人とも衣服を整えてから、射撃訓練場に向かった。
◇
【理想の美女7人に愛される生活。】に出てきた性魔力を試すために、射撃訓練場に来ていた。
セカンドが見守る中、的に向かって、呪文を唱えた。
「【3点収束光球呪文 テグトス】」
小さな光球が的の中心をつらぬいた。
「ふむふむ、原作通りの威力ですね」
「すごいですね。でも、原作通りだと」
「弾数は少ないですね。【姉妹関係の儀式】の第4段階をできるだけ早くするべきですね」
「いつ頃になるかというと、当分先ですね」
「ええ、【姉妹関係の儀式】の第3段階までを何回も繰り返すべきですね」
「よろしくお願いします」
「もちろんです」
それにしても、ライトノベルの世界観を現実化できるなんて、セカンドとセカンドを支援するAIたちは、すごいと思うしかなかった。
◇
セカンドといっしょに司令室に向かうと、マイ・プレシャスの姿は無かった。
わたしが、きょろきょろと探していると...
「マイ・ファーストは地上に出ています。
マイ・ファーストと昼子の初めての出会いは、かっこいい方が良いでしょう?
だから、ピンチに颯爽と登場するようにしましょうね」
わたしは少し苦笑いをしてしまった。
「え、ええ、ドラマやアニメのように行けば最高ですね」
セカンドは自信にあふれる笑顔を返してくれた。
「昼子の出番は、すぐに来ますよ。
だから、今のうちに、動きやすい服装に着替えて、トイレを済ませておいてくださいね。では、後ほど」
「ええ、後ほど」
わたしは、ディスプレイの前に立って、パソコン作業をしているセカンドを後ろから見ていた。
『AI同士は直接通信できるはずだから、私たち用に、中間データを残してくれているのね』
わたしは、お茶を飲んだり、本を読んだり、汗が出ない程度に身体を動かしたりしていた。
◇
ディスプレイにマイ・プレシャスの顔が映し出された。
それと同時に、レーダーに反応があった。
他の画面には、映画に出てくるような戦車が5台ほど映っていた。
『うーん、軍事演習を見せるイベントがあったかしら?』
マイ・プレシャスからの切羽詰まった声が聞こえてきた。
「セカンド、他国からの領土侵犯だ。戦車5台が迫っている。この国の陸軍が応戦しているが勝てないと思う」




